2025.07.11 診療コラム

ブリッジを入れたらどんなケアが必要?

みなさまこんにちは。歯科衛生士の本間です。
今日は、患者さまからよくいただくご質問のひとつ「ブリッジって、どうやってお手入れすればいいんですか?」にお答えしたいと思います。
ブリッジは、歯を失った部分を補う治療法のひとつ。見た目も噛み心地も自然で、インプラントや入れ歯と並んで多くの方に選ばれています。
ただし、ブリッジも「入れたら終わり」ではありません。
適切なケアを続けることで、より長く、快適に使い続けることができます。

ブリッジってどんな仕組み?

ブリッジとは、失った歯の両隣の歯を支えにして、人工の歯(ポンティック)を橋渡しのように装着する治療法です。
まさに“橋=Bridge”のように、空いたスペースをつなぐイメージです。

構造としては、

  • 両隣の歯に被せ物(クラウン)
  • 中央にダミーの歯(ポンティック)

という形になっており、見た目の自然さや噛む力の安定性にも優れています。

ブリッジを長持ちさせるためには「毎日のケア」がカギ

ブリッジを入れたあとのお口の中は、いわば「少し特殊な環境」になります。

特に気をつけたいのは、

  • ポンティックの下(歯ぐきとのすき間)
  • 支えになっている歯(支台歯)

この2つの部分。
実は、普通の歯ブラシだけではケアしきれない場所があるんです。

ポイント①:ポンティックの下を清潔に!

人工歯(ポンティック)の下には、ごくわずかなすき間があるため、食べかすやプラーク(細菌のかたまり)がたまりやすい状態です。

ここを放置してしまうと…

  • 口臭の原因
  • 歯ぐきの炎症
  • ブリッジの劣化

などにつながってしまいます。

ケアのおすすめアイテム

◎スーパーフロス(ブリッジ専用フロス)
先端が固くなっていて、ブリッジの下に通しやすい構造。やさしく前後に動かしながら、ポンティック下を清掃できます。

◎歯間ブラシ(極細タイプ)
すき間に応じたサイズ選びが重要。無理に入れると歯ぐきを傷つけてしまうので、サイズは歯科で確認を。

◎ウォーターフロス(ジェット水流タイプ)
水圧で汚れを飛ばすタイプ。手先が不器用な方や、高齢の方にも人気のアイテムです。

ポイント②:支えている歯を守る

ブリッジは、両隣の歯にかぶせ物をして固定するため、その“支台歯”が健康であることが何よりも大切です。

この歯がむし歯や歯周病になってしまうと、ブリッジごと作り直しになるケースも。

そのため、支台歯周辺は特に丁寧にブラッシングを。
歯と歯ぐきの境目(歯肉縁)を、鉛筆を持つように軽く歯ブラシを当てて磨くのがコツです。

ブリッジとインプラント、ケアの違いは?

ブリッジとインプラントは、どちらも「失った歯を補う治療」ですが、ケアのポイントは少し異なります。

治療法 支える構造 ケアのポイント
ブリッジ

 

両隣の天然歯 ポンティック下・支台歯の清掃
インプラント

 

顎の骨に埋入 インプラント周囲の歯ぐきの管理(インプラント周囲炎の予防)

 

どちらにも共通するのは、「自己流にならないこと」です。
プロのチェックを定期的に受けることで、トラブルの早期発見・早期対応が可能になります。

 ブリッジ後のメンテナンスも丁寧に

私たちTHE DENTALでは、ブリッジを入れたあとも、患者さまの“その先の生活”をサポートすることを大切にしています。

「ちゃんと磨けているか不安」
「フロス、使い方が難しい…」
「口臭が気になるけど原因がわからない」

そんなお悩みに、歯科衛生士がマンツーマンでケア指導を行っています。
ブラッシング指導だけでなく、適した道具選びから毎日のケアのコツまで、お気軽にご相談くださいね。

おわりに

ブリッジは「失った歯を補う」ための素晴らしい治療法です。でも、それを「ずっと快適に使えるかどうか」は、日々のケアとプロのサポート次第になります。
ちょっとの“ひと手間”が、ブリッジの寿命をぐっと延ばします。
そして何より、あなたの笑顔と、健康なお口を守ることにつながります。
THE DENTALは、治療のその先も、一緒に歩んでいくパートナーでありたいと願っています。

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