JOURNAL
フルーツと歯の関係
だんだん暑い日も増えてきて、体調を崩されてはいませんか?
これから夏に向けて、暑い日にはみずみずしいフルーツが美味しい季節になりますね。
ご家庭のおやつやデザートにフルーツを食べる方も増えてくるのではないでしょうか。
そんな甘いフルーツにも糖分が含まれていますが、むし歯や歯に対するリスクはどうなのかお話ししていきます。
お菓子よりもフルーツの方がむし歯になりにくい?
甘いお菓子と同様にとても甘くて美味しいフルーツですが、同じような甘いものでもむし歯になるリスクに違いはあるのでしょうか?
フルーツの甘みを感じる成分には、ブドウ糖と果糖があります。
甘いお菓子の成分には、ショ糖が多く含まれます。
これらは全て糖質という意味では同じ分類になりますが、むし歯菌にとっては違うものなのです。
口腔内のむし歯菌はショ糖を分解しようとする働きがあります。
この働きの際に酸が作られるのです。
また飴やグミ、チョコレートなど歯にくっつきやすいお菓子は磨き残しになりやすく、多くの酸を発生させる要因となってしまいます。
フルーツの場合は生のフルーツの水分で酸が流されたり、食物繊維によって洗浄効果があるためリスクが少し低くなります。
このような理由でお菓子よりもフルーツの方が、むし歯のリスクを下げられることが分かっています。
ただしバナナなどの粘り気の多いフルーツは歯にくっつきやすいので注意が必要です。
柑橘系のフルーツは摂り方に注意
フルーツの中でも柑橘系などの酸性の高いものには注意が必要です。
これは糖質の問題よりも、フルーツそのものの酸性が強すぎることに問題があります。
食事の際、どんな食べ物でも食べたら口腔内は酸性に傾いていきます。
それは酸性のものを食べたら、更に強く酸性へと傾きます。
レモンウォーターを持ち歩いて飲む方もいますが、短時間の摂取を何度も繰り返してしまうと口腔内が酸性になっている時間がずっと続いてしまうため、歯の溶けるリスクがとても高くなります。
食べてはいけないわけではなく、他のフルーツよりも少しだけ注意して楽しむのがいいですね。
どんな飲食も時間とケア
食べ物や飲み物によってむし歯になりやすさ・なりにくさは違いますが、共通して言えることは摂取時間とセルフケアの重要性です。
どんなものでもダラダラ食べたり飲んだりを続けていると、歯へのリスクが高い時間がずっと続いています。
そして食後の歯磨きなどのセルフケアをしっかり行なって、磨き残しをなくすことが必要です。
むし歯になりやすい食べ物、食べ方に注意して食事を楽しみましょう。
歯科衛生士 小川