2023.12.05 診療コラム

子供のためのフッ素塗布

はじめに

はじめに お子さんの歯の健康を守るため、フッ素塗布。イヤ~な記憶として残っている人も多いのではないでしょうか?しかし、それがそもそも何のために行うのかを理解していれば、もう少し「友達」感覚で接することができるんじゃないかと思います。
フッ素塗布の役割は、まず歯を強化すること。そのプロセス中で虫歯のリスクが減るというわけです。この役割をちゃんと果たすためには、専門家である歯科医院で行うのがベストなのですが、そればかりじゃなく、日常の中で家庭でもできるんですよ。
さて、どんな方法があるのでしょうか、この冒険へ一緒に出かけて見ましょう!


フッ素の含有濃度、これがフッ素塗布の安全性を左右します。これに関しては、すでに厚生労働省が基準値を明確に定めています。 でも、子供への影響を考えると、怖い話もたくさんありますよね?フッ素の毒性、市販の商品の危険性といった話もしっかりと理解し、適度な使用が必要です。特に家庭で使用する時は、余計な危険を避けるためにも、使用方法をしっかり理解しましょう。
母なる地球を思うと、人間だけでなく、地球に対する影響も気になるところ。フッ素が嫌わしい虫たちに対する殺虫剤や悪夢のような汚染物質とされる場合もあります。そんなフッ素をむやみに使いたくないという人もいるのも納得です。
それぞれの事情を考えて、市販の商品を使う場合でも、子供に安全にフッ素を使用する方法を選びます。でないと、今後の健康に影響が出てしまうかもしれませんから。
そう考えると、フッ素塗布は大人になって初めて行うものとは限りません。その始めるタイミングは、子供によります。「虫歯になりたくない!」と思った時が一番良いタイミングかもしれません。


フッ素塗布は、虫歯予防に欠かせない行為。しかし、それを安全に行うためには、塗布の方法や、フッ素の特性を正しく理解することが必要です。わかりやすくまとめてみましたが、質問があれば何でも聞いてくださいね。一緒に、お口の中を心地よい場所にしましょう!そして、誤った情報に振り回されず、確かな知識をもって、自分の健康を守る力を育てていきましょう。

含有濃度と安全性

先ず、あなたの命の危険を冒すために毒薬を口にするなんて誰も思いつきませんよね?なのに、何故か私たちはためらいもなく毎日のように「フッ素」を口にしています。驚きましたか?大丈夫、我々の奥様達が密かに家族に毒を盛るようなエピソードをお話しするわけではありません。

「フッ素」その名も聞き覚えのある方もいるでしょう。厚生労働省の定めた基準で、一般的に私たちの生活に存在するフッ素の濃度は1500ppm(一般的な歯磨き粉含有量)とされています。なんとなく数字を言われてもピンと来ないですよね?簡単に言うと、これはスポーツドリンク1リットルに対して砂糖1粒程度とお考えいただければと思います。

しかし、ちょっと待ってください!子供さん達にはその分量はちょっと多すぎるかもしれません!子供達の場合、6歳までは1000ppm以下が望ましいとされています。それは何故でしょうか。ん~、それは彼らの体が未発達で、大人と同じ量を摂取すると身体にダメージを与えてしまうからです。大人と子供、体の大きさも違えば内臓の働きも違います。だから当然摂取量も違うんですよね。ここで大切なのは、あくまでフッ素も適度な摂取が必要ということです。

フッ素塗布で虫歯予防

フッ素塗布の効果については、誰もが納得するような研究結果が報告されています。お子さんの虫歯予防には、フッ素塗布が大変効果的です! 虫歯が発生するよりもフッ素塗布を行って予防する方が、お子さまへの身体的・精神的負担が軽減されます。歯科医院でのフッ素塗布や、家庭でのフッ素塗布を上手に取り入れましょう。

しかし、この魔法のようなフッ素塗布にも、選択肢がいくつかあります。歯科医院でのフッ素塗布と市販のフッ素塗布商品では、フッ素の含有量や使用方法、塗布の頻度などに違いがあり、お子さんのお口の状況や歯科への協力状況などを考慮して選んであげる必要があります。

というわけで、フッ素塗布方法の選択は地雷原を歩くようなもの。 どうしても間違った選択をしてしまうと、虫歯軍に占領されてしまうかも…!という恐怖にさらされることになります。でも、安心してください。歯科医院と協力して、お子さまに最適なフッ素塗布方法を見つけることができるでしょう。

皆さんも、フッ素塗布で虫歯予防に取り組んで、お子さまの歯を守りましょう!そして、フッ素塗布のスペシャリストに仲間入りする日を夢見て、夜な夜な歯を磨いてくださいね。

フッ素の危険性

さて、脅威と称されるフッ素の危険性について語りましょう。フッ素は、適量であればうれしい効果をもたらしますが、摂りすぎると毒性があります。毒性という言葉から逃げ出したくなる気持ちもわかりますが、ご安心を。市販のフッ素配合商品には基本的に危険性はないのです。ただ、子どもが遊び気分で飲み込んでしまわないよう、注意しておきましょう。

次の項目では、フッ素塗布においてどの年齢からが適切か検討してみます。

フッ素塗布の推奨年齢

フッ素塗布を開始するタイミングは一体いつなのでしょう?それは生まれたばかりのキュートな乳歯が8本、ぐるりと並んだ時。約1歳頃ですね。まあ実際、1歳未満のお子様はまだ歯が少なく虫歯のリスクも低いので、無理にフッ素を塗る必要はないのです。しかし、「息子は歯磨きを嫌がって、ケーキの上にケーキを食べるんじゃないか?」そんなママパパには、フッ素塗布で虫歯を予防することをおススメします。

でも、「とんでもない!息子がフッ素を全部飲み込んでしまった!」なんて心配から眠れない夜もあるかもしれませんね。安心してください、体の数値にはかなりの余裕があります。だからと言って、フッ素を飲み込む練習を始めるわけではありませんよ!誤解を恐れずに言いますが、フッ素塗布は微量なので安全なんです。

フッ素塗布の正しい方法

歯科医院でのフッ素塗布は、専門家が適切な濃度と量で行うので安心です。一方、家庭でのフッ素塗布は注意が必要。市販のフッ素入り歯磨き剤やジェルを使いましょう。含有量をチェックして、年齢に合ったものを選びましょう。例えば、あの可愛いあの子が、「フッ素、オレンジ味だからオヤツみたいでう~まい!でも、ママが言った、飲んじゃダメ!」って、ちょっぴり残念そうな顔をしている姿が想像できますよね。そんな時は、「ちょっとだけね」という母親の温かみを忘れずに、フッ素塗布を楽しく行いましょう。この方法で、お子さんも毎日楽しく虫歯予防に参加できるはずです。

まとめ

ああ、何か飲食した後の歯の違和感、それは私たちが出くわすもっともじれったい感覚の一つかもしれません。だから、万能のフッ素塗布が登場するのですが、それはちょっとした問題を抱えています。フッ素の必要性とその危険性は、コインの両面のようなもの。一方で、それは我々の歯をプラークと酸から保護し、虫歯を予防するという素晴らしい仕事をしています。しかしながら、そうは言っても、私たちはもちろん、小さなお子様については特に、田舎の井戸からどんどん水を飲んではならないと言われています。それはなぜなのでしょうか?田舎の井戸にもフッ素が含まれているからです。もちろん、要は適度な使用がポイントです。家庭では、薄められた洗口液を適量使用し、飲み込むのを避けるように心がけましょう。賢い使い方をすれば、フッ素はあなたの口腔のベストフレンドになり得ますよ。

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