2022.04.07 診療コラム

新生活にボトックス治療

新年度がはじまりましたね!
皆様新たな環境での新生活いかがお過ごしでしょうか?
新しい生活にわくわくする一方で慣れない環境でストレスや疲れを感じる方も多いと思います。
こんな時期だからこそボトックス治療を始められるのはいかがでしょうか?
・デスクワークをしている時気づかないうちに食いしばってしまう
・寝ている間に無意識的に歯ぎしりをしている
・顎が疲れる、だるい、痛い
・エラが張っている
・歯がしみる
などの不調はありませんか?
これらの症状は顎だけではなく、気付かないうちに歯周病や日常生活に悪影響を与えている可能性があります。

皆様、歯を食いしばると歯にどれくらいの力が加わるかご存知ですか?
歯ぎしり・食いしばりの際、歯にかかる力は自分の体重の2倍~5倍程度にもなるといわれています。
体重60kgの方の場合、歯には120kg~300kgもの力が加わることになります。 食事で噛む力はだいたい10kg程度なのでそれと比較すると、とても強い力であることが分かりますね。そんなに力が加わっているのかと思うとびっくりですね!

上下の歯を噛み合わせている時間は1日でどれくらいかご存知ですか?
1日のうちに約15分と言われています。
時間で考えると短いですよね。

では、15分以上噛み合わせた場合お口や顎にどのような影響がでるのでしょうか?

歯ぎしり、食いしばりが与える悪影響

・顎の痛み
→歯ぎしりが原因で、顎関節症になる事があります。
顎は左右の関節の部分のみで頭の骨とつながっているため、歯ぎしりが原因で顎の関節に力が加わると顎の関節にある「関節円板」がずれる・穴が空く・変形するなどの顎関節症を引き起こし、顎が痛くなります。

・知覚過敏
→歯の表面のエナメル質がはがれ、象牙質の露出が原因で起こります。
むし歯が見当たらないのに冷たいものがしみる、歯ブラシが当たると瞬間的な激痛が走る場合は「知覚過敏」の可能性があります。
・歯周病の悪化
→歯ぎしりが原因で、歯の周囲の「歯根膜」が炎症を起こして噛むと痛くなる場合があります。長時間歯ぎしりが続くと、歯や歯の周囲の組織にダメージを与えます。
奥歯が噛んで痛い、上も下も左右も痛い等、場所の特定ができない、痛みの位置が変わる等の場合は、虫歯などの病気ではなく、歯ぎしりによって痛みが出ている可能性があります。
・頭痛
→歯ぎしりの時に使う筋肉は、顎から頭の横に広がっている「側頭筋」です。
歯ぎしりによって筋肉が緊張すると、側頭筋により頭がしめつけられる様な頭痛が起こります。
・肩がこる
→歯ぎしりが原因で、肩や首が凝りやすくなります。
歯ぎしりに使う筋肉は、顎から首・肩にかけて多くの筋肉がつながっているので、歯ぎしりをすることによって筋肉が緊張し、疲労感がたまり、次第に肩こりが発生します。
・歯が割れる
→歯ぎしりが原因で、歯に大きな力がかかることで歯が割れる事があります。
・詰め物、被せ物が割れやすい
→歯ぎしりが原因で歯に強い力が加わり、せっかく入れた詰め物やかぶせものが割れてしまう事があります。
固い被せ物の場合噛み合う歯が欠けたり、歯を支えている骨に大きな力が加わる事があるため、歯ぎしり自体をコントロールする必要があります。歯ぎしり、食いしばりが強い方は虫歯の治療と併せてボツリヌス注射をすることをおすすめします。
・歯周病の悪化
→歯ぎしりが原因で歯を支えている骨に負担がかかる事で、歯茎が痩せてしまいます。
歯周病や歯茎が腫れている場合、歯ぎしりの力により歯を支えている骨の溶ける進行が早くなり、歯茎が痩せやすくなります。
・骨隆起ができる
→歯ぎしりがあると、顎の骨にゆがむ力が加わる事で、ゆがむ力が集中する所に骨のこぶ「骨隆起」ができる事があります。

ボトックス注射とは

ボツリヌス菌から抽出されるたんぱく質の一種を過度に緊張している筋肉に注射することで、一時的に筋肉の緊張を和らげる効果があります。
また、表情筋もコントロールできるので笑う時に歯茎が見えて気になるといった「ガミースマイル」にも有効です!

治療に関するリスク

・注射による投与ですので、注射部位の腫れ・内出血・疼痛などが出る場合がありますが、ほとんどが一時的なものですので、時間の経過とともに自然に消えていきます。
・ボトックスを投与した最初の1週間は顎が重い・だるいなどの症状を感じることがありますが、時間経過とともに自然に消えていきます。
・対症療法なので年に約2回程度を継続的に行うことで効果が長続きします。
・妊娠中、または妊娠の可能性がある方・妊娠をお考えの方は施術を行うことができません。

治療による効果

・歯ぎしり、食いしばりの改善
・発達した咬筋を弛緩させる(エラ張りの軽減)
・口元の梅干しジワの改善
・ガミースマイルの改善
・歯ぎしり・食いしばりの緩和
・顎関節症の緩和
・咬筋の発達により食いしばることで起こる、頭痛や肩こりの緩和
・歯ぎしりが原因で進行する歯周病の治療
歯ぎしり・食いしばり・知覚過敏などの不調が気になる方、是非一度当院にてご相談下さい!
※金額 両側 1部位 38、500円
※通院回数 半年に1回程度
※効果が現れるまで 1週間前後かかります。
歯科衛生士 伊藤

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