JOURNAL
歯周病って、実はどんな病気? 歯ぐきだけでなく「歯を支える骨」に関わる大切なお話
こんにちは。
THE DENTAL歯科衛生士の廣島です。
暑い日が続き、冷たい飲み物を飲む機会も増えてきましたね。
この時期は、お口の中のねばつきや口臭、歯ぐきの腫れなどが気になりやすい方もいらっしゃいます。
今回は、患者さんにもよくお話しする「歯周病」について、少しわかりやすくお伝えしたいと思います。
歯周病という言葉は、聞いたことがある方が多いと思います。
ただ、
「歯周病ってどういうものですか?」
と聞かれると、なんとなくは知っているけれど、詳しくはわからないという方も少なくありません。
歯周病は、簡単に言うと、歯を支えている骨が少しずつ弱くなっていく病気です。
歯は、歯ぐきだけで支えられているわけではありません。
実は、顎の骨の中にしっかり支えられていて、そのおかげで食事をしたり、噛んだりすることができています。
健康な状態では、歯のまわりに骨がしっかりあります。
でも歯周病が進むと、その骨が少しずつ下がっていきます。
イメージとしては、しっかり地面についていた足が、だんだん「つま先立ち」のようになっていく感じです。
支えが少なくなるので、進行すると歯が揺れたり、噛みにくくなったりすることがあります。
では、なぜそのようなことが起こるのでしょうか。
大きな原因は、歯のまわりについた汚れです。
プラーク、歯垢、歯石と呼ばれるものです。
歯の表面や歯と歯の間、歯ぐきの境目に汚れが残っていると、そこに細菌が増えていきます。
その細菌によって歯ぐきに炎症が起こると、歯みがきの時に血が出たり、歯ぐきが腫れたりします。
最初は、
「ちょっと血が出るだけ」
「疲れているからかな」
と思われる方も多いです。
でも、歯ぐきに炎症がある状態が続くと、歯ぐきが少しブヨブヨしてきます。
そうすると、歯ぐきの中に汚れが入り込みやすくなります。
歯ぐきの中に入った汚れが、血液と混ざって固まると、黒っぽい歯石になることがあります。
この歯石はとても硬く、歯ブラシでは取れません。
歯の表面についている柔らかい汚れであれば、ご自身の歯みがきで落とせることもあります。
しかし、歯ぐきの中で固まってしまった歯石は、歯科医院で専用の器具を使って少しずつ取り除く必要があります。
歯石は、細菌がたくさん含まれた汚れのかたまりです。
それが歯ぐきの中に長く残っていると、体はその細菌から自分を守ろうとします。
その結果、顎の骨が少しずつ下がってしまうことがあります。
体としては自分を守ろうとしている反応なのですが、その結果として、歯を支える骨が少なくなってしまうのです。
歯周病の難しいところは、痛みが出にくいことです。
虫歯の場合は、しみる、痛い、穴があくなど、比較的わかりやすい症状が出ることがあります。
一方で歯周病は、気づかないうちに少しずつ進んでいることがあります。
「歯がグラグラしてきた」
「噛むと違和感がある」
「歯ぐきが下がった気がする」
このように感じた時には、すでにある程度進行していることもあります。
だからこそ、歯周病は症状が出てからではなく、症状が出る前に整えておくことが大切です。
歯周病の治療で一番大切なのは、毎日の歯みがきです。
歯周病の治療というと、歯科医院で何か特別な処置をするイメージがあるかもしれません。
もちろん、歯科医院でのクリーニングや歯石取りはとても大切です。
ただ、その前提として、毎日の歯みがきで汚れをためないことがとても大切になります。
とはいえ、毎日完璧に磨くのはとても難しいです。
奥歯の裏側、歯と歯の間、歯並びが重なっているところなどは、どうしても汚れが残りやすい場所です。
私たち歯科衛生士でも、毎日100%完璧に磨けているかと言われると、簡単ではありません。
だからこそ、ご自身のケアと歯科医院でのケアを組み合わせることが大切です。
ご自宅では、毎日できる範囲で丁寧に歯を磨く。
歯科医院では、ご自身では取りきれない汚れや歯石を定期的に取り除く。
この両方を続けることで、歯周病の進行をできるだけゆるやかにしていくことができます。
歯科医院での歯周病治療では、まず歯ぐきの上に見えている汚れを取っていきます。
その後、必要に応じて歯ぐきの中にある歯石を取り除いていきます。
歯ぐきの中の歯石はとても硬いことが多く、一度で全部をきれいに取るのが難しい場合があります。
そのため、右上、左上、右下、左下というように、何回かに分けて丁寧に行うことがあります。
「何回もかかるんですか?」
と思われるかもしれませんが、これはしっかりきれいにして、歯ぐきが治りやすい環境を作るためです。
炎症がある場所は、処置中に出血することもあります。
ただ、汚れを取り除いていかないと、歯ぐきはなかなか落ち着きません。
歯石を取り、歯ぐきの炎症が少しずつ落ち着いてくると、歯ぐきはキュッと引き締まってきます。
その時に、
「歯ぐきが下がった気がする」
「歯が少し長く見える」
と感じる方もいらっしゃいます。
これは、歯ぐきを削ったからではありません。
腫れていた歯ぐきが引き締まり、健康な状態に近づいているために起こる変化です。
もちろん、もともとの歯周病の進行具合によって見え方は変わります。
ただ、歯ぐきが引き締まること自体は、悪いことではありません。
歯周病は、一度失われた骨を完全に元通りに戻すことが難しい病気です。
だからこそ、今ある状態をできるだけ守ることが大切です。
歯医者に行かずに、気づかないうちに進んでしまうのか。
定期的にチェックを受けながら、できるだけ長く自分の歯を守っていくのか。
この差は、将来的にとても大きくなります。
何歳になっても、自分の歯で噛めること。
食事をおいしく感じられること。
人と話す時に口元を気にしすぎずにいられること。
これは、とても大切なことだと思います。
歯ぐきから血が出る。
歯石がついている気がする。
口臭が気になる。
しばらくクリーニングに行っていない。
このような方は、痛みがなくても一度チェックを受けてみてください。
歯周病は、早めに気づいて、少しずつ整えていくことが大切です。
THE DENTALでは、患者さんのお口の状態に合わせて、無理のないペースで歯ぐきの検査やクリーニングを行っています。
大切な歯をできるだけ長く守るために、定期的なケアを一緒に続けていきましょう。
池尻大橋 一般歯科 小児歯科 矯正歯科 口腔外科 THE DENTAL











