JOURNAL
歯のクリーニングはなぜ1時間かかるの?実は「歯をきれいにするだけ」ではない理由を歯医者スタッフが解説!
皆さま、こんにちは!
歯科助手の伊東です。
歯のクリーニングって、歯石を取るだけなのにどうして1時間もかかるの?」
「30分くらいで終わると思っていた。」
「クリーニングだけで何をしているの?」
歯科医院で定期的なクリーニングを受けたことがある方の中には、このように感じたことがある方も多いのではないでしょうか?
実は歯科医院で行うクリーニングは、単に歯を磨いたり歯石を取ったりするだけではありません。
むし歯や歯周病を早期発見するための検査、お口の状態の確認、歯石や着色の除去、セルフケアのアドバイスまで、多くの工程が含まれています。
今回は「歯のクリーニングが約1時間かかる理由」について詳しくご紹介します!
歯のクリーニングは「予防治療」の時間
クリーニングというと「歯をきれいにするだけ」と思われがちですが、歯科医院では予防歯科の一環として行っています。
むし歯や歯周病は初期の段階では痛みがほとんどありません。
そのため、自覚症状がないうちに異常を見つけ、悪化を防ぐことがとても重要です。
クリーニングの時間は、お口全体の健康状態をチェックし、将来もご自身の歯で食事を楽しめるようにするための大切な時間でもあります。
①お口全体のチェック
来院されたら、まず現在のお口の状態を確認します。
例えば、
むし歯ができていないか
詰め物や被せ物が外れそうになっていないか
歯ぐきが腫れていないか
出血はあるか
歯がぐらついていないか
磨き残しは多くないか
などを確認します。
以前と比べて変化がないかも確認するため、毎回の診察はとても大切です。
②歯周病の検査
必要に応じて歯周ポケットの深さを測定します。
歯と歯ぐきの間にある溝を専用の器具で測定し、
歯周病が進行していないか
炎症があるか
出血しやすくなっていないか
などを確認します。
歯周病は日本人が歯を失う原因の第一位ともいわれています。
初期はほとんど症状がないため、定期的な検査が欠かせません。
③歯石を丁寧に除去
歯ブラシでは落とせない歯石を専用の器械で除去します。
歯石は細菌のかたまりであるプラークが硬くなったものです。
一度歯石になると、ご自宅での歯磨きでは落とすことができません。
歯石が付着したままだと細菌が増えやすくなり、歯ぐきの炎症や歯周病の原因になります。
特に歯ぐきの中に付着した歯石は見えにくく、慎重に除去する必要があります。
患者さまごとに歯石の付き方は異なるため、時間がかかる場合もあります。
④着色汚れを落とす
コーヒー、紅茶、ワイン、お茶、タバコなどによる着色もクリーニングで除去します。
歯の表面に付いた着色を落とすことで、
本来の歯の色に近づく
お口がすっきりする
見た目がきれいになる
といったメリットがあります。
着色の量が多い場合は、この工程にも時間を要します。
⑤歯面を磨いて汚れを付きにくくする
歯石除去後は専用の器具と研磨ペーストを使用して歯の表面を磨きます。
歯石を取ったあとの歯の表面には細かな凹凸ができています。
そのままでは汚れが付きやすくなるため、表面をなめらかに整えます。
歯の表面がツルツルになることで、
プラークが付きにくくなる
着色しにくくなる
爽快感が長続きする
というメリットがあります。
⑥歯磨き方法の確認
患者さま一人ひとりで磨き残しやすい場所は異なります。
例えば、
奥歯の裏側
前歯の裏
歯と歯の間
被せ物の周囲
矯正装置の周囲
など、それぞれ苦手な場所があります。
そのため、その方に合った歯ブラシの当て方や磨き方、デンタルフロスや歯間ブラシの使い方をご説明します。
毎日のセルフケアが上手になることで、次回来院時のお口の状態も大きく変わります。
⑦必要に応じてフッ素塗布
最後に必要に応じてフッ素を塗布することがあります。
フッ素には、
歯を強くする
むし歯菌の働きを抑える
初期むし歯の再石灰化を促す
という働きがあります。
お子さまだけでなく、大人にもおすすめの予防処置です。
人によって時間が違う理由
「前回は40分だったのに、今回は1時間だった。」
このようなことも珍しくありません。
時間が変わる理由としては、
歯石が多かった
着色が多かった
歯周病の検査を行った
詰め物の不具合が見つかった
歯磨き指導を行った
お口全体を詳しく確認した
などが挙げられます。
また、久しぶりの受診では歯石が多く付着していることが多く、通常より時間がかかることもあります。
「1時間」は患者さまの歯を守るための時間
忙しい毎日の中で「クリーニングに1時間は長い」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、その1時間は、将来大きな治療を避けるための大切な時間です。
むし歯や歯周病は、悪化すると治療期間も費用も増えてしまいます。
一方で定期的にクリーニングを受けている方は、お口のトラブルを早期に発見しやすくなり、大きな治療を避けられる可能性が高くなります。
「痛くなったら歯医者に行く」のではなく、「悪くならないために通う」という考え方が、健康な歯を長く保つ秘訣です。
まとめ
歯のクリーニングに約1時間かかるのは、歯をきれいにするだけではなく、お口全体の健康を守るために必要な工程が数多く含まれているからです。
検査・歯石除去・着色除去・研磨・セルフケア指導・予防処置まで、一つひとつ丁寧に行うことで、むし歯や歯周病の予防につながります。
「今回は特に気になる症状がないから大丈夫」と思っていても、症状が出る前に異常を発見できるのが定期クリーニングの大きなメリットです。
大切な歯を長く健康に保つためにも、ぜひ3〜6か月ごとの定期的なクリーニングを習慣にしてみてください。未来のご自身への大切な投資になります。











