JOURNAL
歯が生え始めたら

みなさんこんにちは。歯科衛生士の本間です。
夏の陽射しに負けないよう、皆さまお元気にお過ごしでしょうか?
今回は、小さなお子さまのお口の中に“はじめての歯”が顔を出したときに、何を始めたらいいのか──
そんな「歯のスタートライン」に立ったご家族に向けて、お話ししていきます。
小さな「白い歯」が教えてくれる、はじまりのサイン
赤ちゃんの下の前歯が、ちょこんと顔を出したとき。
それは、実は「歯磨きスタートですよ」の合図でもあります。まだ1本だけ、と思っていても、その瞬間から「虫歯リスク」はゼロではありません。
母乳やミルクにも糖分が含まれており、離乳食が始まればさらに多様な食材に触れることに。歯が生える=虫歯菌の“足場”ができるということ。だからこそ、生え始めのケアがとても大切なんです。
何から始める?初めてのデンタルケア
はじめの一歩は、“慣れること”がゴールです。
具体的には…
- ガーゼ磨きからスタート
歯が1~2本のうちは、清潔なガーゼやコットンを人差し指に巻いて、ぬるま湯でぬらし、優しく拭ってあげましょう。
「お口を触られること」に慣れてもらうのがポイントです。 - 歯ブラシに“出会う”
生後6か月を過ぎたら、赤ちゃん用の歯ブラシを持たせてみてOK。口に入れて遊ばせるだけでも十分です。ごっくん期の離乳食と合わせて、「歯ブラシに触れる」ことを習慣に。
声かけのコツは、「ごっこ遊び」感覚で
赤ちゃんにいきなり「歯磨きしようね」と言っても伝わりません。
ポイントは、“遊びの延長”として声かけすること。
たとえば…
- 「おくちの探検に出発~!」
- 「ピカピカマンがきたよ~!」
- 「今日の歯はどんなお味かな?」
など、ちょっとした物語にしてしまうと、お子さんも身構えずに付き合ってくれることが多いです。
歯科医院デビューは「1歳前後」が目安
「まだ歯が少ないし、行かなくてもいいかな…」と思うかもしれませんが、実はこの時期の歯科受診がとても重要。
- 歯の生え方のチェック
- 歯ブラシの選び方や持ち方のアドバイス
- フッ素塗布による虫歯予防
など、赤ちゃんのお口の健康づくりをスタートする絶好のタイミングです。はじめての歯医者さんは、怖いところじゃなくて「成長を見守る場所」として、楽しいイメージを持ってもらえるようにしたいですね。
最後に──「はじめての歯」は、“はじめての健康習慣”の扉
赤ちゃんの歯が生えることは、ご家族にとっても新しい習慣の始まりです。
ちょっと面倒に感じる日もあるかもしれませんが、「この小さな歯が、一生の健康を支えてくれる」そう思って、優しく見守っていきましょう。
THE DENTALでは、お子さまの成長に合わせたケアのご相談も承っています。
「こんなことで相談していいのかな?」ということでも、ぜひお気軽にお話しくださいね。
お待ちしております。