2022.06.18 診療コラム

唾液が減ると

こんにちは歯科衛生士の松本です。
唾液が減るとどのような影響があるのかお話します。

口腔環境とインフルエンザ口内フローラや唾液に含まれる乳酸菌は、身体に悪い影響を与える口内細菌(病原体)へ対抗するためにも欠かせません。
十分な唾液の分泌により整えられた口内環境は、悪い菌に対抗する力がスムーズに働きます。
乳酸菌をはじめとした良い口内細菌を維持するには、適切な口腔ケアが必要です。
口臭や虫歯予防はもちろん、風邪やインフルエンザ予防のためにも、口腔環境を整えることも意識してみてはいかがでしょうか。
唾液に含まれるIgAでインフルエンザを予防体内への悪い菌の侵入を防ぐシステムは、粘膜免疫と呼び、インフルエンザなど重症化しやすい病気の発症を予防しています。
その粘膜免疫を担っているのが、免疫物質のIgA(免疫グロブリンA)です。
口内に侵入してきた病原体は、IgAがくっつくことで無力化されます。
細菌だけではなくウイルスにもはたらきかけるため、風邪やインフルエンザなどウイルス性の病気の発症を防ぐには、なくてはならない存在です。
しかし、日常的なストレスなど、些細なことでIgAの数は減ってしまいます。口内や目、腸など体のあらゆる粘膜部分ではたらくIgAは、積極的に増やしたいですよね。
唾液が減るとどんな影響がある?ストレスなど、さまざまな理由で唾液の分泌量は減少します。そして十分な唾液の分泌がなければ、口内が乾燥するため、細菌が繁殖しやすくなります。細菌が繁殖すれば口臭や虫歯リスクが高まる他、体内にも侵入しやすくなり、風邪など全身の病気につながりかねません。

  • 口腔運動の低下(麻痺や合わない入れ歯・義歯の使用など)
  • 刺激の減少(食べ物のにおいを嗅いだりする機会がない)
  • 脱水(発汗や嘔吐・下痢による体内の水分量低下)
  • 薬剤による副作用
  • 日常生活の癖(口を開きっぱなしにする)
  • 口内組織への強い刺激(刺激の強い歯磨き粉などの使用)
    たとえば、上記のような原因で唾液の分泌は年齢問わず減少します。
    適切な口腔ケアはもちろん、唾液を分泌させるための必要な刺激や水分を意識して、正常な唾液の分泌を維持しましょう。唾液を増やすためにできることとは些細なことで唾液の分泌量は減りますが、ちょっとした注意で量を増やすこともできます。以下のように日常生活の中でできる工夫を意識して行うことで、唾液の分泌を正常化させましょう。
  • よく噛む(刺激で唾液の分泌を促す)
  • 水分補給(唾液に必要な水分を得る)
  • 口呼吸ではなく鼻呼吸を意識する(口内乾燥を防ぐ)
  • お酒やたばこを控える(刺激を減らす)
  • 唾液腺マッサージ(唾液の分泌を促す)
  • 唾液の質を上げる(口内の乳酸菌を増やす)
    唾液には、口内の傷や歯の脱灰を修復したり、あらゆる病原菌の侵入・感染を防いだりする重要な役割を担うための、多くの成分が含まれています。健康な体作りを目指すには、唾液の分泌量も意識することが重要です。