JOURNAL
歯磨きチェックで染め出しをするメリット

歯をピンクに染める⁉
染め出しで見える、あなたの“磨き残し”のくせ
こんにちは。歯科衛生士の本間です。
私たちが日々の診療で大切にしていることのひとつに、「歯の磨き方」の指導があります。
でも、ただ「ちゃんと磨いてくださいね」と伝えるだけでは、なかなか伝わらないこともあります。
そんなとき、私たちが頼りにしている“あるアイテム”があります。
それが――
「染め出し液」です。
これを使うと、歯の汚れ(プラーク=歯垢)が色で“見える化”されるんです。
今回はこの「染め出しによる歯磨き指導」について、実際の流れやメリットをご紹介します。
染め出しって、どうやるの?
まずは流れをご紹介します。
- 専用の染め出し液を使って歯に色をつける
→ プラークがついている場所だけが赤や青、紫に染まります。 - 鏡で自分の口の中をチェック
→ 「あれ、こんなに残ってるの⁉」と驚かれる方も多いです。 - 歯科衛生士が、色の付き方から“あなたの磨きグセ”を分析
→ 力を入れすぎていたり、磨き残しが多い場所が一目瞭然。 - 正しい磨き方や歯ブラシの当て方を指導
→ 必要に応じてフロスや歯間ブラシの使い方もアドバイスします。
この一連の流れは、ほんの数分。
でも、得られる“気づき”はとても大きいのです。
なぜ染め出すの?見えることで変わる意識
磨き残しは、鏡で見てもなかなかわかりません。
でも、染め出すと一目で「ここに汚れがある」と視覚的に理解できるため、自分自身の磨き方の傾向に気づけます。
たとえば:
- 利き手の反対側だけ染まる → 磨きにくくて疎かにしがち
- 歯と歯ぐきの境目が染まる → 歯ブラシの角度が浅い
- 奥歯の裏側が染まる → 奥までブラシが届いていない
- 歯並びの悪い部分が染まる → 細かいケアが必要
このように、「なんとなく」から「ここをこうすればいい」へ。
ただの“習慣”だった歯磨きが、“意識を持ったケア”に変わっていきます。
染まった色はただの汚れ?それだけじゃありません
実は最近では、「古いプラーク」と「新しいプラーク」で染め分けできる染め出し液も登場しています。
- 青や紫に染まるところ → 数日間落とせていない汚れ
- ピンクや赤に染まるところ → 今日の磨き残し
これを見ると、「ここは前から磨けてなかったんだ…」と気づくことができます。
慢性的な磨き残しがわかることで、虫歯や歯周病のリスク部位が予測できるのです。
子どもにもおすすめ!親子で楽しくケア意識を高めて
この染め出し指導は、お子さまの仕上げ磨き練習にも最適です。
「ちゃんと磨いた!」と言っていたのに、染めてみたら真っ赤…なんてことも。
でも、それを責めるのではなく、“どう磨いたら染まらないか”を一緒に考えるツールとして活用できます。
THE DENTALでは、親御さんに向けた仕上げ磨き指導も行っていますので、
「うまく磨けているかわからない」「嫌がってしまう」というお悩みもお気軽にご相談ください。
染め出しで“見える化”されたあなたの未来
こんな話があります。
ある患者さんが、初めて染め出しを受けたとき、鏡を見て言いました。
「私、ちゃんと磨けてるって思ってたけど…目からウロコです」
そこから、磨き方を変え、フロスを習慣にし、半年後の検診ではプラークの残りゼロ。
歯ぐきの腫れも消え、「お口の中が軽くなった気がします」と笑顔で話されていました。
見えなかったから、放っておいた。
でも今は、見えるようになったから、変われる。
それが、染め出しの持つ力です。
THE DENTALの歯磨き指導は“体験”です
私たちTHE DENTALでは、単に「染め出す」「教える」ではなく、
患者さま自身が“気づき、変化を実感できる”ような歯磨き指導を心がけています。
- 染め出し後のフィードバック
- あなたに合った歯ブラシ・フロスのご提案
- 磨き方の変化を数ヶ月単位で確認するサポート
ケアの時間が、負担ではなく“自分のための時間”になるよう、ていねいに寄り添います。
おわりに:毎日の“いつもの磨き方”が、未来を変える
歯を染め出してみると、私たちは意外な“磨きグセ”に気づきます。
その一瞬の気づきが、むし歯や歯周病を防ぐ大きな一歩になるのです。
毎日やっているからこそ、“自己流”が定着しやすいのが歯磨き。
THE DENTALで、ちょっと立ち止まって、見直してみませんか?
“見えない汚れ”を、“見える未来”に変えるお手伝い。
それが、私たちの歯磨き指導です。