2025.05.11 診療コラム

「ぷっくり歯ぐき」の正体は?

フェストゥーンと歯の磨き方の関係

こんにちは。歯科衛生士の八田です。
鏡をのぞいて、ふと気になったことはありませんか?
「なんだか、歯ぐきがぷっくり膨らんで見える…」
それ、もしかすると “フェストゥーン” と呼ばれる状態かもしれません。

私たちが毎日無意識に行っている“歯みがき”。
その“クセ”が、知らず知らずのうちに歯ぐきに負担をかけていることがあります。

今回は、意外と知られていないフェストゥーンの正体と原因、そして予防のヒントについてお話しします。

フェストゥーンの主な原因

1. オーバーブラッシング

フェストゥーンのもっとも多い原因が、「磨きすぎ」です。

  • 力を入れてゴシゴシ…
  • 硬めの歯ブラシを好んで使う…
  • 長時間同じ場所をこすり続ける…

こんな習慣、心当たりありませんか?

本来、歯ぐきはとても繊細。
過度な摩擦を受け続けると、防御反応として肥厚してしまうことがあります。これがフェストゥーンにつながります。

2. プラークの蓄積

一方で、「磨いてるつもり」でも磨き残しが多いケースも注意です。

特に、歯と歯ぐきの境目にプラーク(歯垢)が残ると、炎症が起きやすく、結果として歯ぐきが腫れたり肥厚したりすることがあります。
清潔に保てていない=フェストゥーンのリスクが高まる、というわけです。

フェストゥーンのサイン、見逃していませんか?

  • 歯ぐきがぷっくりしてきた
  • 同じ部分だけ磨くと、血が出やすい
  • 歯と歯の間に食べ物がよく詰まるようになった

これらはフェストゥーンの“初期サイン”かもしれません。
特に自覚症状がないまま進行することも多いため、定期的なチェックが大切です。

正しい歯みがきが、いちばんの予防

フェストゥーンを防ぐためには、「ただ磨く」のではなく、「やさしく、丁寧に」がキーワード。

THE DENTALおすすめのケアポイント

  1. 毛先のやわらかい歯ブラシを選ぶ
    硬すぎるブラシは、歯ぐきにとって“凶器”にもなりかねません。
  2. 力を抜いて、細かく動かす
    歯ブラシの圧は“ペンを持つくらいの力”で十分。なでるように磨くのが◎
  3. 鏡を見ながら“歯ぐきの境目”に意識を
    プラークがたまりやすいのは、歯と歯ぐきの間。そのラインに沿って、優しくブラシを当てましょう。

THE DENTALでできること

「自分の歯みがき、合ってるのかな?」
「この歯ぐきのふくらみ、放っておいて大丈夫?」

そんな疑問があれば、ぜひ一度ご相談ください。

当院では、フェストゥーンのような歯ぐきの変化も含めた丁寧なチェックと、歯科衛生士によるパーソナルケアのアドバイスを行っています。

また、クリーニングによってプラークを除去し、歯ぐきの健康を取り戻すお手伝いも可能です。

最後に

歯ぐきは、“健康のバロメーター”。
ちょっとした変化に気づけるかどうかが、未来の笑顔を守る第一歩です。

「歯ぐきが主役になる話」って、なかなか聞く機会が少ないかもしれません。
でも実は、健康で美しい口もとのカギを握っているのは、この“目立たない脇役”なのです。

やさしく、丁寧に。
フェストゥーンをきっかけに、いつものケアを少し見直してみませんか?

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