JOURNAL
エアフロー・超音波スケーラー・PMTCは何が違う?歯のクリーニング3種類を徹底比較
こんにちは。池尻大橋の歯科医院 THE DENTALです。
歯科医院の「歯のクリーニング」と聞くと、どの医院でも同じことをしていると思っていませんか?
実は、歯科医院で行うクリーニングにはいくつかの方法があります。
代表的なのが、
「エアフロー」
「超音波スケーラー」
「PMTC」
の3つです。
「結局どれが一番きれいになるの?」
「エアフローをすれば歯石も取れる?」
「PMTCとエアフローは何が違うの?」
「超音波スケーラーだけではダメ?」
患者さんからも、このような質問をいただくことがあります。
結論からいうと、この3つはどれか1つが圧倒的に優れているわけではありません。
それぞれ得意な汚れや目的が違います。
非常に簡単に分けると、
エアフロー
→ バイオフィルム・着色汚れが得意
超音波スケーラー
→ 硬く付着した歯石が得意
PMTC
→ ブラシやラバーカップなどを使った歯面清掃・研磨
という違いがあります。
今回は、この3つの違いについて詳しく解説します。
そもそも歯につく「汚れ」は全部同じではない
3つの違いを理解するためには、まず歯に付着する汚れについて知っておく必要があります。
歯の表面には、食べかすだけではなく、プラークやバイオフィルム、歯石、ステインなど、さまざまなものが付着します。
例えば、歯の表面に形成される細菌の集合体であるバイオフィルム。
コーヒー、紅茶、お茶、ワイン、タバコなどによって付着するステイン。
そしてプラークが唾液中の成分などによって石灰化し、硬くなった歯石。
これらは性質が異なるため、すべて同じ器具で除去する必要はありません。
そこで、それぞれの汚れに適した方法を使い分けます。
①エアフローとは?
エアフローは、細かなパウダーを水と空気とともに噴射して、歯の表面を清掃する方法です。
THE DENTALでは、EMS社の「AIRFLOW Prophylaxis Master」を導入しています。
エアフローが特に得意としているのが、バイオフィルムや着色汚れの除去です。
歯ブラシを頑張っていても、歯と歯の間、歯ぐきとの境目、歯並びが重なっているところなどには細菌性の汚れが残ることがあります。
エアフローでは細かなパウダーを噴射するため、このような部分にもアプローチしやすいのが特徴です。
また、
コーヒー
紅茶
お茶
ワイン
タバコ
などによる着色汚れの除去にも適しています。
「歯の表面の茶色い着色が気になる」という方には、エアフローが向いている場合があります。
ただし、エアフローはホワイトニングではありません。
歯そのものを漂白して白くするのではなく、歯の表面についている汚れを取り除き、本来の歯の色に近づけるものです。
②超音波スケーラーとは?
超音波スケーラーは、細いチップを高速で振動させて、歯に硬く付着した歯石を除去するために使用する器具です。
特に、
「歯石を取る」
という目的では非常に重要です。
プラークが長期間残っていると、唾液に含まれる成分などによって石灰化して歯石になります。
一度歯石になってしまうと、通常の歯磨きでは基本的に取り除くことができません。
例えば下の前歯の裏側。
この部分は歯石がつきやすく、鏡で見ると白色や黄色っぽい硬い塊が付着していることがあります。
このような硬い歯石は、エアフローを当てるだけでは十分に除去できないことがあります。
そこで活躍するのが超音波スケーラーです。
つまり、
エアフロー=歯石取り
ではありません。
硬く付着した歯石がある場合には、超音波スケーラーなどによる歯石除去が必要になります。
③PMTCとは?
PMTCは、
Professional Mechanical Tooth Cleaning
の略です。
日本語では「専門家による機械的歯面清掃」などと表現されます。
歯科医師や歯科衛生士が、専用のブラシやラバーカップ、ペーストなどを使用して歯の表面を清掃・研磨していく方法です。
歯科医院でクリーニングを受けたときに、
「回転するブラシのようなものを歯に当ててもらった」
という経験がある方も多いと思います。
それがPMTCの一部として行われていることがあります。
歯の表面を1本ずつ機械的に清掃できることが特徴です。
エアフローとPMTCは何が違う?
この2つは患者さんから特に混同されやすい方法です。
どちらも歯の表面をきれいにするために使用しますが、方法が大きく異なります。
PMTCでは、ブラシやラバーカップなどを歯の表面に直接接触させて清掃します。
一方、エアフローでは、パウダー、水、空気を噴射して清掃します。
つまり、
PMTC
→ ブラシやラバーカップなどを歯に接触させて清掃
エアフロー
→ パウダー・水・空気を噴射して清掃
という違いがあります。
また、歯と歯の間や矯正装置の周囲など、器具を直接当てにくい部分については、エアフローが活躍することがあります。
反対に、部分的に歯面を磨いたり、仕上げを行ったりする際には、ブラシやラバーカップなどを使用することがあります。
そのため、エアフローが登場したからPMTCが完全に必要なくなったという単純な話ではありません。
エアフローと超音波スケーラーの違いは?
この2つは目的がかなり違います。
エアフローが得意なのは、
バイオフィルムや着色汚れ。
超音波スケーラーが得意なのは、
硬く付着した歯石。
です。
例えば歯の表面に茶色い着色がたくさんついているものの、歯石はほとんどない方。
この場合、超音波スケーラーをすべての歯に使用するよりも、エアフローを活用した方が適している場合があります。
反対に、下の前歯の裏側に硬い歯石が大量に付着している場合。
この場合はエアフローだけではなく、超音波スケーラーなどを使用して歯石を除去する必要があります。
3つの違いを簡単に比較すると?
非常に簡単にまとめると、次のようになります。
エアフロー
得意:バイオフィルム・着色汚れ
方法:パウダー+水+空気
特徴:細かな部分にもアプローチしやすい
超音波スケーラー
得意:硬い歯石
方法:超音波振動するチップ
特徴:歯石除去に適している
PMTC
得意:歯面清掃・研磨
方法:ブラシ・ラバーカップなど
特徴:歯の表面に器具を接触させて清掃する
このように並べると、「同じクリーニングでも目的が違う」ということが分かりやすいと思います。
一番歯にやさしいのはどれ?
これもよく聞かれる質問です。
「できるだけ歯を傷つけたくないので、エアフローだけにしたい」
という方もいらっしゃいます。
しかし、大切なのは単純に使用する機械だけで判断しないことです。
どの方法でも、歯や歯ぐきの状態、使用する器具、パウダー、ペースト、圧力、使用方法などによって条件は変わります。
そして何より、必要のないところまで同じ器具を使用しないことが重要です。
歯石がないところに歯石除去を目的とした処置をする必要はありません。
反対に、硬い歯石があるのに「エアフローの方が新しいから」という理由だけで超音波スケーラーを使わないのも適切ではありません。
汚れを確認し、その汚れに適した方法を選択する。
これが重要です。
「最新=全部エアフロー」ではありません
エアフローは非常に優れたクリーニング方法ですが、万能ではありません。
ここはTHE DENTALでも大切にしている考え方です。
例えば、
バイオフィルムがある
→ エアフロー
硬い歯石が残っている
→ 超音波スケーラー
必要な部分を清掃・研磨したい
→ ブラシやラバーカップなど
というように使い分けます。
場合によっては、1回のクリーニングの中で3つすべてを使用することもあります。
逆に、歯石がほとんどなければ超音波スケーラーを使用する範囲が非常に少ないこともあります。
患者さんごとにお口の状態が違うため、「全員に同じクリーニングをする」のではなく、必要な処置を選択することが大切なのです。
自分にはどのクリーニングが必要?
これは実際にお口の中を見なければ判断できません。
例えば、
「コーヒーをよく飲むので着色が気になる」
という場合はエアフローが活躍する可能性があります。
「しばらく歯医者に行っていなくて、下の前歯の裏側に硬いものがついている」
という場合には、超音波スケーラーによる歯石除去が必要になる可能性があります。
「定期的にメインテナンスを受けていて、歯石はほとんどない」
という場合には、バイオフィルムを中心に確認してクリーニングすることもあります。
つまり、患者さん自身が「今日はエアフロー」「今日はPMTC」と決める必要はありません。
まず歯科医院でお口の状態を確認し、何を除去する必要があるのかを判断することが大切です。
THE DENTALではエアフロー・スケーリングなどを使い分けています
池尻大橋のTHE DENTALでは、EMS社のAIRFLOW Prophylaxis Masterを導入しています。
エアフローによるバイオフィルムや着色汚れの除去だけではなく、歯石が確認された場合には必要に応じて超音波スケーラーなどを使用します。
「エアフローだからいい」
「昔ながらのクリーニングだから悪い」
ということではありません。
重要なのは、何を取りたいのか、そのためにどの器具を使用するのが適しているのかです。
まとめ|3つは競争ではなく「役割分担」
エアフロー・超音波スケーラー・PMTC。
この3つを比較すると、
エアフロー
=バイオフィルム・着色汚れ
超音波スケーラー
=硬い歯石
PMTC
=ブラシやラバーカップなどを使った機械的な歯面清掃・研磨
と考えると分かりやすいでしょう。
「どれが一番いいのか?」ではなく、
「今のお口の中には、どの方法が必要なのか?」
という考え方が大切です。
歯石があれば歯石を除去する。
バイオフィルムがあればバイオフィルムを除去する。
着色があれば必要に応じて着色を除去する。
そして、必要なところに必要な器具を使用する。
THE DENTALでは、お口の状態を確認したうえで、一人ひとりに合わせたクリーニングをご提案しています。
「エアフローを受けてみたい」
「PMTCとの違いがよく分からない」
「自分にはどのクリーニングが合っている?」
「着色や歯石が気になる」
という方も、お気軽にご相談ください。
池尻大橋 THE DENTAL











