JOURNAL
お口の健康は全身の健康!
皆様、こんにちは。歯科助手の雛田です。
「歯と体って、そんなに関係あるの?」
そう思われる方も多いかもしれません。
でも実は、お口の健康は全身の健康の入り口。
近年の研究で、歯ぐきの炎症やかみ合わせの乱れが、糖尿病・睡眠・姿勢など、意外なほど多くの体の不調に影響していることが分かってきています。
糖尿病と歯周病は相思相愛?
糖尿病と歯周病は、お互いに悪影響を与え合う関係にあります。血糖値が高いと、体の中で炎症が起きやすくなり、歯ぐきの免疫力も低下。その結果、歯周病菌が増えやすくなります。
一方で、歯周病が進行すると、炎症物質が血液中に入り込み、血糖値を上げてしまうことも。つまり、どちらか一方が悪化すると、もう一方も悪化しやすいという悪循環が起こるのです。
実際、歯周病治療によって血糖値のコントロールが改善するケースも多く報告されています。「最近、血糖値が上がり気味かも…」という方こそ、歯科でのケアが健康管理の第一歩になるかもしれません。
睡眠の質を左右する「噛み合わせ」と「呼吸」
朝起きたとき、「なんだかスッキリしない」「あごが疲れている」…そんな経験はありませんか?もしかすると、歯やかみ合わせが関係しているかもしれません。
眠っている間、人は無意識に歯を食いしばったり、歯ぎしりをしたりします。これが続くと、あごの筋肉が緊張し、睡眠が浅くなってしまうのです。
また、歯並びやあごの位置がずれていると、気道が狭くなり、いびきや睡眠時無呼吸症候群につながることも。こうした「お口まわりの小さなズレ」が、実は睡眠の質を左右する大きな要因なのです。マウスピースなどを使ってあごの位置を整えることで、呼吸がラクになり、深い眠りを取り戻せる方も多くいらっしゃいます。
姿勢と噛み合わせの深い関係
もうひとつ見落とされがちなのが、姿勢とのつながりです。
実は、歯のかみ合わせと背骨・首のバランスは密接に関係しています。前かがみの姿勢が続くと、あごが前に出てしまい、かみ合わせに偏りが生まれます。すると、左右の筋肉の使い方が変わり、肩こりや頭痛につながることも。逆に、噛み合わせのズレが首や肩のこりを引き起こすケースもあります。
「歯の高さがほんの少し違うだけで、全身のバランスが変わる」そんなことが起こるのが、人の体の不思議なところです。
歯を診ることは、からだ全体を診ること
歯の治療というと、「痛いところを治す」イメージが強いですが、実際は、全身の健康を整えるためのメインテナンスでもあります。歯ぐきの炎症を抑えることで、糖尿病や心血管疾患のリスクを減らすことができる。
かみ合わせを整えることで、睡眠の質や姿勢のバランスが良くなる。
つまり、歯科でのケアは「お口の健康」だけでなく、
体を健やかに保つための基盤づくりでもあるのです。
未来の健康はお口の中から
健康診断では血圧や血糖値をチェックするように、
これからは「お口の状態」も、自分の体を知る大切なバロメーターになっていきます。
歯のメンテナンスを続けることは、
単に虫歯を防ぐことではなく、未来の自分の体を守る投資でもあるのです。
まとめ
歯と体は、決して別々の存在ではありません。
その小さな一本が、全身の健康と深くつながっています。
お口を整えることは、体を整えること。今日の歯磨きが未来の健康に繋がります。











