JOURNAL
前歯の被せ物、何を選べばいい?実際のカウンセリングでお話ししていること
皆様、こんにちは。THE DENTAL歯科助手の雛田です。
前歯の治療をするとき、多くの方が悩まれるのが「どの被せ物を選べばいいのか」という問題です。
実際の診療でも、
「何が違うんですか?」
「見た目はそんなに変わらないように見えるんですが…」
「保険でも大丈夫ですか?」
というご質問をよくいただきます。
今回は実際のカウンセリングで患者さんとお話しした内容をもとに、前歯の被せ物選びについてお話ししたいと思います。
被せ物にはいくつか種類があります
今回ご相談いただいた患者さんも、神経の治療が終わり、次は前歯の被せ物を選ぶ段階でした。
ご説明したのは主に次の3種類です。
保険の前装冠
金属のフレームの表側に白い材料を貼り付けた被せ物です。
保険適用なので費用を抑えることができます。
ただし、
金属を使用する
長期間で歯ぐきに金属色が映ることがある
透明感は少ない
という特徴があります。
ジルコニア
現在もっとも選ばれることの多いセラミックのひとつです。
特徴は、
非常に硬い
割れにくい
汚れが付きにくい
金属を使わない
という点です。
強度が高いため長期的な安定性を重視する方に選ばれることが多いです。
e-max
ガラス系セラミックです。
一般的にはセラミックの中でも透明感が高いと言われています。
自然な見た目を重視する方に人気があります。
ただ実際には、
「並べて見てもよく分からない」
という患者さんも少なくありません。
実際は見比べても分からないことも多い
診療室の中だけでは分かりにくいため、
「窓際で見てみてください」
とお伝えすることがあります。
自然光で見ると違いが分かりやすくなるからです。
ただ、それでも
「正直よく分からない」
という反応は珍しくありません。
実際、患者さんからすると、
材料の違いよりも、
自分の歯に馴染むか
不自然に見えないか
長持ちするか
の方が重要だからです。
そしてここで大事なのが、
サンプルの色は参考程度にしかならない
ということです。
見本の色で完成するわけではありません。
実際には患者さんご自身の歯の色に合わせて作製していきます。
ですから、
「このサンプルは黄色いから嫌だ」
「こっちは白いから良さそう」
という判断はあまり意味がありません。
見るべきなのは色ではなく、
質感
透明感
ツヤ感
です。
「どれが一番長持ちしますか?」という質問
これも非常によく聞かれます。
ですが実は難しい質問です。
なぜなら、
被せ物の寿命は材料だけでは決まらないからです。
例えば、
毎日しっかり歯磨きする
定期的にメンテナンスを受ける
歯周病を進行させない
強い食いしばりを管理する
こういったことができているかで大きく変わります。
どんなに高価なセラミックでも、
全くメンテナンスをしなければ長持ちはしません。
逆に保険の被せ物でも、
丁寧に管理されている方は長く使えているケースがあります。
ですから、
「何年持ちます」
と断言することはできません。
材料選びも大切ですが、その後の管理の方が実はもっと重要です。
前歯だからこそ考えてほしいこと
今回の患者さんは最終的に保険の前装冠を選択されました。
もちろん保険治療が悪いわけではありません。
保険でしっかり機能する治療は可能です。
ただ前歯は、
毎日鏡を見るたびに目に入る場所です。
治療直後は気にならなくても、
数年後に
「やっぱり見た目が気になる」
となる方もいます。
一方で、
「全然気にならない」
という方もいます。
ここは本当に価値観の問題です。
だからこそ私たちは、
無理に自費治療を勧めることはありません。
それぞれのメリット・デメリットをご説明した上で、
患者さん自身に選んでいただくようにしています。
次回は歯の形を整える工程へ
被せ物が決まったら次は土台作りです。
神経の治療が終わった歯は、そのまま被せ物を被せることはできません。
被せ物が入るように形を整えていく必要があります。
患者さんには模型を使いながら、
「今の歯の形から、このような土台の形になります」
と説明しています。
状態が良ければ、
その日に型取りまで進み、
次回完成した被せ物を装着します。
その間は仮歯で過ごしていただきます。
「神経を取った歯なのに痛くないんですか?」
これもよくいただく質問です。
神経を取った歯は基本的に歯そのものの痛みは感じません。
そのため被せ物のための形成では麻酔をしないこともあります。
ただし、
歯ぐきに近い部分を触る
根の周囲を押される
治療直後で違和感が残っている
といった理由で痛みや圧迫感を感じることはあります。
そのため私は必ず、
「痛かったらすぐ教えてください」
とお伝えしています。
我慢してほしいと思って治療している歯科医師はいません。
痛みがあることを伝えていただければ、
治療を止めることもできますし、必要であれば麻酔も追加できます。
意外と、
「我慢しなきゃいけないと思っていました」
という患者さんは多いです。
ですが本当に我慢は不要です。
不安なことや痛みがあれば、その場で遠慮なく教えてください。
まとめ
前歯の被せ物選びに正解はありません。
費用を優先するのか
見た目を優先するのか
強度を優先するのか
長期的な安定性を優先するのか
人によって答えは変わります。
大切なのは、それぞれの特徴を理解した上で納得して選ぶことです。
THE DENTALでは模型やサンプルを実際に見ていただきながら、一緒に考えていくカウンセリングを行っています。
前歯の被せ物で悩まれている方は、お気軽にご相談ください。
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