JOURNAL
夏の脱水とお口の健康

こんにちは。歯科衛生士の本間です。
夏らしい空気に少しずつなってきましたね。アイスや冷たいドリンクが手放せなくなるこれから季節、実はお口の中も知らないうちに“乾きやすく”なっているんです。
本日はそんな夏にこそ気をつけたい「脱水とお口の健康」についてお話しします。
水分不足が招く、見えないトラブルにご注意を
太陽が照りつけ、冷たい飲み物が恋しくなる季節。
夏は、私たちの身体にさまざまな変化をもたらします。
熱中症や日焼け止めなど、夏の健康対策は注目されやすい一方で、意外と見落とされがちなのが「お口の健康」です。
特に、脱水によって唾液の分泌が減ることで起こるトラブルは、季節性の口腔リスクとして無視できません。
今回は、そんな“夏にこそ気をつけたい口の中の乾き”とその影響について、わかりやすく解説します。
脱水が「お口」にも影響するって知ってましたか?
脱水というと、頭痛やめまい、筋肉のけいれんなどをイメージされる方が多いと思います。
けれど、水分不足がまず最初に表れるのが「唾液の減少」つまりお口の中なんです。
唾液には、以下のような重要な役割があります
○食べかすを洗い流す
○虫歯菌や歯周病菌の増殖を抑える
○歯の表面を修復する再石灰化作用
○酸を中和する
○舌の動きを滑らかにする
つまり、唾液はお口の中の“自然のクリーニング係”であり、“健康を守る防衛隊長”でもあります。
水分不足による「唾液の減少」がもたらす3つのリスク
1. 口臭の悪化
唾液が減ると、口の中が乾きやすくなり、細菌が繁殖しやすい状態になります。
これにより、朝起きたときや会話中の「におい」が強く感じられるようになります。
特に夏は、マスクを外す機会も増えるので、“息の清潔感”が気になる方も多いはずです。
2. 虫歯・歯周病リスクの上昇
唾液の量が少ないと、食べかすや糖分が長時間歯に残りやすくなります。
また、虫歯菌がつくる酸を中和する力も落ちるため、虫歯や歯周病が進行しやすくなるのです。
とくに、冷たい炭酸飲料やアイスを口にする機会が多い夏は、糖分摂取も増えがち。
そのぶん“守ってくれる唾液”の働きが不可欠です。
3. 口内炎や粘膜のトラブル
水分不足で唾液の潤滑性が失われると、口の中の粘膜がダメージを受けやすくなります。
食事中にしみたり、口内炎ができやすくなるのも実は夏の脱水が一因かもしれません。
こまめな水分補給が、お口の健康にも効く理由
脱水対策の基本は、やはりこまめな水分補給です。
少し意識しておきたいポイントをお伝えします。
○一気に飲むよりも、少量ずつこまめに
○冷たい飲み物ばかりでなく、常温のお水も取り入れて
○甘い飲料は飲んだ後にうがいか水を一口
また、口呼吸が癖になっている方は特に乾きやすい傾向があるので、意識的に鼻呼吸を心がけるのも大切です。
THE DENTALが提案する、夏のお口ケア3選
- 乾燥サインに早く気づく
舌のヒリつきや、粘つき感、口臭の変化は脱水のサイン。気づいたらすぐに水分補給+うがいを。 - フッ素入りの歯磨きで守りを強化
唾液が減るぶん、虫歯リスクが高まる夏は、再石灰化を助けるフッ素入り歯みがき粉の使用が有効です。 - 定期的なプロケアで清潔をキープ
夏は体調を崩しやすく、自己ケアだけでは落としきれない汚れが増えがち。
定期的なクリーニングで、細菌の溜まりにくい環境を整えましょう。
まとめ
夏の水分補給は、単なる熱中症対策にとどまりません。
それは、あなたの口元を守るための、最も基本的でシンプルな美容と健康のルーティンでもあります。
THE DENTALでは、見えないリスクにも目を向けて、
「季節に寄り添ったケア」を皆さまにご提案しています。
マスクを外して過ごす時間が増えるこの夏、
自信を持って笑える口元と、快適な毎日を、ぜひ一緒に整えていきましょう。
お気軽にご相談くださいね。お待ちしております。