2026.10.10 診療コラム

食べ物が歯に挟まるのはなぜ?毎回同じ場所に挟まる場合は要注意

こんにちは、池尻大橋のTHE DENTALです。

「お肉を食べると必ず同じところに挟まる」「食事のたびにフロスや爪楊枝を使っている」「昔は気にならなかったのに、最近になって食べ物が歯に挟まるようになった」

このようなお悩みはありませんか?

食べ物がたまに歯に挟まる程度であれば珍しいことではありません。しかし、毎回同じ場所に食べ物が挟まる場合には、歯や詰め物・被せ物、歯ぐきなどに原因が隠れている可能性があります。

そして、この状態を長期間そのままにしていると、虫歯や歯ぐきの炎症、歯周病などにつながることもあります。

今回は「なぜ食べ物が歯に挟まるのか?」について詳しくご紹介します。

歯と歯の間には「適切な接触」があります

正常な歯並びでは、隣り合っている歯同士は完全に離れているわけではなく、適度な強さで接触しています。

この部分を歯科では**「コンタクトポイント」**と呼びます。

コンタクトポイントが適切に作られていることで、食事をしたときに食べ物が歯と歯の間へ強く押し込まれるのを防いでいます。

ところが、何らかの原因でコンタクトが緩くなってしまうと、食事のたびに食べ物が歯と歯の間へ入り込むようになります。

これが「最近よく歯に食べ物が挟まる」という症状の原因の一つです。

食べ物が歯に挟まる「食片圧入」とは?

歯と歯の間へ食べ物が入り込み、歯ぐきの方向へ押し込まれる状態を**「食片圧入(しょくへんあつにゅう)」**といいます。

特に、

・繊維質の肉
・葉物野菜
・きのこ類
・魚
・繊維の多い食品

などを食べたときに症状を感じやすいことがあります。

食片圧入があると、患者さんからは「食べるたびに同じ場所が痛くなる」「歯と歯の間に何か入っている感じがする」「フロスをしないと気持ち悪い」といった訴えが出ることがあります。

問題なのは、挟まった食べ物を取ればそれで解決するわけではないということです。

毎日のように同じ場所へ食べ物が押し込まれているのであれば、その原因を確認する必要があります。

原因① 詰め物や被せ物の間が緩い

食べ物が挟まる原因として比較的多いのが、詰め物や被せ物が入っている歯です。

例えば隣り合う2本の歯にそれぞれ被せ物が入っていて、その被せ物同士の接触が弱くなっている場合です。

本来であれば、隣の歯との間に適切なコンタクトを作る必要があります。

しかし、被せ物や詰め物の形態によって接触が弱かったり、長期間使用することで周囲の状態が変化したりすると、歯と歯の間にスペースができることがあります。

特に、

「被せ物を入れてから食べ物が挟まるようになった」

という場合には、一度コンタクトを確認した方がよいでしょう。

原因が修復物にある場合には、状態によって詰め物や被せ物のやり替えを検討します。

原因② 古い樹脂の詰め物

コンポジットレジンと呼ばれる白い樹脂による治療でも、歯と歯の間の形態は非常に重要です。

レジン自体に大きな問題がなくても、隣の歯との接触が適切でなければ食べ物が入り込むことがあります。

特に歯と歯の間に複数の修復物が入っている場合には、それぞれの形態やコンタクトを確認する必要があります。

必要に応じて古い樹脂を除去し、適切な形態になるように再治療を行うことがあります。

原因③ 虫歯で歯の形が変わっている

歯と歯の間に虫歯ができると、本来存在していた歯の形が失われ、食べ物が挟まりやすくなることがあります。

特に歯と歯の間の虫歯は、ご自身では見えにくい場所です。

鏡で見ても分からないことが多く、レントゲン撮影をして初めて発見されることもあります。

「食べ物が挟まるようになった」という症状が、歯と歯の間にできた虫歯を発見するきっかけになる場合もあります。

原因④ 歯周病によって歯ぐきが下がっている

食べ物が挟まる原因は歯だけではありません。

歯周病が進行すると、歯を支えている骨が減少し、それに伴って歯ぐきも下がってくることがあります。

すると、以前は歯ぐきで埋まっていた歯と歯の間にスペースが生まれます。

いわゆる**「ブラックトライアングル」**と呼ばれる状態です。

このような場合には食べ物が入りやすくなるため、歯間ブラシやフロスなどを使用して適切に清掃する必要があります。

ただし、単純に隙間が見えていることと、噛んだときに食べ物が歯ぐきへ押し込まれる「食片圧入」は少し意味が異なります。

どちらの状態なのかを確認することも重要です。

原因⑤ 歯が動いて隙間ができている

歯は一生まったく同じ場所に固定されているわけではありません。

噛み合わせや歯周病、歯の欠損などさまざまな影響によって、少しずつ位置が変化することがあります。

特に隣の歯を失ったまま長期間放置すると、周囲の歯が傾いたり移動したりすることがあります。

その結果、歯と歯の接触関係が変化して食べ物が挟まりやすくなる場合があります。

「フロスがスカスカ」は一つのサイン

患者さん自身でも気付きやすいポイントがあります。

それがフロスを通したときの感覚です。

正常なコンタクトであれば、フロスを歯と歯の間に入れるときにある程度の抵抗を感じます。

一方、コンタクトが緩くなっている場所では、ほとんど抵抗なくフロスが通ることがあります。

「以前はパチッと入っていたのに、最近スカスカする」

という変化がある場合には、歯と歯の接触関係が変わっている可能性があります。

もちろん、フロスの抵抗だけで異常を判断することはできませんので、気になる場合には歯科医院で確認しましょう。

食べ物が挟まる状態を放置するとどうなる?

「挟まったら取ればいい」と思ってしまいがちですが、毎日のように同じ場所へ食べ物が入り続ける状態は注意が必要です。

食べ物が歯と歯の間に残ると、そこに細菌が増殖しやすくなります。

その結果、

虫歯、歯ぐきの炎症、出血、口臭、歯周病などにつながる可能性があります。

また、食事のたびに食べ物が歯ぐきへ押し込まれていると、その部分に痛みや違和感が出ることもあります。

「歯が痛い」と思って来院したものの、実際には虫歯ではなく、食片圧入によって歯ぐきに炎症が起きていたということもあります。

毎回同じ場所に挟まるなら一度確認を

ポイントは、「たまに挟まる」のか「毎回ほぼ同じ場所に挟まる」のかです。

特に、

・毎食同じ場所に食べ物が挟まる
・以前より挟まりやすくなった
・フロスがスカスカになった
・被せ物を入れてから挟まるようになった
・挟まる部分の歯ぐきから血が出る
・食事をすると歯ぐきが痛い
・挟まったものを取ると臭いがする

このような症状がある場合には、一度歯科医院で確認することをおすすめします。

原因が被せ物や詰め物のコンタクトにあるのであれば、単純にクリーニングを繰り返しているだけでは根本的な解決にはなりません。

必要に応じて修復物の形態を改善したり、やり替えたりすることも検討します。

一方、歯周病によって歯と歯の間に隙間ができているのであれば、歯周病治療や適切な清掃方法を考える必要があります。

大切なのは、なぜそこに食べ物が挟まるのかを確認することです。

食べ物が挟まるのは小さな変化のサインかもしれません

「食べ物が挟まる」という症状だけで歯科医院へ行っていいのかな?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

もちろん問題ありません。

むしろ、「以前は挟まらなかったのに最近挟まるようになった」という変化には、何らかの理由があることがあります。

虫歯や歯周病は、強い痛みが出る前に発見できることが理想です。

毎日の食事の中で感じるちょっとした変化も、お口の状態を知るための重要なサインになります。

THE DENTALでは、単に挟まった食べ物を除去するだけではなく、歯と歯のコンタクト、詰め物・被せ物の形態、虫歯、歯周病、噛み合わせなどを確認しながら原因を診断していきます。

池尻大橋周辺で「毎回同じ歯に食べ物が挟まる」「被せ物の間に物が詰まる」「フロスがスカスカになった」など気になる症状がございましたら、THE DENTALまでお気軽にご相談ください。

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