2026.02.06 お知らせ

電気メスによる歯肉整形

皆さまこんにちは。
歯科助手の伊東です!

季節の変わり目になると、歯のトラブルのご相談が増えます。その中でも近年特に多いのが、歯ぎしり・食いしばりによる歯のすり減りです。

「歯が低くなっている」
「被せる高さがない」
「抜歯しかないと言われた」

そんなケース、本当に抜歯しか方法はないのでしょうか。

今回は、電気メスを用いて歯を保存できた症例をご紹介します。

■ 初診時の状態

こちらが処置前の口腔内写真です。

歯ぎしりの影響で歯冠部が大きくすり減り、歯肉に埋もれるような状態になっています。被せ物を作るための高さ(フェルール)が確保できない状態でした。

このようなケースでは、

・土台が作れない
・クラウンが維持できない
・抜歯を検討

と判断されることがあります。

しかし、レントゲンや歯周状態を詳しく評価すると、歯根自体はまだ十分に健全でした。

問題は、「歯がない」のではなく、
歯が歯肉の中に隠れていることでした。

■ 電気メスによる歯肉切除

そこで選択したのが、電気メスによる歯肉整形です。

歯肉をコントロールしながら切除し、埋もれていた歯質を露出させます。電気メスは出血を抑えながら精密に切開できるため、視野が確保しやすく、治癒も比較的スムーズです。

処置後、歯冠部が明確に露出しました。

■ 露出後の状態

歯肉を整えたことで、被せ物を安定させるための高さが確保できました。

これにより、

・適切な支台形成が可能
・クラウンの維持力向上
・清掃性改善
・炎症リスク低下

が実現しました。

抜歯せずに保存する道が開けたのです。

■ 歯ぎしりという“静かな破壊”

今回の原因は、強い歯ぎしりでした。

歯ぎしりは自覚がないことが多く、長年かけて歯を削ります。

・歯冠短縮
・知覚過敏
・被せ物脱離
・顎関節への負担

といった問題を引き起こします。

単に被せ物を入れるだけでは再発します。そのため、ナイトガードによる咬合管理も併用しました。

■ 他院で「抜歯」と言われたら

医療は一つの答えではありません。

ある医院では抜歯と判断されるケースでも、
保存の可能性がある場合があります。

・歯冠長延長
・歯肉整形
・咬合再構成
・矯正的挺出

選択肢は複数存在します。

もちろん、すべての歯が保存できるわけではありません。しかし、「可能性があるのに抜いてしまう」ことは取り返しがつきません。

天然歯に勝るものはありません。

■ 抜歯か、保存か。

判断基準は、

・歯根の長さ
・骨支持
・歯周状態
・咬合力
・予後予測

です。

感覚ではなく、診断で決めます。

今回の症例では、
「歯を活かせる条件」が揃っていました。

だからこそ、抜歯ではなく保存を選択しました。

■ 守れる歯は守る

歯は、一度抜けば戻りません。

インプラントは素晴らしい治療ですが、天然歯とは別物です。

今回の症例は、「削る」のではなく
“隠れている歯を活かす”選択でした。

もし、

・被せる歯がないと言われた
・抜歯しかないと言われた
・インプラントを勧められた

そんなときは、他の選択肢があるかもしれません。

最後まで考える。
可能性を探る。

それがTHE DENTALのスタンスです。

気になる方は、ぜひ一度ご相談ください!

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