2022.04.11 お知らせ

歯が茶色い?それ、エナメル質形成不全かも

皆様こんにちは、歯科衛生士の寺尾です。
私は先日、歯科に関する面白いニュースを目にしました。
それは、『エナメル質形成不全には地域差が見られる』というニュースです。
富山大学の教授らが、7歳から9歳の健常児童4,985人に対し調査を行い、『東日本で少なく、西日本でエナメル質形成不全が多い』ということがわかったそうです。
下図は色が濃いほど有病率が高いことを表しています。エナメル質形成不全の原因が、まだはっきりとはわかっていない為、この記事は特に興味を惹かれました。

そもそも皆様にはなじみのない言葉である、エナメル質形成不全ですが、意外と有病率は高く日本で19.8%とおよそ5人に一人の割合で存在するのです。
THE DENTALに通って頂いている患者様でも見かけることが多いです。
ではエナメル質形成不全とは一体何なのでしょうか?

エナメル質形成不全とは、歯の最も表面部分にある白い部分のエナメル質が正常につくられない病気です。

また見た目が茶色く、一見虫歯のように見えますが、生えてくるときからこのような色をしています。茶色以外にも黄味がかっていたり、前歯だと白っぽくなっている方もいらっしゃいます。エナメル質形成不全になってしまう原因として考えられることは、

歯が作られている時期(妊娠中から乳幼児期の間)に栄養不全や早産、乳歯の重度なむし歯、外傷などの種々の原因から起こるもの

と言われていますが、いまだにはっきりとした原因はわかっていません。

もしエナメル質形成不全だったら?

もしもお子さまの生えかわった歯がエナメル質形成不全であった場合、歯の質が弱いため欠けやす、虫歯にもなりやすいです。正常な6歳臼歯でも生え変わった直後は磨きにくく、結晶構造も未完成のため虫歯になりやすいと言えますがエナメル質形成不全だった場合はより丁寧なケアを重ねていかなければなりません。
そのためにはお家でのセルフケアと、歯医者さんでのプロケアの両方で予防していく事が大切です。お家でのケアとして、歯磨きはもちろんのこと、フッ素ジェルやMIペーストといった歯の質を強くしてくれるものを歯磨き後に塗布しましょう。ご自宅では磨ききれない、咬む面や歯の間など細かいところのお掃除を行い、定期的にチェックしてもらいましょう。歯が欠けてしまったり虫歯になってしまった場合はセメントなどで補強します。将来的には永久歯列が完成したころに冠をかぶせていきます。
エナメル質形成不全は6歳臼歯に多く見られますが、乳歯や前歯にもみられることがあります。あれ?と思ったら早めに歯医者さんで診てもらいましょう。エナメル質形成不全を予防することは難しいですが、少しでもお母さまたちのケアの負担を減らすためにも毎日の歯磨きに加え、歯医者さんでのクリーニングは欠かさずに行いましょう。

THE DENTALではエナメル質形成不全に対してのケアを重点的に行っています。せっかくの永久歯を抜かれないためにも予防を行うことに早すぎることはありません。
当院ではそんな方々を全力でサポートさせていただきます!
この機会にぜひ当院をご利用ください。

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