JOURNAL
ウォータージェットだけでは不十分な理由

みなさまこんにちは。歯科衛生士の本間です。
夏の日差しが強まり、冷たいドリンクに手が伸びる季節になりましたね。お口のケアもさっぱりと済ませたくなるこの時期、「ウォータージェットは使ってます!」とおっしゃる方が増えたなと感じています。ですが、それだけではどうしても清掃性は不十分になりがちです。
今回は、最近注目されている「ウォータージェット(口腔洗浄器)」について、その効果や、なぜフロスや歯間ブラシとの“併用”が理想的なのかを、歯科の視点からお話ししていきます。
ウォータージェットってどんなもの?
ウォータージェットとは、細く強い水流を使って歯間や歯周ポケットの汚れを洗い流す機器のこと。ご自宅で使用するタイプは、ハンディ型や据え置き型があり、ジェット水流で“すすぐ”ようにお口をきれいにする感覚が特徴です。
電動歯ブラシの次に取り入れたいケアグッズとして人気が高まっており、「フロスは苦手だけど、ウォータージェットなら気持ちいい」と感じる方も多いようです。
「水流だけで歯間の汚れは落とせる?」という疑問
ここでよくある誤解が、「ウォータージェットがあれば、フロスも歯間ブラシも不要なのでは?」というもの。
たしかに、ウォータージェットは歯間の食べかすや、歯ぐきに溜まった汚れをやさしく洗い流すのに優れています。使用感もスッキリして気持ちよく、「もうこれだけで大丈夫かも」と思いたくなるのもよくわかります。
しかし、結論からお伝えすると——
“ウォータージェットだけ”では、プラーク(歯垢)を十分に取り除くことは難しいのです。
プラークは“水に溶けない粘着質”
そもそも、虫歯や歯周病の原因となるプラーク(バイオフィルム)は、水では流れ落ちにくい粘着質のかたまりです。例えるなら、キッチンのシンクについた油汚れ。水だけで落とすには限界がありますよね。
フロスや歯間ブラシは、そのプラークを「こすり取る」ことが目的。ウォータージェットは補助的に「すすぐ」役割にすぎず、“磨きと流し”の両方を行うことが、本当の意味でのケアなのです。
フロス or 歯間ブラシ、どっちを選ぶ?
● 歯と歯がきっちり並んでいる方は「デンタルフロス」
● 歯と歯の隙間が広い方や、ブリッジ・矯正器具がある方は「歯間ブラシ」
このように、お口の状態に合わせて選ぶことが大切です。
何を使ったらいいかわからない。という方は歯医者さん相談してみてください。あなたにあったものを選びます。
どちらも「摩擦でこすり取る」ことができるので、ウォータージェットの“洗い流し”とセットで使うと、ケアの完成度がぐんと上がります。
THE DENTALではこう考えています
THE DENTALでは、日々のセルフケアが“無理なく”“気持ちよく”“質高く”行えることを大切にしています。
ウォータージェットは確かに優秀。でも、それだけでは届かない汚れもあります。フロスや歯間ブラシと組み合わせることで、「目に見えない部分に、確かなケアを届ける」ことができるのです。
「面倒そう…」「全部は続かない…」という声にも、私たちは全力で向き合います。一人ひとりに合ったケアの方法を一緒に考え、必要なら使い方のトレーニングもお手伝いします。
歯ブラシ+ウォータージェット+α」が習慣化へ
洗顔に例えるなら——
ウォータージェットは“ぬるま湯すすぎ”、
フロスや歯間ブラシは“クレンジングの役割”。
どちらか一方では物足りない。だからこそ、ダブルで使って、やっと「きちんとケア」になるのです。
忙しい毎日でも、効率よく、快適にお口を守るために。
ウォータージェットを「ケアの仕上げ」に取り入れながら、フロスや歯間ブラシでの“ベースづくり”を大切にしていきましょう。
ご相談はいつでもどうぞ
「自分にはどれが合っているのか分からない」「フロスも歯間ブラシも苦手」そんな方は、ぜひご来院時にお声かけください。THE DENTALでは、口腔ケアを“楽しむ”文化を、これからも提案し続けていきます。
あなたの「続けたくなるケア」一緒に見つけてみませんか?
お気軽にご相談ください。お待ちしております。