JOURNAL
歯医者で働く臨床検査技師
こんにちは ゆるキャラ好きの受付松本です。
最近ハマっている「無口な歯のキャラ」というイラストを掲載させていただきました。
とっても可愛くて、見つけた瞬間にビビッときました❗️何とも言えない表情が可愛いですよね。衛生士の寺尾さんと、この歯のキャラの可愛さにメロメロになっております。笑
LINEスタンプもあり、早速購入してしまいました。笑
私は歯医者に勤めるまで、歯のキャラクターを調べたことはおろか、歯についての勉強をしたことがありませんでした。
なんとなく解剖学で永久歯が30本くらいあったような、、気がする?程度の知識でした
今回は私の自己紹介がてら、歯医者さんで働く前の、臨床検査技師業務についてお話ししようと思います。
まずは私の紹介から🌟
松本翔子(まつもと しょうこ)
職種:臨床検査技師
職歴:急性期医療を行う大規模病院を経て、中小病院、健診クリニックなど幅広く勤務経験あり
現在:歯科医院にて受付・助手業務を行う
私は歯科の受付になるまで臨床検査技師という資格で、病院に勤務しておりました。
臨床検査技師とは養成大学校に通い、国家試験に合格し、厚生労働大臣から免許をいただき、医療に従事するお仕事です。臨床検査技師は長いので検査技師と略して呼ばれることが一般的です。
病院でのお仕事内容は多岐に渡り、採血や尿検体を測定する検体部門、手術で切除した細胞を悪性か良性かを検査をする病理部門、感染性のある細菌を培養し、薬剤耐性試験を行う細菌検査部門、輸血に使われる製剤と患者様の血液がマッチするか検査する輸血検査部門、心電図や超音波検査を行う生理検査部門 などなど沢山あります。
病院では検査科という部門に属することが多いです。医師の診断に必要不可欠なデータを算出し、診断のための補助を行う業務が一般的です。
中には病院ではなく、一般企業で食品の研究開発・衛生検査を行ったり、薬剤メーカーに入職した友人もいました。
一番驚いたのは、科捜研に勤めている先輩がいたことです❗️
大学時代の講義でいらしていただいた方で、検査技師の養成校出身で、科捜研に入ったと話されていて、いろんな道があるのだなあぁぁぁ〜と、とても感激したものです。
他には、2016年にTVドラマにもなった、長瀬智也さん主演、病理医が主役の医療ドラマ
「「フラジャイル」」
にて、野村周平さんが病理検査部門で働く検査技師を好演なさっていました。
我々検査技師は、医師・看護師・放射線技師などメジャーな職種とは程遠く、認知度の低い職種なので(泣)、ドラマに出てきた時は同僚と盛り上がりまくりました。笑
ちなみに私が担っていた業務は生理検査部門で、採血・心電図記録・超音波検査を主に行っておりました。
普段は生理検査をしていますが夜勤の際は、検体測定を行い、輸血製剤の準備などもしておりました。
多岐にわたり色々と経験させていただきましたが、一番長く従事していたのは超音波検査です。超音波検査とは、肝臓・胆嚢・腎臓・膵臓・脾臓・腹部大動脈・膀胱・前立腺・子宮・卵巣・頸動脈・甲状腺・乳腺といった、たくさんの臓器を超音波の装置を用いてスキャンを行い、病変がないかを探す仕事でした。
イメージがつきやすいのは、妊婦さんがお腹の赤ちゃんを見る時に行う検査です。全く同じ機械(超音波器)を使います。
超音波は胎児だけでなく、さまざまな標的臓器を描出することができる検査です。
妊婦検診だけではなく、健康診断の腹部超音波検査でお腹にジェルを塗ってぐりぐり押される経験をされた患者様もいると思います。
病院従事時代は、健康診断で予防のために検査を行う方もいましたが、やはり一番多かったのは、悪性腫瘍・良性腫瘍の鑑別とフォローアップでした。
超音波検査はCTや細胞診断とは違い、超音波検査の結果だけで確定診断まで持っていくことはできません。
その代わり、放射線を出さず安全で、比較的安価で、短時間(10〜30分程度で終わる)の検査です。
CT・MRIですと、30〜50分程度かかり、造影剤(悪い箇所があれば造影剤によって映し出される)を用いたものだともっと時間の拘束があります。CT・MRIは高額な機械(1台数億円!!比べて超音波は数百万〜数千万)のため病院に1台程度しかなく、1日にできる患者様の数が少ないため、予約をとるのが大変と言うこともあります。費用は超音波検査よりももちろん高いです。
細胞診断検査は、その名の通り、細胞を採取して検査をします。乳腺に腫瘍があるとなれば胸の上からそこそこ太い針を刺し、穿刺して細胞を採取します。
体の内部や深くにある臓器になると、内視鏡を使って採取したり、手術によって臓器を一部摘出したのちに検査を行う。といった方法があります。体力も気力も必要な検査となっております。
検査によって一長一短の利点がありますが、超音波は比較的ハードルの低い検査となっております。
しかし超音波検査はあくまで、腫瘍の表面だけしか見れず、内部まで観察することはできないので、腫瘍が悪そうか・悪くなさそうかを所見として報告書に残し、医師に診断してもらいます。
医師が読影といって、超音波の画像と所見を元に診断を行います。
この腫瘍は悪そうな形をしているから次のステップである精密検査(CT・MRI・細胞診)に移行しようと決める診断材料になります。
逆に良性そうな腫瘍と判断されれば、念のためCTなどをとるかもしれませんが、半年〜1年後の経過観察で、また超音波検査を行うといった流れが多かったように思います。
また超音波では、手術や抗がん剤治療によって腫瘍が小さくなっているか、消えているか、大きさは変化がないか、数は増えていないか、再発や転移所見は無いかなど様々な視野を持って検査を行っていました。
入院患者様のベッドサイドに赴き、検査を行わせていただいたのも良い経験の一つでした。検査科は基本的には患者様自らが採血室なり、超音波室なりに来ていただいて、患者様が来るまで待っているというスタンスが多い職場ですが、検査室まで来ることができない患者様のために、病棟まで赴くことがあります。新生児室をはじめ、一般病棟、集中治療室、内視鏡室、救急室など、普段は入れない病院の中枢まで行き、患者様のために従事できたことは素晴らしい経験でした。
頼れる先輩方がたくさんいた職場でしたので、先輩から指導をしていただいたり、医療知識向上のために勉強会や学会に行ったり、医師や看護師、薬剤師など他職種とチームになって患者様の治療方針を決めるカンファレンスを行うこともしました。
その中で患者様との向き合い方はもちろんですが、他業種の方や目上の方との接し方、話し方、普段からコミュニケーションがいかに大事かなどの、人との付き合い方の、い・ろ・はを多く学ぶことができました。
病院は国家資格を有するプロフェッショナルな人々の集合体でしたので、専門知識学ぶことはもちろんですが、何より働く人々がどのような想いで患者さんと向き合っているのかを知ることができたことが感慨深かったです。
医療従事者といえども人ですので感情があります。この人と一緒に働きたいと思ってもらえるよう、日々日々コミュニケーションスキルも磨いておりました。
病院勤務は思い出せば思い出すほど、良い経験をさせていただいた場だったと思います。
検査技師の仕事はやりがいがとてもあり、大好きな仕事でしたのでこれから定年までずっと検査技師の資格で病院で働いていくのだと思っていましたが、今では歯科医院で受付を行っています。
なぜ歯医者で働くことになったかというのは、結婚をしたのを機にライフスタイルの変化が起きたことも理由の1つではありますが、なによりも「人とのご縁」が一番大きな要因です。
代表である高安先生との出会い、歯科衛生士である寺尾さんとの出会いが私の人生を大きく変えてくれました。
先生と寺尾さんとの出会いについては次回に記載させていただきます。
受付の松本でした