2025.07.05 診療コラム

歯がしみる原因とは?

「冷たいものがしみる!」…その歯、もしかしてサインを出しているかも?

みなさんこんにちは。歯科衛生士の本間です。
アイスや冷たい飲み物が美味しくなるこの季節。けれど、「キーンとしみる…」そんな不快感があるとせっかくの一口も楽しめませんよね。

歯がしみる感覚は誰にでも一度は経験があるものです。
でも、実はその裏にはさまざまな原因や“お口からのSOS”が隠れていることがあるんです。

今回は「歯がしみるって、なぜ?」「どんな対策があるの?」という疑問に、わかりやすくお答えします。

歯がしみる=知覚過敏?

「冷たいものを口に入れたら歯がキーンと…」
それは、“知覚過敏(ちかくかびん)”という状態かもしれません。

知覚過敏とは、歯の中の神経(歯髄)に近い部分が、何らかの原因で外部刺激に敏感になってしまうことです。
冷たいものだけでなく、熱いもの・甘いもの・歯ブラシが当たっただけで「ズキッ」と感じる人もいます。

どうしてしみるの?原因はひとつじゃありません

知覚過敏の原因には、以下のようなものがあります。

1. 歯ぐきが下がって“歯の根”が露出している

加齢、歯周病、強すぎるブラッシング、歯ぎしりなどによって歯ぐきが下がると、象牙質(神経に近い部分)がむき出しになります。
象牙質はエナメル質よりも刺激に弱く、しみやすいのが特徴です。

2. 歯のエナメル質がすり減っている

歯の一番外側にある“エナメル質”は、日常の磨耗や強いブラッシング、酸性の食品(炭酸飲料やフルーツなど)などで徐々に薄くなってしまうことがあります。

特に歯ぎしりをする方は、噛む力によって歯の先端がすり減り、刺激を受けやすくなります。

3. むし歯や詰め物の劣化

むし歯がある場合や、古い詰め物と歯の隙間にすき間ができている場合も、「しみる」症状が出ます。
むし歯の初期症状としての“しみ”も見逃せません。

4. ホワイトニング後の一時的な刺激

オフィスホワイトニングやホームホワイトニングをされた直後は、一時的に歯がしみやすくなることがあります。
これは薬剤がエナメル質に作用した結果で、通常は数日で落ち着くことが多いです。

どんな治療や対策があるの?

しみる原因がわかれば、適切な対処で改善できます。THE DENTALでは、原因に合わせたケアをご提案しています。

● 正しい歯磨き指導

力を入れすぎたブラッシングは、エナメル質や歯ぐきにダメージを与えがち。
患者さんごとの磨き方のクセを拝見し、優しいブラッシング法や歯ブラシの選び方をアドバイスします。

● フッ素や薬剤でのコーティング

しみやすい部分に知覚過敏用の薬剤やフッ素を塗布することで、刺激を感じにくくします。
数回の塗布で改善する方も多く、簡単な処置で負担も少ないです。

● マウスピースで歯ぎしり対策

夜間の歯ぎしり・くいしばりが原因であれば、専用のマウスピース(ナイトガード)の装着をおすすめします。
歯の負担をやわらげ、すり減りの進行も防げます。

● 詰め物やかぶせ物のチェック

古くなった修復物や合っていない詰め物の隙間はしみる原因になります。定期的なチェックとメンテナンスで、より快適な状態に保ちましょう。

“しみる”を放置してはいけない理由

「一瞬しみるだけだし、我慢できるから…」と後回しにしていませんか?

その“しみ”は、虫歯の始まりや歯周病のサインである可能性も。
また、症状が続くことでストレスが溜まり、食事が楽しめなくなる・睡眠の質が下がるといった悪循環にもつながります。

早めのチェックとケアが、将来の大きなトラブルを防ぐ近道になるのです。

THE DENTALで、快適な“歯時間”を。

私たちTHE DENTALでは、しみる症状の背景を丁寧に探り
一人ひとりに合わせた繊細でやさしい治療を心がけています。

「これって知覚過敏?」「痛みじゃないけど気になる」
そんな小さな変化でも、お気軽にご相談ください。

歯がしみる感覚にもう悩まされない。
そのための一歩を、私たちが全力でサポートします。

おわりに

“しみる”という感覚は、歯の声かもしれません。
大切なのは、それを「仕方ない」で終わらせず、今のうちにやさしく気づいてあげること。

THE DENTALは、あなたの未来の笑顔と美味しい時間を守る歯科医院でありたいと願っています。

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