歯間ブラシとフロスの役割

2025.11.08 お知らせ

皆さま、こんにちは！
本日は歯間ブラシとフロスの役割についてご紹介いたします！
歯ブラシだけではない歯科のクリーニンググッズをぜひ活用してみてください！

歯ブラシだけじゃ足りない？

毎日きちんと歯を磨いているのに、定期検診で「歯石がついていますね」「歯ぐきが少し腫れています」と言われたことはありませんか？
「えっ、ちゃんと磨いてるのに…」そう思う方はとても多いです。

でも実は、歯ブラシだけではお口の汚れの約6割しか落とせないと言われています。
残りの4割は、歯と歯の間——あの、ブラシの毛先がどうしても届かない“すき間”に潜んでいるのです。

歯と歯の間は、見た目以上に複雑です。
特に奥歯の間はくぼみが深く、歯ブラシの毛が入るスペースはわずか0.2mmほど。
その小さな空間に、食べかすやプラーク（細菌のかたまり）がたまり、時間が経つと歯石へと変化していきます。

プラークは柔らかいので、初期なら簡単に取り除けます。
しかし、たった2〜3日で歯石に変わることもあり、そうなるともう自分では取れません。
それを防ぐための最強の味方が、「フロス」と「歯間ブラシ」です。

フロス（糸ようじ）は、特に“歯と歯がぴったりくっついている部分”に最適です。
歯の側面をやさしくなでるように動かすことで、歯ブラシでは届かないプラークをスッと絡め取ります。

初めて使うときは「出血した」「痛い」と感じる方もいますが、それは多くの場合、すでに歯ぐきが炎症を起こしているサイン。
続けることで歯ぐきの腫れが落ち着き、出血は次第に減っていきます。

実際、フロスを習慣化している人は、していない人に比べて虫歯や歯周病のリスクが圧倒的に低いというデータもあります。
毎日のルーティンに“1本の糸”を加えるだけで、未来の歯の健康が変わる。
フロスは、そんなシンプルでいて奥深い道具です。

一方で、歯と歯の間に少しすき間がある方（特に歯周病の治療後や年齢を重ねた方）には、歯間ブラシが効果的です。

ワイヤーに小さな毛がついたブラシを、歯と歯の間に軽く通すことで、フロスでは届かない歯ぐきの深い部分の汚れをかき出します。
このとき、強く押し込むのではなく、スッと“通すだけ”で十分。
無理な力を加えると、歯ぐきを傷つけてしまうこともあるため、サイズ選びがとても大切です。

THE DENTALでは、歯の形や歯ぐきの状態を見ながら、専用の鏡で「どのサイズの歯間ブラシが合うか」を一緒に確認しています。
“自分に合った1本”を見つけることが、ケアを長続きさせるコツです。

実は、両方を使い分けるのが理想です。

というように、部位によって“得意分野”が違います。
まるで、スプーンとフォークを上手に使い分けるように、どちらも生活の中で自然に使えるようになるのが理想です。

フロスや歯間ブラシを続けている方に共通するのが、
「お口が軽くなった感じがする」「息がすっきりする」という実感です。

それは、歯の表面がきれいになっただけでなく、口の中の細菌バランスが整っている証拠。
プラークを減らすことで、口臭の原因菌も減り、自然と“口の空気”が変わります。

THE DENTALの定期クリーニングでは、プロによるバイオフィルム除去（エアフロー）を行い、さらに“家でのセルフケア”を組み合わせることで、理想的な清潔バランスを保つことを目指しています。

最初は時間がかかるかもしれません。
けれど、慣れてくると1日1分でできるようになります。
テレビを見ながら、寝る前のリラックスタイムに——。
特別な時間を設けなくても、いつもの生活に溶け込ませることができます。

また、最近は香り付きフロスや持ち手つきタイプ、極細の歯間ブラシなど、デザイン性や使いやすさにこだわった製品も増えています。
お気に入りの道具を見つけることも、続ける大きなモチベーションになります。

歯は、一度失うと二度と元には戻りません。
でも、守ることはできます。
それも、あなた自身の手で。

歯ブラシのあとに、ほんの1分。
その“ひと手間”が、虫歯や歯周病のリスクを減らし、将来の自分の笑顔を守ってくれます。

THE DENTALでは、患者さん一人ひとりに合わせたセルフケアのレッスンも行っています。
「どんなフロスを選べばいい？」「奥まで届かないときは？」
そんな小さな疑問も、どうぞ気軽にお声がけください。

歯ブラシだけでは届かない場所にこそ、“未来の歯”が隠れています。
見えない部分まで丁寧にケアすることで、あなたの笑顔はより澄んでいく。
今日からの1本が、その第一歩です。