2023.11.15 診療コラム

金歯 vs 銀歯

皆様こんにちは。
本日は色々種類がある歯の詰め物の中の金歯と銀歯についてご説明いたします。

歯科治療で用いられる金歯と銀歯の特徴

歯科治療で用いられる金歯と銀歯には、それぞれ異なる特徴があります。金歯の特徴として、耐久性が高く長持ちすることが挙げられます。また、金はアレルギーのリスクが低く、口腔内での適用性が良いため、患者さんに優しい材料として知られています。

一方、銀歯の特徴は、治療費用が比較的安く、金歯に比べて手軽に導入できる点です。ただし、銀歯は金歯に比べて劣化が早く、強度や耐久性の面では劣ります。
外観面では、金歯は金色で目立ち、銀歯は銀色で目立ちます。最近では、見た目を重視したい患者さん向けに、セラミックや樹脂製の歯科材料も登場しています。

金歯と銀歯の主な使用場面と目的

歯科治療において金歯と銀歯が使用される主な場面と目的について説明します。金歯は、虫歯治療後の詰め物や被せ物、入れ歯の部分的な補修に使用されます。金歯の耐久性やアレルギーリスクの低さから、長期間使用する部位やアレルギーに配慮が必要な患者に対して適用されることが多いです。

一方、銀歯は虫歯治療後の詰め物や被せ物に用いられます。費用面で手頃なため、広く一般の患者さんに適用されています。ただし、銀歯は見た目の問題や劣化の速さから、短期間で交換が必要になることがあります。
どちらの材料を選択するかは、患者さんの口腔内状態や治療費用、審美性に関する要望などを考慮し、歯科医師と相談して決定しています。

金歯の耐久性とリスクについて

金歯は、その耐久性の高さから長年にわたって歯科治療で使用されてきました。金属アレルギーのリスクも低いため、多くの患者さんに適用されています。金歯の主なメリットは以下の通りです。

– 高い耐久性:金属の中でも金は非常に強固で、力に対する耐性が高いため、力がかかる奥歯の治療にも適しています。
– 金属アレルギーのリスク低減:金は生体親和性が高く、金属アレルギーのリスクが低いとされています。

しかし、金歯にはデメリットも存在します。金歯は費用が高く、自費診療扱いになります。また、金色の見た目が気になる方もいらっしゃるでしょう。総合的に考えると、金歯は耐久性とアレルギーリスクの低さから選択肢として検討されることがありますが、費用面や見た目の問題が気になる方には他の選択肢も検討していただくことが重要です。

銀歯の費用面とアレルギー問題

銀歯は、費用面でのメリットが大きく、保険適用の範囲で治療が受けられることが多いです。しかし、銀歯は金属アレルギーのリスクが比較的高く、特にニッケルアレルギーに注意が必要です。また虫歯の再発率が高いことも特徴的です。
銀歯の主な特徴は以下の通りです。

– 保険適用による費用の軽減:銀歯は保険診療に含まれることが多く、自己負担が少なくて済むため、費用面でのメリットが大きいです。
– 金属アレルギーのリスク:銀歯にはニッケルが含まれることがあり、金属アレルギーのリスクが高まることがあります。アレルギーが心配な場合は、事前に歯科医師と相談して判断を行ってください。
-虫歯再発のリスク:劣化とともに詰め物の隙間から細菌が入り込み、虫歯になるリスクが非常に高いです。

結果として、銀歯は費用面でのメリットが大きい一方で、金属アレルギーや虫歯の再発リスクがあることを理解し、適切な判断が求められます。

見た目や審美性の観点からの比較

見た目や審美性の観点から比較すると、金歯と銀歯はどちらも金属の色が目立つため、自然な見た目を重視する場合にはセラミックなどの素材がおすすめです。しかし、奥歯の治療においては、見た目よりも耐久性や金属アレルギーのリスクが重視されることが多く、金歯や銀歯が選択されることがあります。具体的な比較ポイントは以下の通りです。

– 金歯:耐久性が高く、金属アレルギーのリスクが低いものの、金色が目立つため見た目が気になる方には不向きです。
– 銀歯:保険適用で費用が抑えられるものの、金属アレルギーのリスクがあり、銀色が目立つため自然な見た目を求める方には不向きです。
– セラミック:歯の色に近い自然な見た目が得られ、耐久性も高いですが、費用が高くなることがあるため、費用面も考慮する必要があります。

最終的に、歯科治療の選択は患者さんの希望や状態に応じて柔軟に対応することが重要であり、歯科医師との相談を通じて最適な治療法を選択していきます。

まとめ

金歯と銀歯の選び方のポイントは、保険適用条件、治療費用、アレルギーの有無、見た目の好みです。金歯は費用が高いですが、虫歯になりにくく耐久性が高いメリットがあります。銀歯は保険が適用され、費用が抑えられるメリットがありますが、金属アレルギーや見た目のデメリットがあります。
不明点などございましたら、いつでもご相談ください。

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