JOURNAL
歯医者さんで口臭ケア?

皆さん、こんにちは!
歯科助手の伊東です。
本日は『口臭』についてご紹介させていただければと思います。
「その息、気づいていますか?」― 口臭の正体と予防法
ふとした瞬間に感じる自分の口のにおい。
電車の中や会話中、マスクを外した瞬間に「ん?」と思ったことはありませんか?
けれど、口臭はとても繊細な問題。
周りに聞くことも、正直に打ち明けることも、難しい。
だからこそ、今回は“口臭の真実”をわかりやすく丁寧に解説していきます。
■ 口臭の原因、そのほとんどは「お口の中」
実は、口臭の約80%は、お口の中の状態が原因です。
原因としてよくあるのは――
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歯垢(プラーク)や歯石
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舌の表面にたまる「舌苔(ぜったい)」
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虫歯や歯周病
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唾液の減少による口腔乾燥(ドライマウス)
中でも見落とされやすいのが、「舌」。
舌の表面に白くたまる舌苔には、細菌や食べかすが含まれており、
これが分解されることで、独特のにおいを放つことがあります。
また、歯周病は進行すると膿のにおいを発生させ、慢性的な口臭の原因に。
定期的な歯科検診での早期発見が重要です。
■ 一時的なにおい vs 慢性的なにおい
口臭には「生理的口臭」と「病的口臭」の2種類があります。
生理的口臭は、空腹時や朝起きた直後、緊張して唾液が減った時などに起こる、誰にでもある一時的なもの。
水を飲んだり、軽く歯磨きをするだけでおさまることが多いです。
一方、病的口臭は、虫歯・歯周病・口腔乾燥などが原因で、慢性的かつ強いにおいが続くのが特徴です。
「マスクの内側がずっとにおう」「人と話すのが不安」と感じる場合は、歯科でのチェックをおすすめします。
■ おうちでできる、口臭ケア
毎日の習慣を少し工夫するだけで、口臭は大きく改善できます。
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丁寧な歯磨き
歯と歯の間、歯ぐきのキワを意識して磨き、フロスや歯間ブラシも併用しましょう。 -
舌をやさしくお掃除
専用の舌ブラシで舌苔を軽く除去するだけで、においの原因をぐっと減らせます。 -
こまめな水分補給
唾液の分泌を促すために、水やお茶をこまめに飲むのがポイントです。 -
口呼吸を防ぐ
鼻炎や癖で口呼吸になっていませんか?口の中が乾燥し、菌が増えやすくなります。 -
バランスの取れた食生活
にんにくやネギ類などの刺激物は、においが残りやすい食材です。
口臭が気になるときは、消化の良い食事を心がけてみてください。
■ 歯科医院でできる、もう一歩踏み込んだケア
どれだけ自宅でケアしても、落としきれない汚れや歯石があります。
私たちが行うプロフェッショナルクリーニング(PMTC)では、
専用の器具でバイオフィルム(細菌の膜)を徹底除去。
また、歯周病が見つかれば、適切な治療で口臭の根本改善を図ります。
唾液の分泌が少ない方には、唾液腺マッサージや保湿ジェルのご提案も行っています。
“におい”の背景にある体のサインを見逃さない。これが、歯科ならではのアプローチです。
■ 「言いづらいこと」こそ、歯医者に話してみてください
口臭の悩みは、とてもプライベート。
でも、誰にでも起こり得るものです。
「誰にも言えなかったけど、相談してよかった」
そう言って帰られる方が、たくさんいらっしゃいます。
もしあなたが「においかもしれない」と気になったなら、
それは自分や周りを大切にしたい気持ちの表れ。
私たちは、その気持ちに、正しく、そしてやさしく寄り添います!