JOURNAL
まだ歯がなくても、大丈夫。赤ちゃんと一緒に歯医者デビュー

— 小さなお口と、はじめての“こんにちは”
こんにちは。歯科衛生士の八田です。
ある日、にぎやかな足音と一緒に、ご家族みなさんが来院されました。
お父さん、お母さん、そしてお姉ちゃんとお兄ちゃん。
その中心にいたのは、まだ歯の生えていない小さな赤ちゃん。
ふわふわのほっぺとつぶらな瞳で、私たちスタッフを見つめてくれました。
診療室にふわっと広がる、やさしい空気。
誰かの「はじめて」を、家族みんなで見守るその光景に、思わずこちらも笑顔になりました。
「まだ歯が生えていないけれど、連れてきてよかったですか?」
そんなご質問をいただくこともあります。
答えは、もちろん「はい」です。
むしろ、“何も起きていない今”こそが、未来のお口の健康を守るスタートラインなのです。
今日は、歯が生える前の赤ちゃんと、歯科医院とのやさしい関係についてお話しします。
歯が生えていない“今”が、歯科との最初の出会いにぴったり
「歯医者さんって、歯が生えてから行くもの」と思われがちですが、
実はその前段階、まだ歯が生えていない“今”こそ、
未来のむし歯や歯並びトラブルを防ぐためのスタート地点なのです。
この時期に来ていただくことで、
・赤ちゃんのお口の状態を、プロの目でやさしくチェック
・よだれの量や唇の動きなど、成長の兆しを見守る
・ガーゼでの口腔ケア方法のレクチャー
・授乳やミルク後のお口まわりの清潔習慣づくり
・仕上げ磨きの姿勢や声かけのコツをアドバイス
といった、たくさんの「はじめの一歩」をサポートできます。
赤ちゃんの“はじめての歯医者”がやさしい体験になるように
THE DENTALでは、赤ちゃんが歯科を「こわい場所」と感じないよう、
診療ユニットにはテンピュールのマットを敷き、
ふわっとした寝心地で赤ちゃんもリラックスできるよう工夫しています。
また、診療室に入るときも、無理にユニットへは乗せません。
ママやパパと一緒にゆっくりと、赤ちゃんのペースで。
お口を開けなくても、泣いてしまっても、それで大丈夫。
この時期は「慣れること」がいちばんの目的。
安心できる空間で、少しずつ“歯医者さんとの距離”を縮めていきましょう。
かかりつけを持つ安心感
まだ小さな赤ちゃんにとって、ちょっとしたことが不安のタネになりがちです。
・よだれが多い気がする
・歯ぐきに白い点が見える
・舌が出ている時間が長い
そんな「これって大丈夫?」に、すぐ相談できる場所があること。
それは親御さんにとっても、大きな安心になります。
定期的に来ていただくことで、赤ちゃんのお口の発育や癖のチェックができ、
必要であれば歯科医師や歯科衛生士からアドバイスも受けられます。
おわりに
「歯が生えたら行こう」ではなく、
「歯が生える前からはじめよう」。その視点が、これからの口腔育成の鍵。
この日いらっしゃった赤ちゃんのように、
歯がまだ生えていなくても、私たちは心からお迎えします。
生まれて初めての歯医者さんが、
“ふんわりと優しい場所”だった記憶になるように。
そしてその一歩が、将来の健やかなお口を育む第一歩になるように。
THE DENTALは、いつでもそっと寄り添います。