JOURNAL
みんなで口腔体操
皆様こんにちは、受付の雛田です。
新型コロナウイルスを含む感染症対策の基本に「マスク着用を含む咳エチケット」があります。しかし、マスクをしていると表情筋を動かすことが少なくなりそれにより、口角が下がり、頬のたるみやしわ、ほうれい線が目立ってくることがあります。また、お話しする機会が少なくなることでお口の周りの筋肉を動かさなくなり、その筋肉が衰えて「オーラルフレイル」につながる恐れがあります。ではどんな対策をしたらよいでしょうか。
以前のブログで「オーラルフレイル」とはどんな状態のことを言うのか、どんな症状であるのかなど簡単にご紹介させていただきました。今回はより詳しくオーラルフレイルについてお話しさせていただきたいと思います。
オーラルフレイル
「オーラルフレイル」は、口の機能低下、食べる機能の障がい、さらには心身の機能低下までつながる老化のサインとされています。オーラルフレイルを予防するには、お口のささいな衰えに気づき、健康な状態へ戻すための適切なケアとトレーニングをしていくことが重要です。最近、むせる、食べこぼす、滑舌が悪くなった、やわらかいものを好んで食べるようになったという方は、かかりつけ歯科医に相談しましょう。
また、マスクをすると息苦しさから口呼吸になりやすく、お口の中は乾燥してしまいます。乾燥すると唾液の分泌量が減少して口の中の細菌が増え、口臭が強くなったり、むし歯や歯周病リスクが高くなることの他、誤嚥性肺炎などを引き起こす可能性があります。このように、唾液には食べ物の消化を助けるだけでなく、歯や歯間に付着した食べかすやプラーク(歯垢)を洗い流し細菌の増殖を抑える作用、飲食により酸性に傾いた口の中のpHを中和させてむし歯を防ぐ機能、いろんな刺激から粘膜を保護する働きなどがあります。
唾液の分泌の促進などを目的とした短時間でできる体操を「お口・舌の動きをスムーズにする」「飲み込むパワーをつける」「噛むパワーをつける」「滑舌をよくする」「舌のパワーをつける」など効果別にオーラルフレイル対策のための口腔体操をご紹介いたします。
効果別体操
【舌、頬、唇の力強さと持久力のトレーニング】
1. 舌を前に出し、スプーンで抵抗をかける
2. 舌全体を上に持ちあげ、スプーンで抵抗をかける
3. 舌を左右の口角につけ、スプーンで抵抗をかける
【パタカラ体操】
1. 「パ」唇をはじくように
2. 「タ」舌先を上の前歯の裏につけるように
3. 「カ」下の奥を上顎の奥につけるように
4. 「ラ」舌を丸めるように
各発音8回を2セット行う
【おでこ体操】
指先を上に向け、手のひらでおでこを押し合うようにする。
おへそを覗き込みながら、5つ数える。※首に痛みのある方や、高血圧の方は避けましょう。
オーラルフレイルは身体の衰え(フレイル)と大きく関わっています。お口の機能が衰え、食べることや話すことが上手くいかなくなると栄養が偏ってきてしまいます。健康に長生きするためにもお口の些細な衰えを見過ごさないことが大切です。お口の健康は全身の健康につながります!普段の生活に口腔体操を取り入れてみてはいかがでしょうか。