JOURNAL
ブリッジを入れたらどんなケアが必要?

みなさまこんにちは。歯科衛生士の本間です。
今日は、患者さまからよくいただくご質問のひとつ「ブリッジって、どうやってお手入れすればいいんですか?」にお答えしたいと思います。
ブリッジは、歯を失った部分を補う治療法のひとつ。見た目も噛み心地も自然で、インプラントや入れ歯と並んで多くの方に選ばれています。
ただし、ブリッジも「入れたら終わり」ではありません。
適切なケアを続けることで、より長く、快適に使い続けることができます。
ブリッジってどんな仕組み?
ブリッジとは、失った歯の両隣の歯を支えにして、人工の歯(ポンティック)を橋渡しのように装着する治療法です。
まさに“橋=Bridge”のように、空いたスペースをつなぐイメージです。
構造としては、
- 両隣の歯に被せ物(クラウン)
- 中央にダミーの歯(ポンティック)
という形になっており、見た目の自然さや噛む力の安定性にも優れています。
ブリッジを長持ちさせるためには「毎日のケア」がカギ
ブリッジを入れたあとのお口の中は、いわば「少し特殊な環境」になります。
特に気をつけたいのは、
- ポンティックの下(歯ぐきとのすき間)
- 支えになっている歯(支台歯)
この2つの部分。
実は、普通の歯ブラシだけではケアしきれない場所があるんです。
ポイント①:ポンティックの下を清潔に!
人工歯(ポンティック)の下には、ごくわずかなすき間があるため、食べかすやプラーク(細菌のかたまり)がたまりやすい状態です。
ここを放置してしまうと…
- 口臭の原因
- 歯ぐきの炎症
- ブリッジの劣化
などにつながってしまいます。
ケアのおすすめアイテム
◎スーパーフロス(ブリッジ専用フロス)
先端が固くなっていて、ブリッジの下に通しやすい構造。やさしく前後に動かしながら、ポンティック下を清掃できます。
◎歯間ブラシ(極細タイプ)
すき間に応じたサイズ選びが重要。無理に入れると歯ぐきを傷つけてしまうので、サイズは歯科で確認を。
◎ウォーターフロス(ジェット水流タイプ)
水圧で汚れを飛ばすタイプ。手先が不器用な方や、高齢の方にも人気のアイテムです。
ポイント②:支えている歯を守る
ブリッジは、両隣の歯にかぶせ物をして固定するため、その“支台歯”が健康であることが何よりも大切です。
この歯がむし歯や歯周病になってしまうと、ブリッジごと作り直しになるケースも。
そのため、支台歯周辺は特に丁寧にブラッシングを。
歯と歯ぐきの境目(歯肉縁)を、鉛筆を持つように軽く歯ブラシを当てて磨くのがコツです。
ブリッジとインプラント、ケアの違いは?
ブリッジとインプラントは、どちらも「失った歯を補う治療」ですが、ケアのポイントは少し異なります。
治療法 | 支える構造 | ケアのポイント |
ブリッジ
|
両隣の天然歯 | ポンティック下・支台歯の清掃 |
インプラント
|
顎の骨に埋入 | インプラント周囲の歯ぐきの管理(インプラント周囲炎の予防) |
どちらにも共通するのは、「自己流にならないこと」です。
プロのチェックを定期的に受けることで、トラブルの早期発見・早期対応が可能になります。
ブリッジ後のメンテナンスも丁寧に
私たちTHE DENTALでは、ブリッジを入れたあとも、患者さまの“その先の生活”をサポートすることを大切にしています。
「ちゃんと磨けているか不安」
「フロス、使い方が難しい…」
「口臭が気になるけど原因がわからない」
そんなお悩みに、歯科衛生士がマンツーマンでケア指導を行っています。
ブラッシング指導だけでなく、適した道具選びから毎日のケアのコツまで、お気軽にご相談くださいね。
おわりに
ブリッジは「失った歯を補う」ための素晴らしい治療法です。でも、それを「ずっと快適に使えるかどうか」は、日々のケアとプロのサポート次第になります。
ちょっとの“ひと手間”が、ブリッジの寿命をぐっと延ばします。
そして何より、あなたの笑顔と、健康なお口を守ることにつながります。
THE DENTALは、治療のその先も、一緒に歩んでいくパートナーでありたいと願っています。