2025.12.21 診療コラム

PGAセット症例

皆様こんにちは、歯科助手の雛田です。

「銀歯は目立つから嫌だけど、白い詰め物で本当に大丈夫?」
「奥歯は噛む力が強いと聞くし、長持ちする治療を選びたい」

今回ご紹介するのは、そんな方に知っていただきたい
PGAインレー(高カラットゴールド合金)の症例です。

見た目の派手さとは裏腹に、
実は歯に最もやさしく、長期安定しやすい材料として、今もなお選ばれ続けています。

【 症例概要 】

  • 治療内容:PGAインレーセット
  • 治療回数:2回
  • 治療期間:1週間
  • 費用:88,000円

◆ この症例の特徴

本症例の特徴は、次の4点です。

  • 過蓋咬合のため、咬合クリアランスがほぼ無い

  • 確保できたスペースは、約0.1mm

  • 形成はミリ単位ではなく、0.1mm単位でのシビアな設計

  • 対合歯はすでにゴールド修復

  • 今回セットした修復物はPGAインレーのため、対合歯のゴールドとは色の出方が異なる

これらの条件が重なることで、材料選択・形成・咬合設計すべてにおいて、高い精度が求められる症例でした。

◆ PGAとは?

PGAとは、高カラットの金(ゴールド)を主成分とした歯科用合金の一種です。
見た目は金色ですが、いわゆる「昔の金歯」とは少し性質が異なります。

最大の特徴は、強度としなやかさのバランスが非常に良いことです。

  • 薄く作っても壊れにくい

  • 噛む力を受け止め、歯に負担をかけにくい

  • 歯との適合性が非常に高い

  • 経年変化が少ない

といった特性があり、
特に噛み合わせが強い方や、クリアランスが限られる症例で選ばれることが多い材料です。

◆ 治療前の状態

むし歯治療後、詰め物が必要な状態でした。
この部位は噛む力が非常に強く、素材選びによっては

・詰め物が割れる
・歯との隙間ができる
・再度むし歯になる

といったリスクが高くなります。

そこで今回は、耐久性・適合性・歯へのやさしさを重視し、
PGAインレーを選択しました。

◆ PGAインレー装着前

実際のお口の中では、形成した歯の形や周囲の歯との関係を細かく確認します。
PGAは適合が非常にシビアな材料のため、
わずかなズレも見逃しません。

◆ PGAインレー装着後

装着後の写真では、金色の詰め物が確認できますが、
歯との境目は非常に滑らかで、段差もほとんどありません。

PGAインレーは、
噛むたびにわずかにしなる性質があり、
これが歯と詰め物の間に余計なストレスをかけにくくしています。

その結果、

・詰め物が外れにくい
・歯が割れにくい
・再治療になりにくい

というメリットにつながります。

◆ 見た目よりも「歯を守る選択」

最近は白い材料が主流になり、
「金色=古い治療」と思われがちです。

しかし実際には、
PGAインレーは“歯を長く使うための治療”として、今も選ばれている材料です。

特に、

・強く噛む癖がある
・歯ぎしり・食いしばりがある
・過去に詰め物が割れた経験がある

こうした方には、非常に相性の良い治療法です。

THE DENTALでは、
「見た目が良い」だけでなく、
10年後、20年後もトラブルが起きにくいかどうかを大切にしています。

すべての方にPGAインレーを勧めるわけではありません。
ですが、その歯・噛み合わせ・生活習慣を考えたときに
最適な選択肢のひとつとして、正しく提案できることを大切にしています。

◆ 素材選びで、歯の未来は変わります

詰め物・被せ物は、
「とりあえず埋めるもの」ではありません。

どんな材料を選ぶかで、
その歯の寿命は大きく変わります。

治療方法で迷われている方は、
ぜひ一度ご相談ください。
あなたの歯にとって、本当に合った選択を一緒に考えます。

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