2026.06.21 診療コラム

八重歯はマウスピース矯正で治る?4番抜歯のインビザライン症例 1年4ヶ月

八重歯を引っ込めたい。でも八重歯は抜かない。|マウスピース矯正で整えた1年4か月の症例

皆様こんにちは、池尻大橋歯科医院のTHE DENTAL歯科助手の雛田です。

今回は実際にマウスピース矯正で治療した患者さんのお話です。

矯正相談で来院される患者さんの中でも特に多いのが、

「八重歯が気になる」
「前歯が出ているのを治したい」

というご相談です。

今回の患者さんもまさにそのパターンでした。

一番気になっていたのは左上の八重歯

 

この患者さんは単純に歯がガタガタなだけではありませんでした。

奥歯の噛み合わせも特徴がありました。

矯正では「アングル分類」という噛み合わせの分類があります。

今回の患者さんはアングルⅡ級。

簡単にいうと上の歯が全体的に前へ出ている状態です。

正常な噛み合わせでは下の6番が少し前に位置しています。

しかしこの患者さんは逆でした。

その結果、

・前歯が前方へ突出
・口元が前へ出る
・横顔のバランスが崩れる

という状態になっていました。

実際にお顔の写真を見ると、口元のボリューム感にも左右差がありました。

歯並びは単に歯だけの問題ではありません。

口元や横顔の印象にも大きく関わっています。

矯正治療で一番大切なのは治療計画

矯正は

「並べば成功」

ではありません。

どの歯を抜くのか。

どの順番で動かすのか。

奥歯の位置をどうするのか。

歯の傾きはどうするのか。

ここを間違えると、見た目は整っていても噛み合わせが不安定になります。

同じ八重歯でも、

4番抜歯が良い人
5番抜歯が良い人

がいます。

患者さんごとに診断が違います。

だから矯正は装置よりも診断が重要です。

マウスピースだから良い。

ワイヤーだから良い。

ではなく、

どんな治療計画を立てるか。

ここが最も大切だと考えています。

今回はマウスピース矯正を選択

今回の症例はマウスピース矯正で十分対応できると判断しました。

ただし犬歯は非常に根が長い歯です。

簡単には動きません。

そのため通常のマウスピースだけではなく、

・アタッチメント
・ボタン
・顎間ゴム

を併用しています。

マウスピースの一部を特殊な形状にカットし、ゴムをかけて犬歯を理想的な位置へ誘導していきました。

患者さんからすると少し手間は増えます。

ただ、この一手間が治療結果を大きく左右します。

治療期間は約1年4か月

今回使用したマウスピースは33枚。

2週間ごとに交換していただきました。

計算すると約1年4か月です。

さらに驚いたのは治療の進み方でした。

通常のマウスピース矯正では、最初の治療計画が終わったあとに

「リファインメント」

という微調整を行います。

追加でスキャンをして、もう一度治療計画を作り直すことも少なくありません。

しかし今回は違いました。

33枚終了時点でほぼ理想的な位置まで到達。

追加治療なしで終了できました。

これは患者さんが本当に真面目にマウスピースとゴムを使用してくださった結果です。

矯正は患者さんとの共同作業です。

装置だけでは成功しません。

しっかり使っていただけるかどうかで結果は大きく変わります。

治療後の変化

治療後は、

飛び出していた犬歯が歯列の中へ収まり、

前歯の突出感も改善し、

口元の印象もすっきりしました。

もちろん噛み合わせも安定しています。

患者さん自身も

「こんなに変わると思わなかった」

と非常に喜んでくださいました。

一方で、犬歯を大きく移動したため左側の歯肉には若干の退縮が見られました。

ただしこれは大きな歯の移動に伴う自然な変化の範囲内です。

矯正は歯を動かす治療です。

良い変化だけではなく、こうした変化も含めてしっかり説明した上で治療を進めています。

八重歯は見た目だけの問題ではありません

八重歯があると

・歯磨きが難しい
・虫歯リスクが高い
・歯周病リスクが高い
・口元が突出して見える

といった問題が起こります。

今回の患者さんも歯磨きしづらい部分が多くありました。

矯正治療は見た目を整えるだけではありません。

長く自分の歯を守るための治療でもあります。

もし

「八重歯が気になる」
「前歯が出ているのが気になる」
「マウスピース矯正で治るのか知りたい」

という方は、一度ご相談ください。

歯並びだけでなく、噛み合わせや将来性まで含めて診査・診断を行い、ご提案させていただきます。

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