2022.03.14 医院コラム

ジルコニアとセラミック

ジルコニアとセラミックの違いは?


ジルコニアは二酸化ジルコニウムのことで、人工ダイヤモンドともいわれています。ジルコニアは主に宝飾品に使用されていましたが、近年では歯科治療でも使用されるようになりました。人工ダイヤモンドと呼ばれることからもわかるように、金属に匹敵するほどの強度と耐久性を誇ります。
色味は白く綺麗ですが透明度などはセラミックと比べると劣ってしまいます。

セラミックは陶材とほとんど同じ成分でツルツルしているため汚れも着色もほとんどつきません。ジルコニアよりも割れやすいですが色調、透明性の再現性は優れています。

ジルコニアとセラミックの色の違いは?

ジルコニアはブロックを削り出して作られるものなのでそれ自体は単色の色合いになり透明度は高くありません。
ただ最近ではステイニングと言われる色を上に塗っていく技術が発展したため、昔のジルコニアと比べるとかなり綺麗になってきました。

セラミックは何十種類とある陶材を周りの歯の色を参考に何度も何度も細かく盛り付けて作っていくため色、透明度、再現性は抜群に優れています。

ジルコニアとセラミックの強度や寿命は?

ジルコニアの硬さは約1300Mpaで、歯の硬さ(400Mpa)の3倍以上と言われています。人工ダイヤモンドと呼ばれるほど強度が高いためジルコニア自体の寿命は長いです。
しかし硬すぎる故に噛み合う歯を削ってしまうリスクもあります。
どちらの素材を選んでも寿命を伸ばしてあげるためにはナイトガードは必須で、予防をしていく必要があります。

ジルコニアとセラミックの適応部位は?

ジルコニアは強度の面から噛み砕く、すり潰すなどを行う奥歯に向いていると言われています。また見た目に関しても単色ですがそこまで見える場所ではないので問題ないと思われます。

セラミックは審美的な面から色味を合わせることができるため前歯部分にオススメです。ただし硬いですが脆い材料のため奥歯にはあまり向いてるとは言えません。

ただ噛み合わせや歯並び、食いしばりや歯軋りが凄い人など人によってどちらがいいかは変わってきます。

身体に優しいメタルフリー

どちらも、金属を一切使用していないので、金属が溶け出して境目に黒ずみ(ブラックマージン)ができたり、金属アレルギーを発症したりする心配がなく、さらに虫歯になりにくいメリットがあります。
虫歯菌は食べかすなどの汚れを吸収して酸を出します。金属は酸に弱いため、元の歯との間に隙間ができやすく、そこから虫歯が再発する可能性が高いです。
ジルコニアやセラミックは酸に強く経年劣化しにくいことに加えて、元の歯に密着し続けることができるため、虫歯になりにくいです。

銀歯は数年で口の中で溶け出し、虫歯の再発・歯茎の黒ずみ・金属アレルギー・歯周病を誘発します。
ジルコニアやセラミックは金属を使わない「メタルフリー素材」ですので、妊婦さんやお子様、金属アレルギーの方でも安心してご利用いただける素材となっています。

身体に優しい治療を受けたいとお考えの方、もう少し詳しく話を聞いてみたいという方がいらっしゃいましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

歯科衛生士 八田

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