2022.03.25 医院コラム

最新の歯科クリーニング

みなさまは歯医者でどのようなクリーニングをされていますか?
『ガリガリと歯石を取られた・・・』
『とにかく血まみれにされた・・・』
『キーンという耳に残る音で、振動も歯に伝わり怖い思いをした・・・』
そんな辛いご経験をされた方々に朗報です、
歯面を傷だらけにしてしまうそのようなクリーニングの時代はもう古いのです。
快適で、歯を長持ちさせることを考えた予防に特化した歯のメンテナンス(クリーニング)があります。

当院のクリーニングは、EMS社の『エアフロー プロフィラキシスマスター』を採用しています。

エアフローとは細かい粒子のパウダーを空気圧で吹き付けて、虫歯や歯周病の原因であるバイオフィルムや歯ブラシでは落とせない着色の除去を簡単に行うことができる歯科器材です。
パウダーの主成分が従来の重炭酸ナトリウムから天然甘味料のエリスリトールへと変わりました。
そのため昔のようなしょっぱくて痛みが強いジェットとは違い、天然の甘味料のため、甘くて痛みが少ない最新の歯科器材です。

エアフローを行うメリット

エナメル質、象牙質、修復補綴物、矯正装置またはインプラント表面などさまざまなタイプの対象から侵襲性を抑えながらバイオフィルムと早期歯石を除去することができます。
粒子の直径がわずか14μmmのエアフローパウダーは歯科の中ではとても微細な粒子です。歯肉縁下4mmまでパウダーが入り込むことができます。
そのためエアフローは今まで使っていた機械とは違い、
◯選択的に摩耗性を低く抑えながら清掃ができること
◯軟組織と硬組織を傷つけないようにバイオフィルムのみを効率的に落とすこと
◯痛みを抑え患者さまへの負担を軽減すること
◯温水下での作業のため、知覚過敏の患者さまへの使用も可能
◯エリスリトール主成分のため、虫歯予防になる
などのメリットがあります。
特に今までの機械と大きく違うことは、歯面を傷つけないことにあります。
●従来のクリーニング
クリーニング後は表面にいくつかの線(傷)が入ってしまいます。この傷がバイオフィルムの温床となり、さらなる炎症を引き起こすきっかけを作ってしまうことが分かってきたのです。
さらにペーストで滑らかに研磨します。歯の表面が滑らかに感じますが、これは歯の表面が摩耗されてしまっているため、将来的に知覚過敏を引き起こしやすくなってしまいます。
●EMSエアフロープロフィラキシマスター
歯面はそのままに、バイオフィルム(細菌)のみを除去します。無駄な摩耗も見受けられず、歯本来の姿を保っています。また空気圧で除去するため、直接EMSエアフローの先端が歯面に触れることはありません。そのため患者さまへの痛みや負担も軽減することができます。
今までは歯石や着色を中心に取っていましたが、歯石が虫歯や歯周病の原因ではないことが最新の研究で認知され、歯石の表面についたバイオフィルムがさまざまな症状を引き起こす源だと分かったのです。もちろん歯石がバイオフィルムの足場となるため、最終的にはお取りしますが優先順位はバイオフィルムになります。予防先進国であるスウェーデンやスイスでは、歯に高速回転でブラシを頻回にかけ、歯面を傷つけるようなクリーニングは行われておりません。歯を守るために、エアフローがクリーニングの主流となっています。

是非最新のクリーニングを受けてみてはいかがでしょうか。
歯科衛生士 寺尾

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