2026.05.26 診療コラム

フロスをする意味

皆さま、こんにちは。歯科助手の伊東です。
少しずつ湿度も上がり、冷たい飲み物を選ぶことが増えてくる季節になりました。
暑くなってくると、口の中も乾燥しやすくなり、いつもより細菌が増えやすい環境になることがあります。

毎日しっかり歯磨きをしているのに、虫歯になった。
クリーニングで「歯と歯の間が汚れていますね」と言われた。
そんな経験、ありませんか?

実はそれ、“磨き残し”ではなく、“届いていない”だけかもしれません。

今回は、歯科医院で何度もお伝えすることの多い
「フロスをする意味」についてお話しします。

歯ブラシだけでは、汚れは落としきれない

歯磨きを頑張っている方ほど驚かれるのですが、
歯ブラシだけで落とせる汚れは、およそ60%程度とも言われています。

つまり、どれだけ丁寧に磨いていても、
約40%は取り切れていない可能性があるということです。

特に残りやすいのが、

・歯と歯の間
・歯並びが重なっている部分
・詰め物や被せ物の境目
・奥歯の側面

こういった場所です。

歯ブラシは“表面を磨く道具”としてはとても優秀ですが、
歯と歯の「狭い隙間」には毛先が入りきりません。

そこで必要になるのが、フロスです。

フロスは“特別な人がやるもの”ではありません

「フロスって、意識高い人がやるものですよね」

そう言われることがあります。

でも実際は逆で、
フロスは“特別なケア”ではなく、“足りない部分を補う基本ケア”です。

たとえば、洗顔だけして化粧水を使わないような感覚に近いかもしれません。

歯ブラシだけでは届かない。
だからフロスで補う。

それだけのことなのです。

THE DENTALでも、虫歯や歯周病のリスクが高い方ほど、
フロス習慣の有無で口腔内環境に大きな差が出ることを日々感じています。

虫歯は“歯と歯の間”から始まることが多い

実は、成人の虫歯で非常に多いのが
「歯と歯の間から始まる虫歯」です。

ここは自分では見えにくく、痛みも出にくいため、
気づいた時には深く進行していることも少なくありません。

レントゲンで確認すると、

「え、こんなところに虫歯が?」

と驚かれるケースも多いです。

特に、

・甘い飲み物をよく飲む
・間食が多い
・矯正中
・被せ物が入っている
・歯並びが重なっている

こういった方は、歯間部のケアが非常に重要になります。

フロスは、その“見えない場所”を掃除できる数少ない方法です。

歯周病予防にもフロスは重要です

フロス=虫歯予防と思われがちですが、
実は歯周病予防にも大きく関係しています。

歯と歯の間に汚れが残ると、
そこに細菌が停滞し、歯ぐきに炎症が起こります。

最初は、

・歯ぐきから血が出る
・少し腫れる
・なんとなく違和感がある

程度ですが、
放置すると歯周病へ進行することがあります。

「フロスすると血が出るからやめました」

という方もいらっしゃいますが、
実はそれ、炎症のサインであることが多いです。

もちろん無理に強く通す必要はありませんが、
適切に続けていくことで、出血が改善するケースは非常に多くあります。

口臭予防にもつながります

フロスを通したあと、

「こんなに匂うんだ…」

と驚かれることがあります。

歯と歯の間に残った汚れは、
時間が経つと細菌によって分解され、口臭の原因になることがあります。

特に、

・朝起きた時
・マスクの中
・会話中

こういった場面で気になりやすい方は、
歯間部の汚れが関係していることもあります。

歯磨きをしているのに口臭が気になる場合、
フロス習慣を取り入れるだけで改善するケースも少なくありません。

毎日完璧じゃなくても大丈夫です

フロスが続かない理由として多いのが、

「面倒」
「時間がない」
「うまくできない」

というものです。

でも、最初から完璧を目指さなくても大丈夫です。

まずは、

・夜だけ
・奥歯だけ
・週に数回から

でも十分意味があります。

実際、毎日フロスをしている方は、
歯ぐきの状態が安定していることが多く、
クリーニング時の汚れの付き方もかなり変わります。

小さな積み重ねですが、
数年後のお口の状態に大きな差が出てきます。

フロスには種類があります

一言でフロスと言っても、実はさまざまな種類があります。

・糸巻きタイプ
・ホルダータイプ
・スポンジタイプ
・矯正用フロス

など、それぞれ特徴があります。

「どれを選べばいいかわからない」

という方は、自分に合っていないだけの可能性もあります。

THE DENTALでは、
患者さまの歯並びや被せ物、ライフスタイルに合わせて、使いやすいフロスをご提案することもあります。

無理に難しいものを使う必要はありません。
“続けられること”が一番大切です。

“未来の治療を減らす”ための習慣

フロスは、今すぐ劇的な変化を感じるものではないかもしれません。

でも、

・虫歯を防ぐ
・歯周病を防ぐ
・口臭を予防する
・将来的な治療を減らす

こういった“未来への投資”として、とても意味のある習慣です。

歯は、一度削ると元には戻りません。

だからこそ、
「悪くなってから治療する」より、
「悪くならないように整えておく」ことが大切だと、私たちは考えています。

毎日の歯磨きに、ほんの1〜2分。
フロスを加えるだけで、お口の環境は少しずつ変わっていきます。

もし、

「自分に合うフロスがわからない」
「やり方が合っているか不安」
「出血するけど大丈夫?」

そんなことがあれば、お気軽にご相談ください。

クリーニングの際にも、患者さまのお口に合わせたケア方法をお伝えしております。

池尻大橋で予防歯科・クリーニング・虫歯予防のご相談をご希望の方は、THE DENTALまでお気軽にご相談ください。

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