2023.09.30 診療コラム

親知らずについて

皆さんこんにちは、歯科助手の伊東です。
今回は私も抜歯経験がある親知らずについてご紹介させていただければと思います。

まず、親知らず抜歯の必要性とタイミングについて説明します。症状が現れた場合や、早めの治療が良い理由、抜歯を遅らせるべきケースなど、具体的な内容をご案内します。

次に、抜歯後のリスクと対策について。合併症の可能性やその対処法、痛みや腫れの軽減方法など、親知らず抜歯後のケアについて詳しく説明します。

また、親知らず抜歯の費用や保険の適用についても触れます。費用の相場や保険適用の条件、自己負担額など、抜歯を受ける際に気になる金銭面の情報もしっかりお伝えします。さらに、親知らずと歯並びの関連性や口腔外科専門医の重要性についても解説します。

親知らず抜歯に関する興味関心を満たすことができれば幸いです。親知らず抜歯を検討している方、過去に抜歯したことがある方、歯のケアに関心がある方にとって、役立つ情報が満載です!

親知らず抜歯の必要性とタイミング

親知らず抜歯の必要性は、個人差や歯の状態によって異なります。多くの場合、親知らずが顎の中で正常に成長し、問題がなければ抜歯の必要はありません。しかし、以下のような状況がある場合は、抜歯を検討することが適切です。

 

– 歯並びが悪化する恐れがある場合

– 口内で炎症や感染が起こっている場合

– 虫歯や歯周病が進行している場合

タイミングについては、親知らずが生え始めた時点で歯科医院に相談し、定期的な診療を受けることが重要です。診療の際には、歯の状態や周囲の組織を詳細に確認し、適切なタイミングを見極めることができます。また、抜歯後の治療やアフターケアも重要ですので、適切な医療機関を選ぶことが望ましいです。

親知らずの症状と抜歯の判断基準

親知らずの症状には、以下のようなものがあります。

– 歯茎の腫れや痛み

– 歯並びの悪化

– 口腔内での食べ物の詰まりや悪臭

これらの症状がある場合、抜歯が必要かどうかを判断するための基準がいくつかあります。具体的には、以下のような状況です。

 

– 歯が斜めに生えていて、正常に噛み合わせることが難しい場合

– 周囲の歯や歯茎に影響を与えている場合

– 歯の根が顎の骨に接触しており、神経や他の歯にダメージを与えることが懸念される場合

これらの判断基準を元に、歯科医師と相談し、適切な治療方法を選択することが重要です。

早めの治療が良い場合の理由

早めの治療が望ましい理由は、以下の通りです。

– 痛みや腫れが悪化する前に対処できるため、治療がスムーズに進む

– 悪化した場合、周囲の歯に影響を与えるリスクが上がるため、可能な限り早く治療を行うことが推奨される

– 缶詰が生じる可能性がある場合、早期治療で症状の悪化を防ぐことができる

– 歯並びが悪化する前に抜歯を行うことで、必要に応じた矯正治療が可能になる

以上の理由から、早めの治療が良い場合があるため、親知らずの症状がある場合は、歯科医院で適切な診療を受けることが重要です。

抜歯を遅らせるべきケース

-歯が他の歯との間に十分なスペースがある

-痛みの原因が特定されていない

-歯の状態が安定している

-歯並びや噛み合わせに問題がない

-炎症や感染のリスクが低い

これらの条件が揃っている場合は、抜歯を遅らせることができます。ただし、歯科医院での診察や歯科医師のアドバイスに従うことが重要です。予防の観点から定期的な検診を受けることも必要です。

親知らず抜歯後のリスクと対策

親知らず抜歯後のリスクは、痛み、腫れ、出血が挙げられます。対策として、部分麻酔や氷嚢を使った痛みの緩和、腫れを抑える薬の服用や圧迫、出血の原因をたどって血の流れを止める方法があります。また、抜歯後の感染予防は重要で、抗生物質の処方やスタッフによる清潔な治療環境の確保、キレイに洗った手で触れるなどの対策が必要です。さらに、抜歯後の食事はやわらかいものを選び、飲み物はストローを使わずに飲むことが望ましいです。歯磨きも、慎重に行い、抜歯部分を避けて行うことが必要です。もし、適切な対策がとられずに合併症が起こった場合、医院での再度の治療が必要になることがあります。

合併症の可能性とその対処法

抜歯後に起こりうる合併症としては、感染、神経損傷、乾操性骨壊死などがあります。感染に対処するには、抗生物質の服用や適切な口腔ケアが必要です。神経損傷に対しては、患部への麻酔や痛み止めの処方、安静にすることが大切です。そして、乾操性骨壊死の対処法としては、抜歯部分の清潔さを保ち続けることや、適切な治療や対策を行って適切な期間安静を保つことが重要です。患者自身も、医師からの指示に従い、日ごろの口腔ケアを怠らないことが必要です。また、病院や歯科医師との連携を密にし、異常を感じた際はすぐに相談することが大切です。

親知らず抜歯後の痛みや腫れの軽減方法

親知らずの抜歯後、痛みや腫れが生じるのは一般的な現象です。これらの不快な症状を軽減する方法をご紹介します。まず、冷たいものを当てることで痛みや腫れを抑える効果があります。抜歯後の1~2日間は、患部にアイスパックなどを適度に当てましょう。

また、抜歯後に処方される薬は、痛みや腫れの症状を和らげるためですので、適切に服用してください。

痛みや腫れが強い場合は、医師と相談し、適切な処置が必要です。さらに、炎症を抑えるために、抜歯の数日後から口内の清潔を保ち、ケアを怠らないようにしましょう。特に歯磨きや口腔ケアが重要です。最後に、抜歯後の経過観察を怠らず、定期的に歯科医院で診療を受けることも、痛みや腫れの軽減に役立ちます。

親知らず抜歯費用と保険の適用

親知らずの抜歯費用は、歯の状態や院内の設備によって異なります。保険の適用の有無も、費用に大きな影響を与えます。

国民健康保険を利用する場合、親知らずの抜歯は基本的に保険診療の対象となります。ただし、審美目的や矯正治療のための抜歯など、医療上の必要性が認められない場合は保険適用外となります。

保険適用時の費用は、通常、抜歯1本あたり1万円前後ですが、状況によっては2万円~3万円かかることもあります。保険適用外の場合、費用はさらに高額になります。

また、医療機関によって使用される麻酔やレントゲン検査などの設備に違いがあり、費用に差が生じます。

費用については、事前に歯科医院に問い合わせして、適切な診療内容や金額を確認しましょう。

抜歯費用の相場とその要因

抜歯費用の相場は、歯の状態や診療内容、医療機関によって大きく異なります。一般的には、保険適用時で1本あたり1万円前後とされています。

費用に影響を与える要因は、歯の状態や場所、親知らずの向き、炎症の程度などです。これらの要因によって、抜歯難易度が変わり、費用が変わります!

また、歯科医院の設備や麻酔方法、レントゲン検査などの違いも、費用に影響を与えます。例えば、CTスキャンやマイクロスコープを用いた処置は費用が高くなる傾向があります。

 

保険適用の条件と自己負担額

親知らずの抜歯が保険適用される条件は、医療上の必要性が認められる場合です。炎症や虫歯、歯周病等の治療が必要な場合や、親知らずが他の歯に影響を与える場合などが該当します。

一方で、審美目的や矯正治療を目的とした抜歯は、保険適用外となります。

保険適用時の自己負担額は、国民健康保険を利用した場合、費用の3割です。例えば、抜歯1本あたりの費用が1万円だとすると、自己負担額は3,000円になります。ただし、保険診療以外の特別な診療内容や、医療機関によっては、追加費用が発生する場合もありますので、事前に確認が必要です。

親知らずと歯並びの関連性

親知らずは、他の歯と比べて遅く生えるため、歯並びに影響を与えることがあります。しかし、その関連性は個人差があるため、一概には言えません。親知らずが生える方向や位置、周囲の歯の状態によって、歯並びへの影響が変わってきます。

親知らずが斜めや横向きに生える場合、周囲の歯に圧力がかかり、歯並びが悪化することがあります。また、虫歯や歯周病の原因になることもあり、早期の診断と適切な処置が重要です。

歯並びの改善を目的とした矯正治療の際、親知らずが邪魔になることもあるため、抜歯が必要な場合があります。しかし、矯正治療以外では、親知らずが必ずしも歯並びに悪影響を与えるわけではありません。親知らずが問題なく生え、歯並びへの影響がない場合、抜歯の必要はありません。

親知らずと歯並びの関連性を把握するためには、定期的な歯科診療を受けることが大切です。歯科医師がレントゲンや診察を行い、個別の状況に応じた適切なアドバイスを提供してくれます。

口腔外科専門医の重要性

親知らずの抜歯は、一般的な歯の抜歯と比べて難易度が高いため、口腔外科専門医の重要性が認識されています。口腔外科専門医は、歯科医師とは異なり、さらに高度な訓練と経験を持っています。

親知らずの抜歯は、顎骨や神経に近い位置にあるため、リスクが高く、術後の痛みや腫れ、感染のリスクもあります。口腔外科専門医は、これらのリスクを最小限に抑える技術を持っています。

また、口腔外科専門医は、他の歯科医師と連携して、矯正治療やインプラント治療など、より複雑なケースに対応できます。適切な診断や治療計画、術後のケアにも力を入れており、患者さんの安心と信頼につながります。

親知らずの抜歯を検討している方は、口腔外科専門医のいるクリニックを選び、安全かつ適切な治療を受けることがおすすめです。

親知らず抜歯のまとめと注意点

親知らず抜歯についてまとめると、以下の点に注意が必要です。

– 親知らずと歯並びの関連性は個人差があり、一概には言えません。

– 親知らずが歯並びに悪影響を与える場合や、矯正治療が必要な場合は、抜歯を検討する。

– 口腔外科専門医による抜歯が、安全で適切な治療を受けられるためおすすめです。

最後に、定期的な歯科診療を受けて、個別の状況に応じた適切なアドバイスをもらいましょう。親知らず抜歯をお考えの方は、口腔外科専門医のいるクリニックを選び、気軽に相談してください!

当院では口腔外科医が2名在籍しておりますのでお気軽にご相談いただければと思います。
ちなみに最初の写真の患者さんは私です。私の抜歯風景です!こんな風に自分が抜歯中の写真を見れること中々ないですよね!

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