JOURNAL
歯周病と糖尿病の関連について

こんにちは、歯科衛生士の本間です。
暑い日が続いていますね。みなさまいかがお過ごしでしょうか?
本日は「糖尿病と歯科の関係」についてお話しします。
一見、無関係に思えるこのふたつの分野。ですが実は、深く結びついていることをご存じでしょうか?
「血糖値」と「歯ぐき」はつながっている?
糖尿病は、血糖値のコントロールが難しくなる病気です。全身の血管に影響を及ぼすため、腎臓や目などさまざまな臓器に影響が出ることはよく知られています。
しかし意外にも、「お口の中」もその影響を受けるのです。
具体的には、「歯周病」になりやすくなります。しかも、進行も早く、治りにくい。
歯ぐきが腫れたり、出血したり、歯がグラグラしてきたり…。これらは糖尿病の方に特に多くみられる症状です。
歯周病が、糖尿病を悪化させる?
実はこの関係、片方向ではありません。
糖尿病が歯周病を悪化させるだけでなく、歯周病が糖尿病を悪化させることも明らかになっています。
どういうことかというと、歯周病が進行すると、炎症性物質(サイトカインなど)が体の中で多く作られます。
それらがインスリンの働きを妨げ、血糖コントロールを難しくしてしまうのです。
つまり——
糖尿病と歯周病は“お互いを悪化させる”関係にあるのです。
でも、逆に言えば…
この関係を逆手に取ると、こんなことが言えます。
歯周病をしっかり治療すれば、糖尿病の血糖値改善につながる可能性がある。
実際に、歯科での歯周病治療によって、HbA1c(ヘモグロビンA1c)が0.4%〜0.6%下がったという研究結果もあります。
これは、糖尿病の薬1剤分に匹敵する改善効果だともいわれています。
だからこそ、糖尿病をお持ちの方には、歯科での定期的なケアがとても重要なのです。
THE DENTALでは、糖尿病と歯科のつながりを意識し、よりきめ細やかなケアを心がけています。
“お口から全身の健康を支える”——私たちが大切にしている想いです。
最後に:お口の中は、体の入り口
糖尿病は“サイレント・ディジーズ(静かに進む病気)”ともいわれ、症状が出にくいことが多いもの。
それと同じように、歯周病も初期は気づかれにくい病気です。
でも、お口の中には、全身の健康状態が現れるヒントがたくさんあります。
もし、歯ぐきの腫れ・出血・口臭・歯のぐらつきなどがある場合は、それは体からのサインかもしれません。
そしてそのサインに、歯科で気づけることも少なくありません。
THE DENTALでは、あなたの「体の入り口」を、しっかり見守ります。
どんな些細なことでも、ぜひご相談くださいね。
まとめ
糖尿病と歯科の関係は、思っている以上に深いものです
歯科でのケアが、血糖コントロールや全身の健康につながる。そんな時代だからこそ、歯のメンテナンスは「お口のこと」だけじゃない。
糖尿病とともに生きる方も、そうでない方も、お口の健康から未来を守りましょう。
お気軽にご相談ください。お待ちしております!