2022.04.26 診療コラム

歯科インプラント

本日はインプラントについてお話しさせていただきます。歯を失った場合に行なう治療の一つであるインプラント。近年、入れ歯やブリッジに次ぐ第3の治療法として、よく耳にするようになりました。皆さまはインプラントとはどのようなものかご存知でしょうか?

「インプラント」という言葉を聞いたことがあっても「具体的にどのような治療なのかわからない」「興味はあるけれど漠然としたイメージしか湧かない」という方もいるのではないでしょうか。ここでは、インプラントの意味やインプラント治療の対象者について解説していきます。

インプラントとは

「インプラント=歯科の治療」というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、インプラントは「体内に埋め込む医療器具・材料」を指します。ちなみに、インプラントは英語で「implant」と綴り、和訳すると「植え付ける」「吹き込む」「差し込む」「移植する」となります。歯科以外でもインプラントという単語は使用されており、心臓のペースメーカーや美容整形で用いるシリコンなどもインプラントの一つです。
歯科領域では、あごの骨に埋め込む人工歯根をインプラント、正しくは「歯科インプラント」と呼びます。インプラントは歯科で扱う機会が他の科と比べて多いことから、一般的に「インプラント=歯科インプラント」と認識されています。

インプラント治療は、事故や歯槽膿漏、虫歯などで歯を失った方や、先天的に歯がない方が受けられます。1本からすべての歯まで対応可能です。ただし、誰でもインプラント治療が受けられるかというと、そうではありません。

インプラント治療の注意点

インプラント治療は手術が必要なため、全身状態が悪い方や、インプラントを埋め入れる予定部位のあごの骨が丈夫でない方は治療を受けられないケースもあります。また、高血圧症や心臓疾患などの循環器系疾患、喘息などの呼吸器系疾患、糖尿病や骨粗しょう症などの既往歴がある方も注意が必要です。その他、歯周病などの基礎疾患がある方は担当医師に相談しましょう。

では、インプラントのメリットとデメリットについてお話しいたします。

〜メリット〜

◎自分の歯と同様に咀嚼可能
先ほども紹介したように、インプラントの最大のメリットは、自分の歯と同じように咀嚼(そしゃく)できることです。

◎自分で行なうケアが簡単
インプラントは術後に定期的なメンテナンスが必要になりますが、セルフケアは通常の歯と同じような歯磨きで行うことができます。

周囲の健康な歯を守れる
インプラントは人工歯根を1本1本埋め込むため、それぞれが独立した歯となります。そのため、ブリッジや入れ歯のように、周囲の歯を削ったり負担がかかったりすることはありません。

〜デメリット〜

◎麻酔下での手術が必要
インプラント埋入手術は、麻酔をともなった手術です。麻酔を安全に行なうため、身体の状態が良くないと手術を受けることはできません。持病・基礎疾患がある方は、医師の確認が必要となります。

定期的なメンテナンスが必要
そのため、手術後も定期的にメンテナンスに通い、インプラント周囲炎を予防することが必要です。

メリット、デメリットどちらもご紹介させていただきましたが、メリットの方が断然多いインプラント治療。もし気になっている方がいらっしゃいましたら、お気軽に当院にご相談ください。

受付 雛田

 

 

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