JOURNAL
虫歯治療だけでは不十分?クリーニングとメンテナンスの重要性
皆様、こんにちは。池尻大橋の歯科医院、THE DENTAL 歯科助手の雛田です。
暑い日が続き、冷たい飲み物やアイスを口にする機会も増えてきました。歯がしみる、詰め物が気になるなど、お口の変化を感じて歯科医院を受診される方もいらっしゃるのではないでしょうか。
当院では、むし歯や詰め物、被せ物、根の治療など、さまざまな治療を行っています。そのなかで、患者さまにぜひ知っていただきたいことがあります。
それは、歯の治療と、お口全体のクリーニング・メンテナンスは別のものだということです。
「悪い歯は治しているから大丈夫」
「治療で通っているので、クリーニングまではしなくてもよい」
「痛いところだけ治れば問題ない」
このように考えている方は、決して少なくありません。
しかし、治療する歯だけをきれいに治しても、お口の中に歯垢や歯石が多く残っている状態では、別の場所に新しいむし歯ができたり、歯ぐきの炎症が進んだりする可能性があります。
治療した歯をできるだけ長く守るためにも、定期的なクリーニングとメンテナンスが重要です。
「治療」と「メンテナンス」は目的が異なります
歯科治療の主な目的は、すでに発生している問題を改善することです。
むし歯を削って詰め物を入れる、根の中の感染を取り除く、割れた歯や古くなった被せ物を治すなど、現在起きている症状や病気に対して処置を行います。
一方、メンテナンスの目的は、治療が必要な状態をできるだけ新しくつくらないことです。
メンテナンスでは、単に歯の表面をきれいにするだけではありません。
歯垢や歯石の付着状態、歯ぐきからの出血、歯周ポケットの深さ、むし歯の兆候、詰め物や被せ物の状態、噛み合わせなどを確認します。
つまり、治療が「現在の問題への対応」だとすれば、メンテナンスは「これから起こる問題を早めに見つけ、予防するための管理」です。
どちらか一方だけではなく、治療とメンテナンスの両方を行うことで、お口全体の健康を維持しやすくなります。
治療中でも歯垢や歯石は増えていきます
治療のために歯科医院へ通っていても、毎回の診療がクリーニングを目的とした内容とは限りません。
例えば、むし歯の治療では、麻酔をして歯を削り、詰め物や仮歯を作ることに診療時間を使います。根管治療では、歯の内部を消毒し、薬を入れる処置が中心になります。
そのため、治療で定期的に通院していても、お口全体の歯石除去や歯周病検査までは行っていないことがあります。
「毎週歯医者に通っているから、口の中もきれいになっている」と思われるかもしれませんが、治療とクリーニングは同じ処置ではありません。
治療期間が数か月にわたる場合、その間にも歯垢は毎日付着します。磨き残した歯垢は、時間がたつと歯ブラシでは取り除きにくい歯石へと変化します。
特に、仮歯の周囲、歯と歯の間、奥歯の裏側、歯並びが重なっている部分などは汚れが残りやすくなります。
治療中だからこそ、必要に応じてお口全体のクリーニングを並行して行うことが大切です。
歯ぐきの病気は、痛みなく進むことがあります
むし歯は、冷たいものがしみる、噛むと痛い、歯が欠けるなどの症状が受診のきっかけになることがあります。
一方、歯周病は、初期には強い痛みが出ないことも多く、ご自身では気づきにくい病気です。
歯磨きをしたときに少し血が出る、朝起きたときに口の中がねばつく、口臭が気になるといった変化があっても、「疲れているから」「強く磨いたから」と、そのままにしてしまう方もいらっしゃいます。
歯周病の主な原因は、歯と歯ぐきの境目に付着する細菌性のプラークです。プラークによる刺激が長期間続くことで、歯肉炎から歯周炎へ進行することがあります。
むし歯の治療が順調に進んでいても、歯ぐきの炎症が放置されていれば、お口全体が健康な状態になったとはいえません。
治療する歯だけでなく、その歯を支えている歯ぐきや骨を守ることも重要です。
毎日歯を磨いていても、クリーニングは必要です
「毎日きちんと歯を磨いているから、クリーニングは必要ないのでは」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、ご自宅で行う歯磨きは、お口の健康を守るための基本です。
ただし、どれほど丁寧に磨いていても、歯と歯の間、奥歯の溝、歯ぐきとの境目などには磨き残しが生じることがあります。歯ブラシで取りきれなかった歯垢は、むし歯や歯周病の原因になります。
さらに、一度硬くなった歯石は、通常の歯ブラシだけで取り除くことが難しくなります。
ご自宅での歯磨きと、歯科医院で行う専門的なクリーニングは、どちらか一方を選ぶものではありません。
毎日のセルフケアで汚れの蓄積を抑え、取りきれなかった部分を歯科医院で確認してきれいにする。この二つを組み合わせることが重要です。
メンテナンス時には、患者さまご自身では気づきにくい磨き方の癖も確認できます。
「右側はきれいだけれど左側に汚れが残りやすい」
「歯ブラシは当たっているけれど、歯と歯の間に汚れがある」
「強く磨きすぎて歯ぐきが傷ついている」
このような点を確認し、その方のお口に合った歯ブラシやフロス、歯間ブラシの使い方をお伝えします。
治療した歯を長く使うためのメンテナンス
詰め物や被せ物を入れた歯は、治療が終わった瞬間に、今後ずっと問題が起きなくなるわけではありません。
詰め物と歯の境目に歯垢が残れば、境目から再びむし歯ができることがあります。被せ物の周囲に炎症が続けば、歯ぐきが腫れたり、出血したりすることもあります。
また、噛み合わせや歯ぎしり、食いしばりの影響で、詰め物や被せ物に少しずつ負担がかかる場合もあります。
メンテナンスでは、治療した部分に段差や欠けがないか、歯ぐきに炎症がないか、噛み合わせに変化がないかなども確認します。
大きな問題になってから再治療するのではなく、小さな変化の段階で気づくことができれば、処置の範囲を抑えられる可能性があります。
治療を受けたからこそ、その歯を長く使うための管理が必要です。
THE DENTALのクリーニングについて
当院では、お口の状態を確認したうえで、歯石除去や歯面清掃、歯周病検査などを行っています。
また、必要に応じてEMS社のエアフロープロフィラキシスマスターを使用したクリーニングをご案内しています。
エアフローは、細かなパウダーと水を噴射し、歯の表面や歯と歯の間に付着した歯垢、着色汚れなどを取り除く方法です。
当院ではエリスリトールパウダーを使用し、できるだけ負担を抑えながら、お口の中を丁寧に清掃しています。
コーヒーや紅茶などによる着色が気になる方だけでなく、歯周病予防や、治療後の状態を維持したい方にもおすすめしています。
クリーニング後の爽快感だけを目的とするのではなく、現在のお口の状態を確認し、今後の病気を予防することを大切にしています。
治療中からメンテナンスを始めましょう
メンテナンスは、すべての治療が終わってから始めるものとは限りません。
治療期間が長くなる方、歯石が多く付着している方、歯ぐきから出血がある方、被せ物やブリッジが多い方などは、治療と並行してクリーニングを行うことがあります。
お口の状態が整うことで、歯ぐきからの出血や腫れが改善し、治療を進めやすくなる場合もあります。
通院回数が増えることに負担を感じる方もいらっしゃると思いますが、現在治療している歯だけでなく、ほかの歯を新たな治療から守ることも大切です。
クリーニングの頻度は、すべての方が同じではありません。
むし歯や歯周病のリスク、歯石の付きやすさ、ご自宅での歯磨きの状態、治療内容などを確認しながら、その方に合った間隔をご提案します。
一般的には数か月ごとの確認をご案内することが多いですが、お口の状態によっては、より短い間隔での受診をおすすめすることもあります。
「治療が終わったら歯医者も終わり」ではありません
痛みがなくなり、詰め物や被せ物が入ると、「これで歯医者は終わり」と感じる方も多いと思います。
しかし、本当の意味で歯を守るためには、治療が終わった後の過ごし方が重要です。
悪くなってから治療を繰り返すのではなく、悪くならないように定期的に確認する。
その積み重ねが、ご自身の歯を長く残すことにつながります。
現在治療中で、しばらくクリーニングを受けていない方や、歯ぐきの出血、着色、口臭、歯石などが気になる方は、お気軽にご相談ください。
治療する歯だけを見るのではなく、お口全体を健康な状態へ整え、その状態をできるだけ長く維持できるようサポートいたします。











