2022.11.04 診療コラム

小児でよくある歯並びの治療

こんにちは、代表高安です。

最近、小児の方で矯正する方が増えてきたので体感的な部分も含めてお話しします。

 

1期治療とは?

まず大体のお父さんお母さんが、お子さんの口の中を見たときにこの子の歯並び大丈夫かな?と思い、相談に来るケースがほとんどなので、よくあるタイミングをご紹介します。

1番多い子としては6歳前後の大人の歯への生え変わりの時期です。

この時期に子供の前歯が抜け、大人の歯に生え変わることが多いのですが、待てど暮せど生えてこない!

よし、歯医者行こう!というパターンが割と多いです。

4本抜けたのに2本しか生えてこなくて・・・

歯は生えてきたけど結構キツキツで・・・

将来歯並び大丈夫かな・・・など

こんな事をよくカウンセリングで耳にします。

これは大体のお子様が歯の生えるための畑(顎の面積)が小さく、これから生えてくる芽(歯)のサイズが大きいがために、ぎゅうぎゅうの状態で歯が並んでしまっている事がほとんどです。

こういった場合

・畑(顎の面積)を大きくする

・芽(歯)を摘んでしまう(抜いてしまう)

・歯を細くする

こんな事ができると思いますが、余程のことがない限りは小児でしかできない矯正法をご提案します。

それは顎の面積を少し大きくしてあげることです。

歯を抜いたり、削ったりは大人になってからいくらでもできますが、顎の成長方向をコントロールしたり、顎の成長量を促進、あるいは抑制したりするのは子供の時にしかできません。

逆に言えば、子供の時に矯正をすれば、将来大人になってから歯を抜いたりしなくても良いケースが多くなります。

でも顎の大きさをコントロールするという事に不安を覚える方もいると思います。

例えば、顎の面積を大きくするとなると顔が大きくなっちゃうんじゃないの?

実は僕らがコントロールする骨は頬骨や下顎骨のもっと内側にある歯槽骨と言う歯を支える骨になります。

つまり、ちょっとやそっとでは顔の変化はほとんどありません。

ただ、ちょっとお口の中の骨を広げてあげるでけで、歯にとっては生えてきやすい環境が揃うのです。

具体的にはこんな装置を使います。

随分大きな装置ですが6歳臼歯が生えていれば装置をつけることができます。

上の装置は上顎用です。

 

急速拡大装置

仕組みとしては大人の大きな歯にバンドを固定し、真ん中のネジを回すと外側に広がる。

単純な仕組みではありますが地道に続けると何ミリでも広げることができます。

使い方としては11回から2回、お父さんやお母さんが真ん中のネジを回してあげる。

ただそれだけです。

これを最初は1から2ヶ月程度続けてもらいます。

顎の広がる量を見ながら必要であれば継続してもらいます。

そうすると今度は何が起きるか、そうちょうど真ん中の歯の間に隙間ができるのです。

再度お父さんお母さんが不安になるポイントです。

こんなに隙間ができちゃったけど塞がるの?

自然にこれで並ぶの?

大丈夫です。本来の正しい永久歯の生え方は真ん中に隙間ができ、10歳前後に生える犬歯(八重歯)の生え変わる圧が加わることで自然と閉じてくるのです。

この期間の事を歯医者さんではアグリーダックリングステージと言っており、非常に綺麗に並んでくる前段階でもあるのです。

ちなみに下顎も同様に拡大することが出来ます。

上顎とは少し違いますが下顎の装置は僕らで取り外すことが出来ます。

下顎は上顎と違い、ゆっくりと拡大を行う装置になるので、月に1回調整が必要です。

拡大が済めば、歯の生え変わるスペースに合わせて歯が並んできます。

しかし、中には少し段差が残ってしまう場合もあるので、必要であれば大人の歯に生え変わった後に軽くワイヤーやマウスピースで並べてあげる子もいます。

大人になってからやる矯正に比べると数ヶ月というスパンで終わる場合もあるので非常に有効な治療です。

費用は基本治療費用が4050万円程度。

大人の矯正の約半分程度となります。

全ての工程で口腔内スキャンデータやレントゲン画像を使い、フルデジタルで診査診断から治療完結まで行いますので嫌な型取りなども一切行いません。歯科治療が苦手なお子さんでも是非いらしてください。

治療後に得られるメリットは見た目だけではなく、正しい噛み合わせによる悪習癖の改善や、集中力の向上なども報告されています。

質問や相談は無料でおこなっているので是非気軽にお問合せください!

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