2021.11.27 医院コラム

無知ほど罪なことはない

みなさまこんにちは 受付の松本です😃

 

みなさまは、歯の治療について不安なことはありませんか?

わたしは悲しいことに、結構あります😭

院長の高安先生と歯科衛生士の寺尾さんに口腔内をチェックしていただいたところ、縁下歯石(えんかしせき)があると言われました。

縁下歯石・・・

エンカシセキ・・

ENKASISEki・・・

えっ???マジで!!!???

(驚きすぎてバグった感情を文字にしてみました)笑

 

私自身まっっっったくの無症状で、痛くも痒くもないのです。

もちろん出血もなし。

しかし、治療が必要との診断をいただきました😓

 

ちなみに

縁下歯石とは?

歯周病が進行し、歯と歯肉の溝が深まったところ(歯周ポケット)に歯石ができていることをいいます。

歯周ポケット中のプラークと接する歯肉では感染が持続的に起こり出血しやすい環境となっていきます。

血液成分とポケット中のプラークが結合することにより縁下歯石が形成され、その色は黒褐色を呈するのです。

 

簡単に言えば歯肉の奥、肉眼で見えない場所に細菌の塊が根づき、傷つけあっているという状態です😈

歯肉の上にできる歯石、縁上歯石と比べて形成速度は遅いですが、密度が高く固着力も強いため除去が困難なものです。

 

縁下歯石を放置していると歯周病の原因となる細菌が増殖し放題となります。

歯周病が重度に進行してしまうと、歯を支える歯周組織は破壊され、歯は支持を失いぐらつきはじめ、最終的には抜けてしまいます。

また、口臭が強くなり、歯の骨が溶けたりと・・・・・・

恐ろしい結果を招くことはよくわかり、聞けば聞くほど不安な気持ちになりました。

知らない病気について知ることは怖いことですね。

 

 

 

私は歯科医院に来るまでは別分野の医療機関で働いておりました。

歯科の分野は日々勉強の毎日なので、初めて教えていただく疾患や症状もあります。

その度に、無知は恐いと痛感いたします。

 

医療現場の世界で無知ほど罪深いことはないと私個人的には思います。

私が長く従事していた超音波検査は、検査者自らの力量で所見をみつけていく職人のような検査でした。

まずは超音波の機械を対象の部位(乳腺や甲状腺など)に当てていきます。

当てるだけではすべての範囲をみることはできないので、少しずつ手を動かし、時には力を入れて押します。

絶妙な力加減でないと描出できない部位や所見が至るところにあります。

全神経を画面と描出部位に集中しながら手を動かしていくなかで、患者さまの体調なども気遣いながら、明瞭な画像を写し出していきます。

写し出された画像を元に所見があればその所見が良性・悪性どちらかかを見極めていくという検査でした。

 

この時、勉強不足で無知な方が検査をしたとします。

研鑽を積んだ人であれば明らかに癌とみられる所見を見つけたとしても

無知な人であれば、癌所見がどのような形状で描出されるのかを知らないので、癌とは思わなかった・良性腫瘍かと思ったなどと解釈してしまうかもしれません。

このケースはもちろん医療事故になります。

しかし、研鑽を積んでない医療従事者が一人で検査をすることは無いので安心してください。

 

始めたてのころは必ず、タウンページほど分厚い本を先輩から渡され

全部覚えてきてね☆ (全部必要な知識です)

と言われますし、無事に覚えたとしても始めたてのころは先輩の行っている検査を見学することからはじめます。

見学だけでも100症例ほどは見ます。

その間スタッフの体を借りて毎日練習します。

見逃しがないように、明瞭な画像を描出できるように、スムーズに検査を行えるようになるまでひたすら反復練習です。

その次は先輩に見守られながら自分自身で患者様を検査します。

はじめたての頃は先輩が1秒で出せる所見も、自分だと影も形も描出できないといった、底辺レベルの状態からスタートします。

その度に冷や汗が出て自分の不甲斐なさに落胆します。

良性腫瘍の見え方、悪性腫瘍の見え方、良悪の判定が難しい見え方、今すぐ処置しないといけない見え方など、あらゆる症例を覚えてゆきます。

描出できない、できたを何千回・何万回と繰り返し繰り返し反芻することでやっと知識と経験に見あった検査ができるようになります。

患者さんを実際に1人検査できるようになるまでは先輩の厳しいチェックがあり、そう易々と検査を任せてもらえるようにはなりませんでした。

特に超音波検査の見逃し・誤判定は患者さまの命に関わります。

超音波検査は1年に1度の経過観察で来院される方が多かったので、次に病院に来るのは来年です。

その間に悪性腫瘍が肥大したり、転移する可能性があります。

その結果最悪の場合、亡くなってしまうのです。

国家資格があるのだから、すぐにできるという問題ではありませんでした。

こういった経験から、患者さまに直接触れ、診断に関わることを行うことを許可されている医療従事者が無知であることは罪と思うようになりました。

 

かくいう私も、現在は受付として歯科で働かせていただいています。

実際に患者さまのお口の中を触ることや検査をすることはありませんが、患者さまからのとっさの質問や疑問にお答えできないことは罪であると考えております。

なので、日々先生方や歯科衛生士のスタッフにご指導いただきながら歯科に関係する勉強を行なっています。

患者様の治療の介助に入らせていただく場合もありますので、受付という身ではありますが、一医療人として歯科医師レベルの知識をつけたいと考えております。

先生・衛生士さん含め、当医院は勉強熱心で指導力もある人材が豊富におります。

人生日々勉強なので、これからも励んでまいりたいと思います。

 

受付の松本でした。

 

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