JOURNAL
歯ブラシの大切さ

皆さま、こんにちは歯科助手の伊東です。
本日は歯ブラシの大切さについてお話しさせていただければと思います。
「ちゃんと歯磨きしてますよ!」
「1日3回、忘れずにやってます!」
そうおっしゃる方でも、定期検診に来ていただくと、思いのほか“磨き残し”があったり、歯ぐきに炎症が出ていたりすることが少なくありません。
それだけ、歯ブラシ=毎日のセルフケアは、基本でありながら、奥が深いもの。
今回は、毎日無意識に使っている「歯ブラシ」の大切さを、改めて見直してみたいと思います。
■ 歯ブラシは、最も身近な医療器具。
歯ブラシは、私たちが毎日使う“道具”でありながら、最も効果的な病気予防ツールでもあります。
なぜなら――
私たちの歯を守る最大の敵「プラーク(歯垢)」は、歯ブラシでしか除去できないからです。
プラークは、単なる汚れではなく、細菌のかたまり。
この細菌が、虫歯や歯周病を引き起こす原因になります。
つまり、歯ブラシを正しく使うことができれば、虫歯・歯周病・口臭の予防が同時にできてしまう、というわけです。
■ 「磨いている」と「磨けている」は違う。
毎日ちゃんと歯を磨いていても、
✔ 同じところばかり磨いている
✔ 力が強すぎて歯ぐきを傷つけている
✔ 歯と歯の間や奥歯の裏まで届いていない
などがあると、「磨いているのに虫歯になる」「歯ぐきが腫れる」といったことにつながります。
THE DENTALでは、ご希望の方に染め出しチェックを行い、実際にどこに磨き残しがあるのかを“見える化”しています。
この体験、「目からウロコです…」と驚かれる方がほとんどです。
■ 歯ブラシ選びも、意外と重要です。
市販されている歯ブラシ、実はとても多くの種類があります。
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毛の硬さ(やわらかめ/ふつう/かため)
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ヘッドの大きさ
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毛先の形状(フラット/テーパー/山切り)
選び方を間違えると、歯ぐきを傷めたり、磨き残しが増えてしまう原因にも。
THE DENTALでおすすめしているポイントは…
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毛は「やわらかめ〜ふつう」:強すぎるブラッシングは、歯ぐき下がりの原因に。
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ヘッドは小さめ:奥歯の奥まで届きやすく、細かい操作がしやすい。
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毛先はまっすぐカット(フラット):均一に圧がかかり、プラーク除去力が安定。
さらに最近では、音波ブラシや電動歯ブラシを取り入れる方も増えていますが、使い方次第では磨きすぎになることも。初めて導入する場合は、歯科医院で一度使い方を確認するのがおすすめです。
■ 歯ブラシの交換、ちゃんとできていますか?
「毛先が開いてきたら交換」と思っていませんか?
実は、1日2回磨く人であれば、1ヶ月に1本の交換が目安。
毛先が広がっていなくても、見えない“コシの劣化”が起きていて、プラーク除去力が落ちているのです。
また、菌の繁殖を防ぐためにも、湿ったまま放置せず、風通しの良いところで乾かすことが大切です。
■ 歯ブラシだけでは届かない場所もある
「歯ブラシさえしっかりしていれば完璧!」…ではありません。
実は、歯ブラシでは届かない場所がいくつかあります。
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歯と歯の間(歯間)
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被せ物や詰め物の境目
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歯並びが重なっている部分
そういった場所には、デンタルフロスや歯間ブラシが必要不可欠。
THE DENTALでは、患者さまの口腔内に合わせて「歯間清掃アイテム」の使い分けもアドバイスしています。
■ 歯ブラシは、「磨く」以上に「守る」もの。
毎日の歯ブラシは、「汚れを取る」だけではなく、
あなたの歯と人生を“守る”という、大切な役割を担っています。
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虫歯になりにくくなる
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歯ぐきが引き締まり、歯周病の予防に
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口臭も抑えられて、自然と自信が持てる
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歯の健康寿命が延びることで、将来の治療費も抑えられる
こうした「未来の自分へのプレゼント」が、たった2〜3分のブラッシングの積み重ねでできてしまうのです。
まとめ:歯ブラシは、あなたの“毎日の主治医”
歯科医院での治療は、数ヶ月に一度かもしれません。
でも、歯ブラシは365日、あなたの口の中を守ってくれている存在です。
だからこそ、正しい道具を選び、正しい方法で使い、定期的に見直していくことがとても大切。
THE DENTALでは、「あなたに合った歯ブラシと磨き方」を一緒に見つけるお手伝いをしています。
ぜひ一度、ご相談くださいね。
たかが歯ブラシ。されど、歯ブラシ。
その一本が、あなたの健康を大きく支えています。