2026.10.17 診療コラム

口臭を指摘されてしまった方へ

口臭の原因は胃意外にも関係が?歯科医院が解説する主な原因と対策

「自分の口臭が気になる」

「家族に口臭を指摘された」

「毎日歯磨きをしているのに、なぜか口臭がなくならない」

このようなお悩みは、歯科医院でも非常によくご相談いただきます。

口臭というと、

「胃が悪いのでは?」

と思われる方も多いのですが、実際には、持続的な口臭の多くはお口の中に原因があると考えられています。

今回は、口臭が起こる主な原因と、自宅でできる対策、歯科医院で確認した方がよいケースについて解説します。


そもそも、なぜ口臭が発生するの?

口臭の主な原因となるのは、口の中の細菌が食べかすや剥がれ落ちた粘膜、たんぱく質などを分解するときに発生するガスです。

特に問題になるのが、

揮発性硫黄化合物

と呼ばれる臭いの成分です。

いわゆる、

・腐った卵のような臭い
・生ごみのような臭い
・硫黄のような臭い

として感じられることがあります。

つまり、口臭対策では単に香りでごまかすのではなく、

細菌や汚れがたまりやすい場所を減らすこと

が重要です。


口臭の主な原因① 舌の汚れ「舌苔」

口臭の原因として非常に多いのが、**舌苔(ぜったい)**です。

舌苔とは、舌の表面に付着する白色〜黄白色の汚れのことです。

舌の表面には細かい凹凸があり、

・食べかす
・細菌
・剥がれた粘膜
・唾液中のたんぱく質

などが溜まります。

これらを細菌が分解することで、口臭の原因となるガスが発生します。

鏡を見たときに舌全体が白っぽくなっている方は、舌苔が多く付着している可能性があります。

ただし、舌を強く磨きすぎるのはおすすめしません。

舌の表面を傷つけてしまうことがあるため、舌ブラシなどを使って、奥から手前へ優しく清掃することが大切です。


口臭の主な原因② 歯周病

歯周病も、口臭の大きな原因のひとつです。

歯周病が進行すると、歯と歯ぐきの間にある「歯周ポケット」が深くなり、その中に細菌や汚れが溜まります。

歯周病菌が増えると、強い臭いのあるガスが発生することがあります。

特に、

・歯磨きすると出血する
・歯ぐきが腫れている
・歯ぐきから膿が出る
・歯がグラグラする
・最近口臭を指摘されることが増えた

という方は注意が必要です。

歯周ポケットの奥に付着した歯石や細菌は、歯ブラシだけでは十分に取り除くことができません。

歯科医院で歯周病の検査を行い、必要に応じてクリーニングや歯石除去を行います。


口臭の主な原因③ 歯と歯の間の汚れ

毎日歯磨きをしているのに口臭がある場合、

歯と歯の間の汚れ

が残っている可能性があります。

歯ブラシの毛先は、歯と歯の接触部分の奥までは十分に入りません。

ここに食べかすやプラークが残ると、時間の経過とともに臭いが発生します。

特に、

フロスを通したときに糸から強い臭いがする場所

がある場合、その部分に汚れが溜まっている可能性があります。

歯ブラシだけではなく、

デンタルフロスや歯間ブラシ

を組み合わせることが重要です。

当院でも、お口の状態に合わせてフロスや歯間ブラシの選び方・使い方をご説明しています。


口臭の主な原因④ むし歯や古い詰め物・被せ物

大きなむし歯がある場合も、口臭の原因になることがあります。

むし歯によって歯に穴が開くと、その部分に食べ物が入り込みやすくなります。

さらに、古い詰め物や被せ物の隙間に汚れが溜まっているケースもあります。

特に、

「いつも同じ場所に食べ物が詰まる」

「フロスをすると特定の歯だけ臭う」

「詰め物の周りに引っかかりがある」

という場合には、二次的なむし歯や補綴物の適合を確認した方がよいことがあります。


口臭の主な原因⑤ 唾液が少ない・口が乾燥している

唾液には、お口の中の汚れや細菌を洗い流す働きがあります。

そのため、唾液の量が減ると細菌が増えやすくなり、口臭が強くなります。

典型的なのが、

朝起きた直後の口臭

です。

睡眠中は唾液の分泌量が減るため、誰でもある程度口臭が強くなります。

また、

・口呼吸
・緊張やストレス
・水分不足
・長時間話している
・加齢
・一部の薬剤の影響

などによっても口が乾燥しやすくなります。

普段から水分を摂ることや、鼻呼吸を意識することも重要です。


口臭の主な原因⑥ 食べ物・飲み物・タバコ

一時的な口臭であれば、食事や嗜好品が原因のこともあります。

例えば、

・にんにく
・ネギ
・アルコール
・コーヒー
・タバコ

などです。

これらによる口臭は、時間の経過とともに改善することが多いため、病気による口臭とは少し性質が異なります。


「口臭=胃が悪い」は本当?

患者さんから非常によく聞かれるのが、

「胃が悪いから口臭がするんですよね?」

という質問です。

もちろん、胃食道逆流症など消化器系の病気が関係するケースもあります。

ただし、日常的に続く口臭については、まずは

舌苔・歯周病・プラーク・むし歯・口腔乾燥

など、お口の中の原因を確認することが重要です。

通常、胃の内容物の臭いが常に口まで上がってくるわけではありません。

まず歯科医院でお口の中を確認し、それでも原因が見つからない場合には、耳鼻咽喉科や内科などの受診を検討します。


鼻や喉が原因の口臭もあります

お口以外では、

・副鼻腔炎
・扁桃炎
・膿栓
・後鼻漏

など、鼻や喉の病気によって臭いを感じることもあります。

歯科的な問題が見つからず、

「鼻づまりがある」

「喉に違和感がある」

「痰がよく絡む」

などの症状がある場合には、耳鼻咽喉科での診察をおすすめすることがあります。


自分では口臭に気づきにくい?

口臭が難しいのは、自分自身では判断しにくいところです。

同じ臭いを長時間嗅いでいると、鼻がその臭いに慣れてしまうためです。

反対に、

「自分にはものすごく口臭がある」

と強く感じていても、実際にはほとんど臭いが認められないこともあります。

そのため、自分だけで判断せず、必要に応じて歯科医院でお口の状態を確認することも大切です。


今日からできる口臭対策

口臭が気になる方は、まず次のようなセルフケアを見直してみましょう。

① 毎日の歯磨きを丁寧に行う
② デンタルフロスや歯間ブラシを使う
③ 舌苔が多い場合は舌を優しく清掃する
④ 水分をこまめに摂る
⑤ 定期的に歯科医院でクリーニングを受ける

特に大切なのが、

「歯磨きだけで終わらせないこと」

です。

口臭の原因となるプラークは、歯と歯の間や歯ぐきの境目にも残っています。

フロスや歯間ブラシを使用することで、歯ブラシだけでは届きにくい部分まで清掃できます。


マウスウォッシュだけでは根本的な解決にならないことも

口臭が気になると、マウスウォッシュや香りの強い歯磨き粉を使用する方も多いと思います。

もちろん、一時的にお口をさっぱりさせるという意味では有効です。

しかし、

歯石やプラーク、歯周病、むし歯などが原因の場合、香りで臭いを隠しても根本的な解決にはなりません。

口臭が続いている場合には、

「何で臭っているのか」

を確認することが重要です。


口臭が気になる方は、まずお口のチェックを

口臭にはさまざまな原因があります。

特に多いのは、

舌の汚れ、歯周病、歯と歯の間のプラーク、むし歯、口腔乾燥

などです。

毎日しっかり歯を磨いているつもりでも、歯周ポケットの中や歯と歯の間など、自分では清掃しにくい場所に汚れが残っていることがあります。

THE DENTALでは、クリーニングだけでなく、むし歯や歯周病のチェック、歯磨き・フロス・歯間ブラシなどのセルフケアについても、お口の状態に合わせてご説明しています。

「最近口臭が気になる」

「家族から指摘された」

「歯磨きをしても臭いが改善しない」

という方は、一度お口の中から原因を確認してみましょう。

口臭を隠すのではなく、原因を見つけて取り除くことが大切です。

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