JOURNAL
歯に物が詰まる原因とは?

皆さま、こんにちは!
歯科助手の伊東です。
皆さまは歯に物が詰まる・・・そんな経験をされたことはございませんか?
誰しも一度はあるであろうその詰まり、もしかしたらただのつまりじゃないのかもしれません。
原因を追求し、不快感が減るお手伝いをできればと思います!
小さな違和感が教えてくれること —— 「歯に物が詰まる」をそのままにしない理由
なぜ、歯に物が詰まるのか?
歯と歯の間に何かが挟まる。それは誰にでもある日常のことのように思えます。けれど、もしそれが「毎回」「同じ場所」で起こるのであれば、そこには原因があります。
1. 歯と歯のすき間が広がっている
加齢や歯周病によって歯ぐきが下がると、歯と歯の間の“コンタクトポイント”が緩くなります。
すると、以前はすっと通り抜けていた食べ物が引っかかりやすくなるのです。特に、繊維質のある肉や野菜が挟まりやすい傾向があります。
2. 詰め物や被せ物が合っていない
過去に治療した部分。そこが少しでもズレていたり、経年劣化によって形が変わっていたりすると、小さなすき間が生まれます。
ある患者さんは、「いつも左奥の歯に海苔が詰まるんです」と来院されました。
診てみると、昔入れた銀歯と隣の歯の間に、目に見えないほどの段差が。調整を行った後は、食後の不快感がピタリと消えたそうです。
3. 噛み合わせのバランスが崩れている
実は、咬み合わせが強く当たることで、歯がわずかに動くこともあります。ミクロン単位の歯の動きが、思わぬところで“食べ物の通り道”を変えてしまうのです。
「取ればいいや」で済ませていませんか?
爪楊枝でつつけば取れるし、少し気持ち悪いだけだから……。そう思っている方は少なくありません。でも、こうした詰まりを放置してしまうと、次のようなリスクが隠れています。
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むし歯や歯周病の進行
詰まった食べ物は時間とともに分解され、細菌の温床になります。その結果、歯ぐきが腫れたり、においが気になったり——。ときには歯の根元まで進行することも。 -
歯ぐきのダメージ
硬いものが繰り返し同じ場所に挟まると、歯ぐきに物理的な刺激が加わり、慢性的な炎症を引き起こすこともあります。 -
二次カリエス(再発むし歯)
古い詰め物や被せ物の下に、知らないうちにむし歯ができていたというケースも珍しくありません。「何も痛くないから大丈夫」は、歯の世界では通用しないのです。
対策は、意外とシンプル
◆ デンタルフロスや歯間ブラシを使おう
歯ブラシだけでは落としきれない食べかすやプラークを除去するには、やはりフロスや歯間ブラシが有効です。歯と歯のあいだに物が詰まりやすい人ほど、これらのアイテムは“日課”にしていただきたい習慣です。
◆ 歯科での診察を受けてみる
「いつも同じところ」「フロスが引っかかる」「つまようじが手放せない」——そんなサインがある場合は、一度歯科医院で診てもらいましょう。すき間の状態や詰め物の精度など、専門的な目で診ることで、根本的な原因を見つけることができます。
◆ 調整や再治療で、詰まりにくくできることも
問題がある場合は、詰め物を少し調整したり、必要であれば新しく作り直したりすることで、「詰まりにくさ」を取り戻すことができます。患者さんの中には「こんなにスッキリするなら、もっと早く相談すればよかった」と言ってくださる方もいらっしゃいます。
THE DENTALから、あなたへ
「小さな詰まり」が教えてくれることは、実はとても大きい。
それは、むし歯や歯周病といった目に見えない変化のサインであり、あなたの歯と向き合うきっかけでもあります。
THE DENTALでは、そうした“なんとなく気になる”お悩みにも丁寧に寄り添い、お一人おひとりに最適なケアをご提案しています。
違和感の先にあるものを見逃さず、健康で快適なお口の環境を、共に育てていきましょう。
もし、あなたが「最近よく詰まるな」と感じているなら——。
それは、歯が静かに伝えてくれている、SOSかもしれません。