2025.08.20 診療コラム

海外でかかった場合の歯科費用

皆さま、こんにちは!
歯科助手の伊東です。

本日は海外の歯医者は一体いくらかかるのかをご紹介いたします。
友人が近々海外旅行に行くそうでもし旅行中に歯でも痛くなったら怖いから検診に行く!と言ってました。
きっかけは何であれ歯医者に行くことはとても良いことだと思います。自分では気づかない病気が隠れているかもしれないからです。
そんな話を聞いていたら確かに旅行中に歯が痛くなるのも嫌だけどそもそもかかった場合いくらかかるんだろう・・・?と疑問に思いました。
たくさん調べたので皆さまにお話しいたします!

海外の歯医者、いくらかかる?

― 日本の歯科料金は、実は“世界的に見ても特別”だった ―

「もし海外旅行中に歯が痛くなったら…?」
「海外で矯正すると高いって本当?」

そんな疑問を抱いたことはありませんか?

実は日本の歯科治療費は、世界的に見るとかなり安くて質が高いと評価されています。
これは、日本の保険制度の恩恵によるもの。

今回は、「世界の歯医者、いくらかかる?」をテーマに、国別の事情や文化の違いを楽しく解説していきます。

■ 日本:安心の保険制度がある国

まずは私たちが暮らす日本から。

例えば、虫歯1本の治療(保険内でのCRや詰め物)なら…
おおよそ1,000~3,000円程度(3割負担)

定期検診やクリーニングも、保険適用であれば数千円程度で済むことが多いです。

また、インプラントやホワイトニング、矯正などは保険外(自費)ですが、それでも技術水準に比べると費用は比較的抑えめです。

日本は「治療の質」「安全性」「コスト」のバランスが非常に良い国といえるでしょう。

■ アメリカ:歯科治療は“高級医療”?

アメリカの歯医者さんは、治療の質も高いですが…料金もかなり高額です。

たとえば、虫歯1本の治療費(保険なしでの相場):

  • 簡単な充填:$150~$300(約2~4万円)

  • 根管治療:$800~$2,000(約12〜30万円)

  • クラウン:$1,000~$2,500(約15〜37万円)

  • インプラント:$3,000~$6,000(約45〜90万円)

公的な国民皆保険制度がなく、多くの人は民間の保険に加入していますが、それでも自己負担が大きいのが現状です。

そのため、「予防に全力」「悪くなる前に対処」「歯科は高級サービス」という意識が強く、歯にかけるお金も意識も非常に高い国です。

■ イギリス:NHSとプライベートの“二極化”

イギリスには、NHS(国民保健サービス)という公的な医療制度があり、歯科治療にも一部適用されます。

ただしNHSでは、

  • 待ち時間が長い

  • 審美的な希望には応じられない

  • 一部の治療が対象外

という制約もあり、多くの人がプライベート歯科に頼る場面も多いです。

プライベート歯科の料金目安(イギリス):

  • 検診:£50〜(約1万円)

  • 虫歯治療:£100〜£300(約2〜6万円)

  • インプラント:£2,000〜(約35万円以上)

「無料のNHS vs 高額でも快適なプライベート」という二極化が進んでいます。

■ オーストラリア:高額だけど“予防文化”が根づく

オーストラリアの歯科治療費は、日本の3〜5倍程度といわれています。

例:

  • 検診+クリーニング:$200前後(約2万円)

  • 虫歯治療:$300~$500(約3~5万円)

  • 根管治療+クラウン:$3,000超えも珍しくない

そのため、多くの家庭では民間の保険(extras保険)に加入して、検診や治療費の一部をカバーしています。

ただしその分、予防への意識がとても高く、子どものうちから「フロス教育」や「歯の健康教室」が当たり前

「高いからこそ悪くならないように守る」という考え方が根づいています。

■ 東南アジアや中南米:地域差が大きい

タイ・ベトナム・フィリピンなどの東南アジアでは、歯科治療費が比較的安く、技術力も向上してきているため、最近は“歯科医療ツーリズム”として訪れる外国人も多くなっています。

例(タイ):

  • ホワイトニング:約1〜2万円

  • セラミッククラウン:約3〜5万円

  • インプラント:約10〜20万円

一方で、都市部と地方では設備や治療の質に差があり、高度な医療は都市部の私立病院やクリニックに集中しています。

■ 日本人が海外で歯が痛くなったら…?

旅行や留学、駐在中に歯が痛くなることもありますよね。
その場合、海外旅行保険やクレジットカード付帯保険で費用が補填されるケースもあります。

とはいえ、海外で歯科を受診すると

  • 医師との言葉の壁

  • 日本と違う治療方針

  • 高額な費用(特に応急処置だけで数万円)

など、困ることも多いのが現実です。

だからこそ「海外に行く前に、お口のチェック」はとても大切!

まとめ:日本の歯科、実はとっても“恵まれている”

  • 海外では、1本の虫歯治療に数万円〜数十万円

  • 保険が効かない or 限定的な国が多い

  • だからこそ“予防”や“セルフケア”が文化に

そんな世界の歯科事情と比べると、日本の歯科は「高い技術」「良心的な価格」「安心の保険制度」という、恵まれた環境にあるといえます。

私たちが「当たり前」に思っているこの環境は、世界では“とても特別”なこと。

THE DENTALでは、こうしたグローバルな視点も大切にしながら、「日本で、安心して受けられる質の高い歯科医療」をこれからも届けていきます。

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