JOURNAL
歯の治療っていくらかかるの?

― 保険点数のしくみ、やさしく解説します
こんにちは。歯科衛生士の八田です。
「歯が痛くなったから、そろそろ歯医者に行こうかな」
そう思ったとき、ふと頭をよぎるのが「いくらかかるんだろう?」という疑問。
私たちの医院でも、「保険治療と自費治療ってどう違うんですか?」「同じ虫歯治療なのに、費用に幅があるのはなぜ?」という声をよく耳にします。
今回は、“歯の治療費”の仕組みの中でも、特に「保険治療」の部分について、少しやさしくひも解いてみたいと思います。
保険治療の費用は、全国どこでも同じです
まず、保険治療の大前提として知っていただきたいのは、「どこの歯科医院で治療を受けても、保険適用の治療費は全国一律に決まっている」ということ。
これは、“点数制度”と呼ばれる仕組みによって成り立っています。
点数って、なに?
健康保険における歯科治療は、「診療行為」に対して点数がつけられており、1点=10円として計算されます。
例えば……
- 初診料:264点 → 2,640円
- スケーリング(歯石取り):70点前後 → 700円
- 単純な抜歯:260点前後 → 2,600円
といった具合。
患者さんが実際に窓口で支払うのは、そのうちの3割(70歳以上の方は1割〜2割)となります。
じゃあ、なぜ治療費に違いがあるの?
よくあるのが、「A医院では3,000円だったのに、B医院では5,000円だった!」という声。
これは、まったく同じ処置を受けているように見えても、「初診だったのか再診だったのか」「歯周病の検査を同時に行ったのか」「治療部位の本数や内容は?」といった細かな条件の違いによって、加算される点数が変わるためです。
つまり、「同じ虫歯の治療」でも、
- 小さな詰め物だけで終わるケース
- 神経の治療をして土台を入れ、かぶせ物をするケース
では、治療工程も使う材料も異なり、点数に大きく差が出るのです。
よく使う“点数の目安”
患者さまの参考になりそうな、保険診療の費用目安をいくつか挙げてみます(自己負担3割の場合):
処置内容 | 点数の目安 | 負担額の目安 |
初診料 | 約264点 | 約790円 |
レントゲン | 約400点 | 約1,200円 |
スケーリング(上下) | 約260点 | 約780円 |
コンポジットレジン充填 | 約300点 | 約900円 |
抜歯(簡単なケース) | 約260点 | 約780円 |
※地域差や処置の組み合わせにより、若干の増減があります。
「見えない価値」がある治療も
THE DENTALでは、保険・自費のいずれの診療でも「価値ある医療」を提供することを大切にしています。
保険治療では制限のある中でも、最大限に精度と予知性を高めた処置を。
必要に応じて、より自由度の高い自費治療の選択肢をご提案することもあります。
「費用だけで選ぶ」時代から、「どう守りたいかを選ぶ」時代へ。
そんな新しいスタイルを、私たちは丁寧にナビゲートしていきます。
最後に:気になることがあれば、どうぞ遠慮なく
治療費の仕組みは、なかなか分かりにくいもの。
だからこそ、私たちはいつでもオープンに、正直にお話しします。
「今日の治療って、保険?自費?」「いくらくらいかかる?」
そんなご質問も、お気軽にお声がけくださいね。
“見えないところも、ていねいに。”
THE DENTALは、あなたのお口の未来を一緒に考えるパートナーでありたいと思っています。