2022.07.12 診療コラム

天候や気圧と歯の痛みの関係

皆様こんにちは、受付の雛田です。
お天気が悪かったり、雨が降ったりすると頭痛など体調に影響が出るという経験はございませんか?実は、歯の痛みもお天気によって症状が出ることがあります。どうしてお天気が悪くなると、歯の痛みが引き起こるのでしょうか。今回は、気圧と歯の痛みの関係についてお話しいたします。

私たちの体の中は、色々な臓器や管の組織があり、それぞれが役目を果たすことで健康な体を維持できています。それに加えて、寒さや暑さなどの気温や湿度、気圧に至るまで色んな変化をしていきます。しかし、天候や気圧の急激な変化によって、体調を崩す方がいらっしゃいます。では、お天気の何が原因で体の不調や歯の痛み、歯周病の悪化などが起こるのでしょうか。

痛みを引き起こす3つの要因

天候や気圧の変化による痛みには、
大きく分けて3種類の考えられる原因があります。

1. 低気圧による神経への圧迫
体は、外からの気圧と体内からの外への押し返す力によってバランスを保っています。低気圧になると、外から体を押す力が弱くなるため、体の中にある空洞や管が膨らみます。膨らんだ空洞や管の組織が周囲にある神経や、血管が圧迫されることで痛みを感じやすくなります。

2. 体力や免疫力の低下による悪化
体調が万全の状態の時は、お口の中も免疫力、抵抗力は高いのですが体が疲れていると抵抗する力も弱まります。気温や気圧の変化が重なり、体が体内環境の調整に励むようになるとそれだけで体力は消耗してしまいます。気温、気圧の急激な変化が起こってから1〜3日以内に急に歯周病が悪化する傾向があると研究結果でわかったそうです。

3. 交感神経によって過敏になる慢性痛
暑い時に発汗作用、寒い時に体の中心に熱を集め手足が冷たくなるなど、必要な体温調節をするのは交感神経の働きによるものです。気温や気圧の変化に適応しようと自然と働いてくれる交感神経によって、体の痛みが感じやすい状態になります。普段は痛くなかったのに、突然治療したはずの虫歯が痛むというのは、気温や気圧の急激な変化によって、体温調節を頑張った結果などで痛みを生じることがあります。

天候の変化が原因で、歯が痛くなってしまう箇所は、虫歯があったり歯周病が悪化したりした箇所です。治療の必要のない健康な歯が、天候によって痛みを引き起こすことほとんどありません。天候が安定して痛みもおさまったと言ってそのまま放置せず、歯科医院で診察を受けてくださいね。

天候の変化が起きることは仕方のないことなので、普段から規則正しい食生活や適度な運動を心がけ、外の環境の変化に対応ができる免疫力を作るのもいいかもしれません。お身体もお口も日々のメンテナンスが大事になってきます。そして、痛みがある場合には我慢せずにご相談ください。

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