2025.08.26 診療コラム

親知らず抜くの怖い

皆さま、こんにちは!
歯科助手の伊東です。
本日は親知らずの抜歯についてご紹介いたします。

私も数年前に3本抜歯をしています。
そんな経験があったからこそお話しできることがありますし心配性だったので抜く前に先生にお話を聞いてその後のケアややっぱり辞めよう・・なんてことにならないよう知識をたくさんつけました。

皆さまの中でもいらっしゃると思います。
気になるけど抜くのは怖い、今は大丈夫だからまだいいや。
そんなふうに考えていると痛みは急にくるかもしれません。
後悔しないようお役立ちができるようお話ししていきます!

親知らずの抜歯、怖くて不安なあなたへ

― 恐怖心と向き合うためのヒントと、やさしい歯医者の話 ―

「親知らず、抜いた方がいいですよ」
そう言われた瞬間、頭が真っ白になった。
怖い、痛そう、腫れそう、動けなくなりそう……。

——そんな思いを抱えて、親知らずをそのままにしている方、いませんか?

安心してください。
その「怖い」という気持ち、まったくおかしくありません。
そして今は、昔とはちがう“やさしい抜歯”の方法がたくさんあります。

今日は、そんなあなたのために、親知らずの抜歯への恐怖心をやわらげるヒントをお伝えします。

1. 「怖いのは、当たり前」です

まず、前提としてお伝えしたいことがあります。

それは、「親知らずの抜歯が怖い」と感じるのはとても自然なことだということ。

  • 麻酔が効かなかったらどうしよう

  • ゴリゴリ音がするって聞いた

  • 血が止まらなかったら…

  • 口が開かなくなったらどうしよう

  • 仕事に支障が出たら困る

こういった“想像”が、どんどん不安を大きくしてしまうんです。

でも、ここでひとつだけ覚えておいてください。
「怖いからこそ、準備できる」ということです!

あなたの恐怖心は、きっとあなた自身を守ろうとする防衛本能。
その気持ちとちゃんと向き合えば、抜歯はきっと怖くなくなります。

2. 恐怖心の原因は「わからない」こと

抜歯への不安の多くは、「何をされるかわからない」というところから来ています。
たとえば、もしあなたが飛行機に乗ったことがない状態で、いきなり「海外に行きましょう」と言われたら怖くなりますよね。

でも、以下のように流れがわかっていたら、少し安心できませんか?

【抜歯の基本的な流れ】

  1. レントゲンやCTで歯の位置を確認

  2. 局所麻酔をしっかり効かせる(痛くない)

  3. 歯を丁寧に分割・除去

  4. 縫合・止血し、痛み止めを処方

このうち、「痛い」と感じやすいのは、実は麻酔の注射の瞬間だけ
でも、最近は表面麻酔を使って、針の痛みすらほとんど感じない工夫をしている歯科医院も増えています。

それに、もし途中で「痛みます」と伝えれば、その都度麻酔を追加してくれるのが今のスタンダードです。

3. 「怖い」と伝えていいんです

「大人なのに、怖いなんて恥ずかしい」
そんな風に思って、つい強がってしまう方もいます。

でも、“怖い”と伝えることは、弱さではありません。
むしろ歯科医師にとっては、大切なサインです。

私たちは、以下のような患者さんにたくさん出会ってきました:

  • 椅子に座っただけで緊張してしまう方

  • 手汗が止まらない方

  • 麻酔がトラウマになっている方

  • 過去の痛い経験が忘れられない方

だからこそ、「怖いです」「不安です」と言ってもらえることで、治療の進め方や声かけ、説明の仕方を変えることができるんです。

あなたの気持ちは、言葉にしていい。
私たちはそれを受け止める準備ができています。

4. 怖さをやわらげるちょっとした工夫

抜歯当日、緊張しないようにできる工夫をいくつかご紹介します。

① 呼吸を意識する

不安になると呼吸が浅くなり、緊張が増します。
鼻からゆっくり吸って、口から長く吐く呼吸を3回繰り返してみましょう。

 ② 音楽を聞く(医院に確認を)

好きな音楽を小さな音で流すだけでも、気持ちが和らぎます。
BluetoothイヤホンはNGな医院もあるため、事前に確認を。

③ 前もって質問しておく

「どういう手順で進みますか?」「痛くなったらどう伝えればいいですか?」
事前に聞いておくと、気持ちに余裕が生まれます。

5. 抜歯後の痛みや腫れも“想定内”

「抜いた後が怖い…」という声もよく聞きます。
実際、下の親知らずなどは2〜3日間腫れることもありますが、これは自然な反応です。

抜歯後に出やすい症状と対応:

症状 対応策
痛み 痛み止めを服用(医院で処方)
腫れ 氷で冷やしすぎない程度にクールダウン
出血 しっかりガーゼを噛んで安静に
食事がしにくい やわらかい物(おかゆ、うどんなど)を選ぶ
口が開けにくい 数日で徐々に回復。心配なら受診を

ほとんどの方が、1週間もすれば元通りの生活に戻っています。

6. 抜歯を「怖さ」より「安心」で選ぶ時代へ

昔と違って、今は

  • CTでの的確な診断

  • 無痛麻酔の工夫

  • 丁寧でやさしい対応

  • 術後のフォロー体制

…こうした環境が整っている歯科医院が増えています。

怖いからこそ、信頼できる医院を選ぶことが大切
あなたの気持ちに寄り添ってくれる歯科医師・スタッフと出会えたら、もう半分以上“怖さ”は乗り越えられたも同然です。

最後に:あなたの勇気を、私たちが支えます

怖くて当然。
でも、それを乗り越えて一歩踏み出すとき、私たち歯科医療者は全力であなたを支えます。

「抜くべきか、まだ迷っている」という方も、ぜひ一度ご相談ください。
実際に見てみないとわからないこと、無理に抜く必要がないこともあります。

大切なのは、「怖いから放置する」のではなく、
「怖いけど、ちゃんと向き合う」という気持ちです。

その一歩を、私たちは全力で応援しています。
ご不明な点はお気軽にご相談ください!

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