2026.08.12 診療コラム

歯医者の「キーン」という音が苦手な方へ タービンとコントラの違い

皆様こんにちは。池尻大橋の歯科医院 THE DENTAL歯科助手の雛田です。

歯医者さんが苦手な理由として、よく挙げられるのが「歯を削る音」です。

特に、

「キーンという高い音を聞くだけで緊張する」
「音がすると、大きく削られている気がする」
「ゴロゴロとした振動が怖い」
「痛くなくても音だけでつらい」

という方は少なくありません。

歯科治療では、主に「タービン」と「コントラ」という器具を使って歯を削ったり、詰め物を調整したりします。

どちらも見た目はよく似ていますが、音や振動、使う目的が少し違います。

今回は、歯を削る音が苦手な方に向けて、タービンとコントラの違いをできるだけ簡単にご説明します。

「キーン」という音がするのはタービン

歯医者さんで聞こえる、高い「キーン」という音。

この音を出していることが多いのが「タービン」という器具です。

タービンは空気の力を使って、先端に付けた小さな器具を高速で回転させます。

回転するスピードがとても速いため、歯の表面にある硬い部分や、金属の詰め物・被せ物などを効率よく削ることができます。

主に、次のようなときに使います。

・虫歯治療で歯を削るとき
・古い銀歯や被せ物を外すとき
・被せ物を入れるために歯の形を整えるとき
・詰め物や被せ物の高さを調整するとき

ただし、キーンという音がしたからといって、必ずしも歯を大きく削っているわけではありません。

詰め物の高さをほんの少し調整しているだけの場合や、表面を滑らかに整えているだけの場合もあります。

音の大きさと、削っている量は同じではありません。

「ゴロゴロ」「ブーン」と感じるのはコントラ

タービンとは別に、「コントラ」という器具もあります。

コントラは電気で動くモーターを使って回転します。

タービンのような高い音は比較的少なく、「ブーン」「ゴロゴロ」とした低い音や振動を感じることがあります。

タービンよりもゆっくり回転させられるため、細かく慎重に削りたいときに使われます。

例えば虫歯治療では、歯の表面にある硬い部分をタービンで削った後、コントラに持ち替えることがあります。

虫歯によって柔らかくなった部分を、必要以上に削らないように少しずつ取り除くためです。

ほかにも、次のような場面で使います。

・柔らかくなった虫歯を取り除くとき
・詰め物や被せ物を調整するとき
・歯の表面を磨くとき
・クリーニングをするとき
・根の治療をするとき

歯医者さんが治療中に何度も器具を交換するのは、それぞれの器具の特徴に合わせて使い分けているためです。

キーンという音がするほど痛いの?

「キーンという音がすると、痛い治療が始まる」と感じている方もいらっしゃいます。

しかし、音の高さと痛みの強さは、必ずしも関係ありません。

高い音がしていても、麻酔がしっかり効いていれば痛みをほとんど感じないこともあります。

反対に、コントラのような低い音でも、歯に振動が伝わることで不快に感じる方もいます。

治療中の痛みや不快感は、器具の種類だけでなく、虫歯の深さ、歯の神経との距離、歯の状態、麻酔の効き方などによって変わります。

そのため、痛みを感じた場合には、無理に我慢せずにお知らせください。

どうして治療中に水が出るの?

タービンや高速で回るコントラを使うときには、器具の先端から水が出ます。

歯を削ると摩擦によって熱が発生するため、その熱から歯を守るために水をかけています。

歯の中には神経があるため、強い熱が加わると負担になる可能性があります。

そのため、水で冷やしながら安全に治療を進めます。

同時に、バキュームという吸引器具で、水や唾液、削った粉などを吸い取ります。

ただ、水が口の奥にたまる感覚や、バキュームで吸われる感じが苦手な方もいらっしゃいます。

「水でむせやすい」
「口を長く開けているのが苦手」
「鼻で呼吸しづらい」

という場合は、治療前にお伝えください。

途中で休憩を入れたり、水の量やバキュームの位置を調整したりしながら進めることができます。

音が苦手なことを伝えてもいい?

もちろん、遠慮なくお伝えください。

歯科医院では痛みの有無だけでなく、音や振動が苦手なことも大切な情報です。

「キーンという音が苦手です」
「振動にびっくりしやすいです」
「何をするのか先に説明してほしいです」
「途中で休憩を入れてほしいです」

など、具体的に伝えていただけると、こちらも配慮しながら治療を進めやすくなります。

治療中に手を挙げる合図を決めておくこともおすすめです。

つらいと感じたときに手を挙げていただければ、いったん器具を止めて状態を確認します。

「もう少しで終わるから」と無理に我慢する必要はありません。

音を聞くと治療が怖くなる方へ

歯を削る器具の音は、実際の痛みがなくても不安を強くすることがあります。

過去に痛い治療を経験した方は、キーンという音を聞いただけで、そのときの記憶がよみがえってしまうこともあります。

そのような場合は、「怖がりだから恥ずかしい」と思う必要はありません。

歯科治療への不安は人によって異なります。

音が苦手な方もいれば、水が苦手な方、口を開けていることが苦手な方、麻酔が怖い方もいます。

イヤホンを使用できる治療内容であれば、音楽を聴きながら治療を受ける方法もあります。

ただし、治療中に歯科医師から声をかけることがあるため、完全に周囲の音を遮断するのではなく、声が聞こえる程度の音量にしましょう。

使用できるかどうかは、治療前にスタッフへご確認ください。

タービンとコントラは使い分けています

タービンとコントラは、どちらか一方が優れているというものではありません。

タービンは、硬い歯や金属を効率よく削ることが得意です。

コントラは、虫歯を慎重に取り除いたり、歯や詰め物を細かく整えたりすることが得意です。

治療中に器具を何度も持ち替えるのは、必要な部分だけを適切に処置するためです。

キーンという音がした後に、ゴロゴロとした音に変わったとしても、治療が長引いているわけではありません。

処置の内容に合わせて器具を使い分けています。

まとめ

歯医者さんで聞こえる「キーン」という高い音は、主にタービンという器具から出ています。

タービンは高速で回転し、硬い歯や金属を削るときに使います。

一方、コントラは「ブーン」「ゴロゴロ」という低い音や振動を感じやすく、虫歯を慎重に取り除いたり、歯を磨いたりするときに使います。

音が大きいからといって、歯を大きく削っているとは限りません。

また、キーンという音がするから、必ず痛いというわけでもありません。

それでも、音や振動が苦手な方にとって、歯科治療は大きなストレスになることがあります。

不安なことや苦手なことがある場合には、治療が始まる前に遠慮なくお伝えください。

THE DENTALでは、治療内容をできるだけ分かりやすくご説明し、患者さんの不安や負担に配慮しながら診療を進めています。

池尻大橋で虫歯治療をお考えの方、歯を削る音が苦手で歯科医院から足が遠のいている方も、まずはご相談ください。

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